電子回路 - 電圧の連続性
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概要
電圧の連続性の例
以下に示す例は、電圧または電流は急激には変化できないという原理に基づいている。
この性質は、ノイズや問題の原因になることもあるが、上手く利用すれば、様々な有用な回路動作を実現できる。
インダクタのキックバック電圧
インダクタに流れる電流を急に遮断する場合、高電圧が発生する。
これは電流の連続性が基本であるが、<marh>V = - L \frac{di}{dt}</math> の関係から、電圧のスパイクとして現れる。
- 例: 自動車のイグニッションコイル
- 1次側の電流を遮断すると、2次側に数万Vの高電圧が発生する。
- これを利用してスパークプラグを発火させる。
スイッチングレギュレータのフライバック動作
L1
Vin ─┤▒▒▒├─┬─── Vout
│ │ SW D1 │ │ GND GND
スイッチをOFFにする時、インダクタに蓄えられたエネルギーを放出するため、インダクタの右側の電位が元の電源電圧よりも高くなる。
ダイオードD1を通じて出力に電力を供給する。
ACカップリングにおける電圧シフト
C1 R1
In ──┤├──────┤├─── Out
│ GND
入力が急激にHighからLowに変化する時、コンデンサC1の電圧は瞬時には変化できない。
出力側は一時的に負電圧になる。
オーディオアンプ等でDCカットに使用される場合に観察できる。
チャージポンプ回路
D1 C1 D2
Vin ─►│─┬─┤├─┬─►│─── Vout
│ │ C2 GND │ GND
クロックで駆動する時、コンデンサの電圧の連続性を利用して、電圧を昇圧したり負電圧を生成することができる。