回路計算 - RC直列回路

2025年1月5日 (日) 13:37時点におけるWiki (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成:「== 概要 == RC直列回路は電源を投入すると過渡現象が起こるため、回路に流れる電流は時間的に変化して、ある程度の時間が経過すると一定値になる。<br> このような時間的に変化する過渡現象の電圧や電流を求める時は、以下に示すような手順で解く。<br> <br> # 対象の回路の回路方程式をたてる。 # 初期条件を考慮して、微分方程式または積分方程式…」)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

概要

RC直列回路は電源を投入すると過渡現象が起こるため、回路に流れる電流は時間的に変化して、ある程度の時間が経過すると一定値になる。
このような時間的に変化する過渡現象の電圧や電流を求める時は、以下に示すような手順で解く。

  1. 対象の回路の回路方程式をたてる。
  2. 初期条件を考慮して、微分方程式または積分方程式を解く。


ここでは、RC直列回路に流れる電流と電圧を、ラプラス変換を用いて求める。


電流の求め方

まず、RC直列回路の回路方程式をたてる。


回路に流れる電流を  とする時、次式(1)の微分方程式となる。
  …(1)

(1)式をラプラス変換すると以下となる。
 
 

上式(2)を逆ラプラス変換する。
 

したがって、RC直列回路に流れる電流i(t)は、時間が経つにつれて流れなくなる。

下図に示すように、RL直列回路に流れる電流i(t)は   から始まり、ある程度の時間が経過する(定常状態に達する)と0になる。
つまり、定常状態に達すると、コンデンサCはオープンされているのと同じということになる。


また、RC直列回路の時定数τは、  である。