「QMLのコントロール - Settings」の版間の差分
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このような機能を使用することにより、アプリケーションはユーザの好みを記憶して、より個人化された体験を提供することができる。<br> | |||
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2024年7月20日 (土) 10:05時点における版
概要
Settings
タイプは、アプリケーションの設定を簡単に保存・読み込みするためのコンポーネントである。
主な機能を以下に示す。
- 設定値の保存と読み込み
- 異なるタイプの値 (文字列、数値、ブール値等) の扱い
- 設定の自動保存
- 設定ファイルの場所の自動管理
Settings
タイプの利用例を、以下に示す。
- ユーザ設定の保存 (テーマ、言語等)
- アプリケーションの状態の保存 (ウィンドウサイズ、位置等)
- 最後に使用したファイルやパスの記憶
- アプリケーションの設定オプションの管理
Settings
タイプは、これらの設定を自動的にファイルシステムに保存して、アプリケーションの再起動時に読み込む。
これにより、開発者は設定の永続化について心配する必要がなくなり、ユーザ体験の向上に集中できる。
このような機能を使用することにより、アプリケーションはユーザの好みを記憶して、より個人化された体験を提供することができる。
Qt 5 / Qt 6のSettingsタイプの違い
Qt 5のQt.labs.settingsモジュールのSettings
タイプと、Qt 6のQtCoreモジュールのSettings
タイプには、いくつかの違いがある。
- モジュールの場所
- Qt 5 : Qt.labs.settingsモジュール
- Qt 6 : QtCoreモジュール
- 安定性
- Qt 5 : Qt.labsは実験的なモジュールで、APIが変更される可能性があった。
- Qt 6 : QtCoreは安定したモジュールで、APIの変更は少ない。
- 機能
- Qt 6では、いくつかの新しいプロパティや機能が追加されている。
- 例えば、
settings.contains
メソッド等が追加されている。
- パフォーマンス
- Qt 6では、パフォーマンスの改善が行われている可能性がある。
- 使用方法
- Qt 5 :
import Qt.labs.settings 1.0
- Qt 6 :
import QtCore
- Qt 5 :
- 互換性
- Qt 6の
Settings
タイプは基本的にQt 5のSettings
タイプと互換性があるが、いくつかの細かい違いがある可能性がある。
- Qt 6の
Qt 6
Qt 6において、Qt.labs.settingsモジュールのSettings
タイプを使用すると、以下に示すような警告が表示される。
QML Settings: The Settings type from Qt.labs.settings is deprecated and will be removed in a future release. Please use the one from QtCore instead.
これは、Qt 6において、Qt.labs.settingsモジュールのSettings
タイプが非推奨となり、将来のリリースで削除される予定である。
代わりに、QtCoreモジュールのSettings
タイプを使用することが推奨されている。
まず、QMLファイルの先頭に以下のimport
文を追加する。
// QtCoreモジュールをインポートする
import QtCore
// 削除またはコメントアウトする
// import Qt.labs.settings
// Materialデザインを使用する
Settings {
id: settings
property string style: "Material"
}
サンプルコード
以下の例では、Settings
タイプを使用してアプリケーションの情報を保存している。
- Settingsタイプを使用して、ユーザ名、ダークモード設定、フォントサイズを保存している。
- ユーザがUIを通じて設定を変更すると、自動的にSettingsタイプの対応するプロパティが更新される。
- アプリケーションを再起動すると、前回の設定が自動的に読み込まれる。
// Qt 6の場合
import QtQuick
import QtQuick.Window
import QtQuick.Controls
import QtCore
// Qt 5の場合
import QtQuick 2.15
import QtQuick.Window 2.15
import QtQuick.Controls 2.15
import Qt.labs.settings 1.0
Window {
width: 640
height: 480
visible: true
title: qsTr("Settings Example")
Settings {
id: appSettings
property string userName: ""
property bool darkMode: false
property int fontSize: 12
}
Column {
spacing: 10
anchors.centerIn: parent
TextField {
id: nameInput
placeholderText: "Enter your name"
text: appSettings.userName
onTextChanged: appSettings.userName = text
}
Switch {
text: "Dark Mode"
checked: appSettings.darkMode
onCheckedChanged: appSettings.darkMode = checked
}
SpinBox {
from: 8
to: 24
value: appSettings.fontSize
onValueChanged: appSettings.fontSize = value
}
Button {
text: "Apply Settings"
onClicked: {
console.log("User Name:", appSettings.userName)
console.log("Dark Mode:", appSettings.darkMode)
console.log("Font Size:", appSettings.fontSize)
// ここで設定を適用するロジックを実装
}
}
}
}