概要

Windowsサーバ上で稼働するWebサーバのソフトウェアがIIS(Internet Information Services)である。
IISは、Windowsに最初からインストールされており、Windows 10 PCにIISを有効化することにより、Webサーバになる。


Windows 10でIISを使うメリット

Webサーバのソフトウェアには、他にもApacheやNginX等もある。
しかし、IISには大きく3つのメリットがある。

  1. 使いやすさ
    IISは、Windows OSで稼働するので、操作がスムーズで、コマンドを覚えることなく、視覚的に操作を行うことができる。
  2. サポート体制
    IISには日本語の公式マニュアルも入手可能なので、安心して使用できる。また、セキュリティ設定も容易に行える。
  3. 機能が豊富
    機能を追加するプログラムファイルである拡張機能が充実し、開発環境も整っている。



Windows 10でIISのインストールおよび有効化

  1. コントロールパネルを開き、表示される項目から[プログラム]を選択する。
  2. 画面右側に表示される[プログラムと機能]にある[Windowsの機能の有効化または無効化]を選択する。
  3. [インターネット インフォメーション サービス]にチェックを入力して、[OK]ボタンを押下する。
  4. IISの変更が適用され、Windows 10で使用するためのIISの有効化が完了する。



IISの動作確認

IISが有効化されたかどうかを確認する。

  1. コントロールパネルから[コンピューターの管理]を選択する。
  2. [コンピューターの管理]画面左にある[サービスとアプリケーション]を選択する。
    ([インターネット インフォメーション サービス]項目が画面右上部に表示される)
  3. Webブラウザを起動して、http://localhost と入力する。
    IISの画面が表示されたら、IISのインストールと有効化が正常に行われている。



IISの基本設定

IISを使用するには、IISマネージャを起動する必要がある。
また、IISのインストールと有効化を行った後、IISを使用するための基本設定とその確認をIISマネージャで行う必要がある。

  1. コントロールパネルから[Windows管理ツール] - [インターネット インフォメーション サービス]を選択して、IISマネージャを起動する。
  2. IISマネージャの起動後、画面右側にあるコンピュータ名を選択する。
  3. その中にある[サーバー] - [Default Web Site]を選択して、Dafault Web Site管理画面を開く。


これで、IISの標準設定をIISマネージャで行うことができる。

IISのルートディレクトリの場所

IISのデフォルトのルートディレクトリは、%SystemDrive%\inetpub\wwwroot(C:\inetpub\wwwroot)である。

IISの既定のドキュメントを追加・削除する方法

既定のドキュメントとは、URLのパスをファイル名(*.htmlや*.php等)まで指定せずに表示される既定のドキュメントのことである。
(URLが階層のみの場合に表示されるドキュメント)

  1. コントロールパネルから[コンピュータの管理]を選択する。
  2. 画面左の[サービスとアプリケーション]項目から[インターネット インフォメーション サービス...]を選択する。
  3. 画面右の設定項目から、[既定のドキュメント]を選択する。現在設定されている既定のドキュメント一覧が表示される。
  4. 追加・削除・優先順位の変更を行う。
    • 既定のドキュメントを追加する場合
      画面右の[操作]項目から[追加]を選択する。
      [既定のドキュメントを追加]ダイアログが表示されるので、追加するファイル名を記述して、[OK]ボタンを押下する。
      優先順位が1番上に追加される。
    • 既定のドキュメントを順位付けする場合
      [上へ移動]または[下へ移動]より順位付けができる。
    • 既定のドキュメントを削除する場合
      削除するドキュメントを選択して、[削除]を選択する。
    • 既定のドキュメントを無効にする場合
      無効にするドキュメントを選択して、[無効にする]を選択する。


IISのエラーページを設定する方法
  1. コントロールパネルから[コンピュータの管理]を選択する。
  2. 画面左の[サービスとアプリケーション]項目から[インターネット インフォメーション サービス...]を選択する。
  3. 画面右の設定項目から、[エラーページ]を選択する。現在設定されているエラーページ一覧が表示される。
  4. ここでは、各エラーコード別にエラーページの設定が可能である。
    例えば、401のエラーの際に返すページを変更する場合、[状態コード]項目の"401"を選択して、[編集]を選択する。
  5. [応答動作]項目の[静的ファイルのコンテンツをエラー応答に挿入]ボタンにチェックを入力して、[設定]ボタンを押下する。
    エラーページのパスとファイルの設定ができる。
  6. また、エラー時に302リダイレクトさせる場合は、[応答動作]項目で、[302リダイレクトによる応答]ボタンをチェックを入力して、
    絶対URLを入力して、[OK]ボタンを押下する。