インストール - Calibre

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概要

Calibreとは、WordやPDF等の文書ファイルをEPUB化することができる電子書籍制作支援ツールである。
パッケージにはビューワも含まれており、Calibre上でのEPUBファイルを閲覧することもできる。

Linuxのパッケージ管理システムが提供するCalibreは古い場合がある。
ここでは、最新のCalibreをインストールする手順を記載する。


依存関係のインストール

Calbreのインストールに必要な依存関係をインストールする。

GLIBC 2.18以降、libstdc++.so.6.0.21以降(gcc 5.4.0以降)、python 2.6以降をインストールする必要がある。

# SUSE
sudo zypper install wget xdg-utils xz python python-base gcc libX11-xcb1 libxcb-xinerama0


もし、libxcb-xinerama0等のX11-XCBライブラリがインストールされていない場合、以下のようなエラーが発生する。
詳細については、以下のWebサイトを参照すること。
https://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=333503

Could not load the Qt platform plugin xcb



Calibreの自動インストール

Caliberには、全ての依存関係を含むバイナリインストールを行うには、以下のコマンドを実行する。

sudo -v && wget -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sudo sh /dev/stdin


信頼できない証明書に関するエラーが発生する場合、ルート証明書がインストールされていないため、安全にダウンロードできないことを意味する。
それでも続行する場合は、以下のように、--no-check-certificateオプションを付加する。

sudo -v && wget --no-check-certificate -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sudo sh /dev/stdin


また、Calibreをインストールするディレクトリを変更することができる。

sudo -v && wget -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sudo sh /dev/stdin install_dir=/opt


また、以下のように、ローカルユーザとして実行する分離インストールも可能である。

wget -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sh /dev/stdin install_dir=~/InstallSoftware/Calibre isolated=y



以前のCalibreのインストール

以前のバージョンのCalibreをインストールすることもできる。

以下の例では、Calibre 4.23.0をインストールしている。

sudo -v && sudo calibre-uninstall && wget -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sudo sh /dev/stdin version=4.23.0


また、以下のように、ローカルユーザとして実行する分離インストールも可能である。

wget -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sh /dev/stdin version=4.23.0 install_dir=~/InstallSoftware/Calibre_4_23 isolated=y



Calibreの手動インストール

以下のWebサイトから、Calibreをダウンロードする。(必要に応じて、x86またはx64を選択する)
https://download.calibre-ebook.com

Calibreをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
以下の例では、/opt/calibreにCalibreをインストールしている。

sudo mkdir -p /opt/calibre
sudo tar xf calibre-tarball.txz -C /opt/calibre
sudo /opt/calibre/calibre_postinstall



ソースコードからインストール

Calibreは、複雑な依存関係を持つソフトウェアである。
ソースコードからインストールするためのバグレポートやサポート等は一切無い。

Calibreがバンドルされている依存関係の最新のリストはsources.jsonで確認することができる。
source.json : https://github.com/kovidgoyal/calibre/blob/master/bypy/sources.json

Calibreは、上記のWebサイトに記載されているライブラリ以外のバージョンでも動作する可能性もあるが、サポートされない。
これらの依存関係に加えて、pkg-configやC/C++コンパイラ等、様々な要件が必要になる。

Calibreのビルドに必要なライブラリをインストールする。

# SUSE
sudo zypper install make cmake autoconf automake libtool nasm ncurses-devel ninja nodejs-common nodejs-default \
                    zlib-devel libbz2-devel xz-devel libunrar-devel libzstd-devel libbrotli-devel libexpat-devel readline-devel \
                    glib2-devel dbus-1-devel dbus-1-glib-devel libicu-devel sqlite3-devel libffi-devel hyphen-devel snowball-devel \
                    freetype2-devel fontconfig-devel libjpeg62-devel libjpeg-turbo libjbig-devel jxrlib-devel openjpeg-devel openjpeg2-devel \
                    libpng16-devel optipng libtiff-devel libwebp-devel \
                    libxml2-devel libxslt-devel libgcrypt-devel libgpg-error-devel libpoppler-devel libpodofo-devel chmlib-devel \
                    xxhash-devel libuchardet-devel msgpack-c-devel msgpack-cxx-devel libspeechd-devel hunspell-devel \
                    graphite2-devel libusb-1_0-devel libmtp-devel libopenssl-devel libopenssl-1_1-devel \
                    qt6-base-devel qt6-declarative-devel qt6-svg-devel qt6-imageformats-devel qt6-shadertools-devel qt6-wayland-devel \
                    qt6-webenginecore-devel qt6-webenginewidgets-devel qt6-webchannel-devel qt6-sensors-devel qt6-positioning-devel \
                    python311-devel python311-installer python311-packaging python311-wheel python311-pyproject-hooks python311-build \
                    python311-setuptools python3-setuptools_scm python311-six python311-lxml python311-html5lib python3-html5-parser \
                    python311-python-dateutil python311-jeepney python311-dnspython \
                    python311-soupsieve python311-beautifulsoup4 python311-regex python311-chardet python311-u-msgpack-python \
                    python311-Pygments python311-webencodings python311-Pillow python311-netifaces python311-psutil \
                    python311-Brotli python311-zstd python311-ply python311-poetry-core python3-css-parser python3-pychm python3-mechanize python3-sgmllib3k python3-feedparser python3-html2text \
                    python3-Markdown python3-pycryptodome python3-apsw python3-ifaddr python3-texttable python3-zeroconf python3-FontTools \
                    python3-PyQt6 python3-sip6-devel python3-PyQt6-sip python3-pyqt-builder python3-PyQt6-WebEngine-devel


依存関係のインストール完了後、Calibreをインストールするため、以下のコマンドを実行する。

curl -L https://calibre-ebook.com/dist/src | tar Jxv cd calibre*
sudo python setup.py install



Calibreのアンインストール

Calibreのインストールディレクトリに移動して、以下のコマンドを実行する。

cd <Calibreのインストールディレクトリ>

./calibre-uninstall
または
sudo ./calibre-uninstall


また、Calibreのインストールディレクトリを削除することにより、ほとんどのCalibreのファイルが削除される。


CrossOverにKindleをインストールする

※注意
2023/09現在、Kindle for PC 1.40.65535において、CrossOver 22上でインストールおよび動作させることができる。
しかし、Kindle for PC 2.0は動作しないことに注意する。

最新版よりも古いKindleをダウンロードする場合は、以下に示すWebサイト等を参照すること。


  • 最新のKindleをインストールする場合
    1. CrossOverメイン画面の左ペインにある[インストール]を選択して、右ペインにある検索項目で"kindle"と入力する。
    2. "Amazon Kindle for PC"を選択して、Kindleをインストールする。

    3. Kindleのインストール中において、フォントをインストールするメッセージが表示される時、CrossOverのメイン画面に戻り、KindleボトルのCドライブを開き、
      /<Kindleボトルのディレクトリ>/c:/users/crossover/AppData/Local/Amazon/Kindle/crashdumpディレクトリを作成する。
      mkdir -p /<Kindleボトルのディレクトリ>/drive_c/users/crossover/AppData/Local/Amazon/Kindle/crashdump

    4. 次に、フォントのインストールを承認して、Kindleをインストールする。
    5. インストール後、Kindleが自動的に起動して、登録画面が表示される。