インストール - VSCodium

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概要

VSCodiumは、人気のあるコードエディタであるVisual Studio Code (VSCode) のオープンソース版である。
Microsoftが開発したVSCodeをベースにしているが、テレメトリーや追跡機能を除去して、完全にオープンソースのバイナリとして提供している。

VSCodiumの主な特徴は、プライバシーとセキュリティに重点を置いていることである。
VSCodeに含まれるMicrosoftの独自機能やトラッキング要素を取り除き、より透明性の高い開発環境を提供している。

MicrosoftのVSCodeはオープンソースであるが、非FLOSSライセンスの下でライセンスされており、テレメトリー / トラッキングが含まれている。

開発者たちは、VSCodiumを使用することにより、VSCodeの優れた機能や拡張機能のエコシステムを享受しながら、同時にプライバシーを維持することができる。
多くのプログラミング言語のサポート、デバッグ機能、バージョン管理システムとの統合等、VSCodeの主要な機能はVSCodiumでも利用可能である。

コミュニティにより維持されているVSCodiumは、透明性を重視する開発者や組織にとってより良い選択肢である。
ソースコードが公開されているため、セキュリティ意識の高いユーザが内容を確認することができる。

ただし、VSCodiumを使用する場合は、Microsoftの公式マーケットプレイスへのアクセスが制限される可能性があることに注意が必要である。
代わりに、オープンソースの拡張機能を提供する代替マーケットプレイスを利用することになる。

VSCodiumは、プライバシーとオープンソースの原則を重視しつつ、高機能なコーディング環境を求める開発者にとって、優れた選択肢といえる。


VSCodiumのインストール

パッケージ管理システムからインストール

まず、VSCodiumのリポジトリのGPGキーを追加する。

# RHEL / SUSE
sudo rpmkeys --import https://gitlab.com/paulcarroty/vscodium-deb-rpm-repo/-/raw/master/pub.gpg

# Mobian / Raspberry Pi
wget -qO - https://gitlab.com/paulcarroty/vscodium-deb-rpm-repo/raw/master/pub.gpg \
     | gpg --dearmor \
     | sudo dd of=/usr/share/keyrings/vscodium-archive-keyring.gpg

# Manjaro ARM
-


次に、VSCodiumのリポジトリを追加する。

# RHEL
printf "[gitlab.com_paulcarroty_vscodium_repo]\nname=download.vscodium.com\nbaseurl=https://download.vscodium.com/rpms/\nenabled=1\ngpgcheck=1\nrepo_gpgcheck=1\ngpgkey=https://gitlab.com/paulcarroty/vscodium-deb-rpm-repo/-/raw/master/pub.gpg\nmetadata_expire=1h" | sudo tee -a /etc/yum.repos.d/vscodium.repo

# SUSE
printf "[gitlab.com_paulcarroty_vscodium_repo]\nname=gitlab.com_paulcarroty_vscodium_repo\nbaseurl=https://download.vscodium.com/rpms/\nenabled=1\ngpgcheck=1\nrepo_gpgcheck=1\ngpgkey=https://gitlab.com/paulcarroty/vscodium-deb-rpm-repo/-/raw/master/pub.gpg\nmetadata_expire=1h" | sudo tee -a /etc/zypp/repos.d/vscodium.repo

# Mobian / Raspberry Pi
echo 'deb [ signed-by=/usr/share/keyrings/vscodium-archive-keyring.gpg ] https://download.vscodium.com/debs vscodium main' \
     | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/vscodium.list

# Manjaro ARM
-


VSCodiumをインストールする。

# RHEL
sudo dnf update
sudo dnf install codium

# SUSE
sudo zypper refresh
sudo zypper install codium 

# Mobian / Raspbeery Pi
sudo apt update
sudo apt install codium

# Manjaro ARM
# VSCodiumは、AUR (Arch User Repository) にあり、AUR Helperでインストールすることができる
AUR :
sudo aura -A vscodium-bin

Yay :
sudo yay -S vscodium-bin


Flatpakからインストール

非公式ではあるが、VSCodiumはFlatpakアプリケーションとして利用可能である。 LinuxディストリビューションがFlatpakをサポートしており、Flathubレポを有効化していれば、VSCodiumをインストールできる。

flatpak install flathub com.vscodium.codium


または、Flathubの公式Webサイトにあるflatpakrefファイルを開く。
gnome-software-plugin-flatpakパッケージがインストールされている場合、GNOME Softwareからインストールすることができる。

ただし、Flathubのセットアップ手順で推奨されている。

手動でインストール

VSCodiumのGithubにアクセスする。

VSCodium-<バージョン>-x86_64.AppImageファイル、または、VSCodium-linux-x64-<バージョン>.tar.gzファイルをダウンロードして解凍する。
ダウンロードまたは解凍したディレクトリを、任意の場所に配置する。

VS Codiumのデスクトップエントリファイルを作成する。

vi ~/.local/share/applications/VSCodium.desktop


 # ~/.local/share/applications/VSCodium.desktopファイル
 
 [Desktop Entry]
 Type=Application
 Name=VS Codium
 GenericName=Text Editor
 Comment=Code Editing. Redefined.
 Exec=/<VS Codiumのインストールディレクトリ>/bin/codium --unity-launch %F
 Icon=/<VS Codiumのインストールディレクトリ>/resources/app/resources/linux/code.png
 Categories=Development;IDE;
 MimeType=text/plain;inode/directory;application/x-code-workspace;
 Actions=new-empty-window;
 Keywords=vscodeium;
 StartupNotify=false
 StartupWMClass=Codium
 
 [Desktop Action new-empty-window]
 Name=New Empty Window
 Exec=/<VS Codiumのインストールディレクトリ>/bin/codium --new-window %F
 Icon=/<VS Codiumのインストールディレクトリ>/resources/app/resources/linux/code.png


vi ~/.local/share/applications/VSCodium-url-handler.desktop


 # ~/.local/share/applications/VSCodium-url-handler.desktopファイル
 
 [Desktop Entry]
 Type=Application
 Name=VS Codium - URL Handler
 GenericName=Text Editor
 Comment=Code Editing. Redefined.
 Exec=/<VS Codiumのインストールディレクトリ>/bin/codium --open-url %U
 Icon=/<VS Codiumのインストールディレクトリ>/resources/app/resources/linux/code.png
 Categories=Development;IDE;
 MimeType=x-scheme-handler/vscode;x-scheme-handler/vscodium;
 Keywords=vscodium;
 NoDisplay=true
 StartupNotify=true



VSCodiumの代替マーケットプレイス

Open VSX Registry

Open VSX Registryは、VSCodiumユーザにとって最も一般的な代替マーケットプレイスである。
Eclipse財団によって運営されており、多くのオープンソース拡張機能を提供している。
VSCodiumではデフォルトでこのレジストリが設定されている。

Open VSX Registryの特徴として、コミュニティ主導の運営が挙げられる。
開発者は自由に拡張機能を公開でき、ユーザは無料でダウンロードできる。

多くの拡張機能がここで入手可能であるが、Microsoftの公式マーケットプレイスほど網羅的ではない。


Github

また、Github上で直接拡張機能を探すこともある。
多くのVSCodeの拡張機能はGithubでオープンソースとして公開されているため、ソースコードから直接インストールすることが可能である。

ただし、Githubから直接拡張機能をインストールする場合は、信頼できるソースであることを確認することが重要である。

  • Github
    https://github.com/
    Githubは多くのVSCode / VSCodium拡張機能のソースコードがホストされている場所である。
    特定の拡張機能を探す場合は、Githubの検索機能を使用できる。


Microsoft Visual Studio Marketplace

また、VSCodiumの設定を変更することで、Microsoftの公式マーケットプレイスにアクセスすることも技術的には可能ある。
ただし、これはVSCodiumの基本理念に反するため、非推奨である。

Microsoft Visual Studio Marketplaceは公式のVSCodeマーケットプレイスであるが、VSCodiumではデフォルトでアクセスできない。
設定変更によりアクセス可能になるが、VSCodiumの基本理念に反するため非推奨である。

その他

一部の組織や企業は、セキュリティやコンプライアンスの観点から、独自の内部マーケットプレイスを構築・運用していることもある。


PlatformIO IDEのインストール

PlatformIO IDEはArduino IDEの代替であるが、一般的には、VSCodeを経由してインストールする必要がある。
このセクションでは、VSCodiumにPlatformIO IDEをインストールする手順を以下に示す。

この情報の詳細を知りたい場合は、Githubのコメントを参照すること。

  1. まず、cpptools-linux.vsix拡張機能をGithubからダウンロードする。
    cpptools-linux.vsix拡張機能のURL: https://github.com/microsoft/vscode-cpptools/releases/
  2. 次に、PlatformIO IDE拡張機能をMicrosoftの公式ページからダウンロードする。
    これは、ページ右にある[Download]項目を選択して、各アーキテクチャ向けの拡張機能を選択する。

    PlatformIO IDE拡張機能のURL: https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=platformio.platformio-ide

  3. VSCodiumを起動して、上記でダウンロードした拡張機能をインストールする。
  4. VSCodiumメイン画面右にある[拡張機能]アイコンを選択、または、[Ctrl] + [Shift] + [X]キーを同時押下する。
  5. 拡張機能の管理画面の左上にある[...]アイコンを選択して、[VSIXからインストール...]を選択する。
  6. まず、cpptools-linux.vsix拡張機能をインストールする。
  7. 次に、PlatformIO IDE拡張機能をインストールする。

  8. 拡張機能のリセット、または、VSCodiumを再起動する。
  9. 拡張機能の管理画面の左ペインに、C/C++拡張機能アイコンおよびPlatformIO IDE拡張機能アイコンが表示されているかどうかを確認する。