設定 - ソフトウェアをホームディレクトリにインストール

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概要

Linuxに、ソフトウェアのソースコードを入手してビルド・インストールするとき、ホームディレクトリへインストールする方法を記載する。

パッケージ管理システムが使用している領域に、自分で手を入れて問題が起きた時、原因の切り分けが面倒になる。
また、ユーザアカウントが1つのLinuxにソフトウェアをインストールするために、root所有の領域を使用する不自然さ等の理由もある。

./configure && make && make installコマンドでインストールするといった手順が多く紹介されているが、
ほとんどの場合は、make installコマンドでroot権限を要求され、/usrディレクトリや/usr/localディレクトリにコンパイルされたソフトウェアやファイルが配置されるが、
この配置先をホームディレクトリにする。


準備

ソフトウェアのソースコードをダウンロードしてビルドおよびインストールするソフトウェアのインストール先を、$HOME/usrディレクトリとする。
ヘッダファイルは$HOME/usr/includeディレクトリ、共有ライブラリは$HOME/usr/libディレクトリ、実行ファイルは$HOME/usr/binディレクトリに配置する。
自分で作成したスクリプトやソフトウェアの配置先は、$HOME/binディレクトリとする。

bashやzsh等のシェルの設定ファイル(.bashrcファイル、.bash_profile、.profileファイル)を以下のように編集する。

# 環境パスの追加
export PATH="$HOME/usr/bin:$PATH"



configureスクリプトが用意されたソフトウェアのビルド

ほとんどの場合、prefixでインストール先を指定できる。
以下のようにすると、make installコマンドによるインストール先を、$HOME/usrディレクトリ下にできる。

./configure --prefix=$HOME/usr



Makefileしかないソフトウェアの場合

例えば、youtube-dlという動画サイトの動画データを抽出するためのソフトウェアの場合、Makefileに次のような設定箇所がある。
この場合、PREFIX=/usr/localを、PREFIX=$(HOME)/usrに置換すればよい。

PREFIX=/usr/local
BINDIR=$(PREFIX)/bin
MANDIR=$(PREFIX)/man
PYTHON=/usr/bin/env python