Fishの基礎 - 繰り返し文

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概要



for文

 for <変数名> in <変数 または 式>
    <コマンド 1>
    <コマンド 2>
    # ...
 end


for文はループ構成であり、<コマンド>で指定されたコマンドを複数回実行する。
各反復で、<変数名>で指定されたローカル変数に新しい値が代入される。
<変数名>が空の場合、<コマンド>は実行されずにループが終了する。
(この時、<変数名>には、最後に割り当てられた値が格納されている)

<変数名>がまだ存在しない場合、ローカルスコープに設定される。
もし、forブロックが関数内に存在しない場合、同名のグローバル変数とユニバーサル変数があれば、それが使用される。

setと同様に、for文は$statusを変更しないが、その下位のコマンドの評価によって変更される。

 for i in foo bar baz
    echo $i
 end
 
 # 出力
 foo
 bar
 baz


※注意
Fish 3.0.0以前のバージョンでは、<変数名>はforブロックのローカル変数である。
ループが終了した時の<変数名>に最後に代入された値は、ループの外では使用できない。

 # Fish 3.0.0以前の場合
 
 for VAR in a b c
    echo -n ""
 end
 
 # もし、for文の実行前に変数VARが存在している場合は、その代入されていた値を出力する
 echo $VAR
 
 # 出力
 # 何も出力されない


Fishのfor文は、$IFSではなく改行で分割する。
もし、改行以外で分割する場合は、string splitstring split0string collectを使用する。

以下の例では、for文の変数に対して、改行以外で分割して代入している。

 for i in (find . -iname "hoge" -print0 | string split0)
    echo $i
 end



while文

 while <変数 または 式>
    <コマンド 1>
    <コマンド 2>
    # ...
 end


while文は、<変数 または 式>を繰り返し実行して、終了ステータスが0であれば<コマンド>を実行する。
while文の終了ステータスは、実行された<コマンド>の最後の反復処理の終了ステータス、または、何も実行されていない場合は0になる。
(これは他のシェルと同様、POSIX互換である)

複雑な条件として、andorを使用することができる。
breakを含むwhile true文を使用すると、さらに複雑な制御が可能である。

Fishでは、until文が存在しないため、while not文やwhile !文を使用すること。

以下の例では、foo.txtファイル、または、bar.txtファイルが存在する限り、10秒間隔でfile existsと出力している。

 while [ -f foo.txt ]; or [ -f bar.txt ]
    echo "file exists"
    sleep 10
 end