インストール - Pyenv

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概要

pyenvを使用すると、複数のバージョンのPythonを簡単に切り替えることができる。


pyenvの依存ライブラリをインストール

pyenvをインストールする前に、以下の依存ライブラリをインストールする。

# RHEL
sudo dnf install gcc make git zlib-devel bzip2 bzip2-devel readline-devel sqlite sqlite-devel openssl-devel tk-devel libffi-devel

# SUSE
sudo zypper install make automake pkg-config findutils patch git readline-devel bzip2 libbz2-devel xz-devel zlib-devel lzma-sdk-devel \
                    gcc gdbm-devel ncurses-devel libopenssl-devel sqlite3-devel libffi-devel tk-devel \
                    # 以下に示すパッケージは不要の可能性あり
                    python3-devel cairo-devel python3-numpy python3-numpy-devel python3-Cython 

# Raspberry Pi
sudp apt-get install git openssl libssl-dev libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev libffi-dev



PyEnvのインストール

パッケージ管理システムからインストール

# SUSE
sudo zypper install pyenv


Githubからダウンロードしてインストール

まず、PyenvのGithubからPyenvをダウンロードする。

git clone https://github.com/pyenv/pyenv.git <Pyenvのインストールディレクトリ>
または
wget https://github.com/pyenv/pyenv/archive/refs/tags/<バージョン>.tar.gz


必要ならば、Pyenv-UpdateやVirtualEnvをインストールする。

cd /<PyEnvのインストールディレクトリ>/plugins
git clone https://github.com/pyenv/pyenv-update

cd /<PyEnvのインストールディレクトリ>/plugins
git clone https://github.com/pyenv/pyenv-virtualenv.git


次に、環境変数PYENV_ROOTを定義して、上記でダウンロードしたPyenvディレクトリを指定する。
また、/<Pyenvのインストールディクレトリ>/binディレクトリを環境変数PATHに追加する。

 # ~/.profileファイル
 
 # ログインシェルがBashの場合
 export PYENV_ROOT="<Pyenvのインストールディレクトリ>"
 command -v pyenv >/dev/null || export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
 eval "$(pyenv init -)"
 eval "$(pyenv virtualenv-init -)"


 # ~/.zprofileファイル
 
 # ログインシェルがZshの場合
 export PYENV_ROOT="<Pyenvのインストールディレクトリ>"
 [[ -d $PYENV_ROOT/bin ]] && export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
 eval "$(pyenv init -)"
 eval "$(pyenv virtualenv-init -)"


 # ~/.config/fish/config.fishファイル
 
 # ログインシェルがFish 3.2以降の場合
 set -Ux PYENV_ROOT <Pyenvのインストールディレクトリ>
 fish_add_path $PYENV_ROOT/bin
 
 # ログインシェルがFish 3.1以前の場合
 set -Ux PYENV_ROOT <Pyenvのインストールディレクトリ>
 set -U fish_user_paths $PYENV_ROOT/bin $fish_user_paths


ログインシェルがFishの場合、~/.config/fish/config.fishファイルにも設定を記述する。

 # ~/.config/fish/config.fishファイル
 
 pyenv init - | source
 status --is-interactive; and pyenv virtualenv-init - | source


PCを再起動、または、再ログインする。
これにより、pyenvコマンドが使用できるようになる。

exec "$SHELL"


例えば、Python 3.11.3をローカルにインストールするには、以下のコマンドを実行する。

pyenv local 3.11.3


インストールディレクトリは、$PYENV_ROOT/versionsディレクトリである。

※注意
ビルドに構成オプションを渡す必要がある場合は、環境変数PYTHON_CONFIGURE_OPTS--enable-framework=オプションを使用すること。

pyenv install 3.8.1



pyenvの使用方法

インストール済みの一覧と現在アクティブなバージョンを表示
pyenv versions


インストール可能なPythonのバージョンを表示
pyenv install --list


Pythonのインストール
pyenv install <Pythonのバージョン>


使用するPythonを変更する
pyenv global 3.8.1


特定のディレクトリ内のみ使用するPythonを変更する
pyenv local 3.8.1


パッケージのアンインストール
pyenv uninstall 3.8.1


Pythonのバージョンを戻す
pyenv global system



Pyenvのアップデート

gitコマンドを使用してPyenvをインストールした場合、gitコマンドによりアップデートできる。

cd <Pyenvのインストールディレクトリ>
git pull



Pyenvのアンインストール

まず、~/.profileファイル等からPyenvに関する設定を記述している箇所を削除する。
これにより、<Pyenvのインストールディレクトリ>/pyenv shimsディレクトリが環境変数PATHから削除される。

次に、Pyenvのインストールディレクトリを削除する。
これにより、<Pyenvのインストールディレクトリ>/versionsディレクトリの下にインストールされた全てのPythonが削除される。

rm -rf <Pyenvのインストールディレクトリ>



Pyenv-Virtualenv

Pyenv-Virtualenvとは

Pyenv-Virtualenvとは、Pyenvプラグインであり、UNIXライクなシステム上でPythonのVirtualenvsとConda環境を管理する機能を提供する。

※注意
既に、VirtualenvWrapperを使用している場合、Pyenv-VirtualenvWrapperはVirtualenvを管理するのに役立つ可能性がある。

PyenvからVirtualenvを使用する

Pyenvで使用するPythonバージョンのVirtualenvを作成するには、必要なPythonバージョンとVirtualenvディレクトリの名前を指定する。
指定したPythonのバージョンに基づくVirtualenvが、/<Pyenvのインストールディレクトリ>/versionsディレクトリ下に<任意のVirtualenv名>というディレクトリに作成される。

pyenv virtualenv <PyenvにインストールされているPythonのバージョン> <任意のVirtualenv名>


pyenv virtualenvコマンドは、仮想環境を作成するコマンド(condavirtualenvpython -m venv)にオプションを転送する。
詳細を知りたい場合は、pyenv virtualenv --helpコマンドの出力を参照すること。

現在使用しているPythonのバージョンからVirtualenvを作成する

pyenv virtualenvコマンドの引数が1つのみの場合、Virtualenvは現在のpyenv Pythonコマンドを実行した時に出力されるPythonのバージョンに基づいて与えられた名前で作成される。
例えば、pyenv versionコマンドの実行結果が3.11.0の場合、Virtualenvは3.11.0を作成する。

pyenv virtualenv venv-sample


インストールしているVirtualenvの一覧

既にインストールしているVirtualenvとConda環境の一覧を表示する。
各Virtualenvには2つのエントリーがあり、短い方のエントリーは単なるシンボリックリンクである。

pyenv virtualenvs


既存のVirtualenvを削除する

pyenv uninstall <インストールされているVirtualenv名>


また、以下に示す2つを手動で削除することにより、既存のVirtualenvを削除することができる。

  • /<Pyenvのインストールディレクトリ>/versions/<Pythonのバージョン> ファイル (シンボリックリンク)
  • /<Pyenvのインストールディレクトリ>/versions/<Pythonのバージョン>/envs/<Pythonのバージョン> ディレクトリ


virtualenv-deleteコマンドを実行することにより、既存のVirtualenvを削除することもできる。

pyenv virtualenv-delete <インストールされているVirtualenv名>