「Qtの設定 - Qt Linguist」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
664行目: 664行目:
</center>
</center>
<br>
<br>
 
==== 文字列のコンテキストの表示 ====
翻訳可能な文字列を含むソースコードファイルがQt Linguistで利用可能な場合、[ソースとフォーム]ビューは[文字列]ビューに現在の文字列のソースコンテキストを表示する。<br>
現在の文字列を含むソースコードの行が表示されて、ハイライトされる。<br>
<br>
ソースコードの文字列を含むファイルが見つからない場合は、予想される絶対ファイルパスが表示される。<br>
<br>
ソースコンテキストに間違ったソースコードの行が表示された場合、恐らく翻訳ファイルとソースコードファイルの同期が取れていないことを意味する。<br>
翻訳ファイルとソースコードファイルを再同期する方法については、[[Qtの設定 - Qt Linguist#lupdateコマンド]]を参照すること。<br>
<br>
Qt Designerで作成されたフォームは、特別なUIファイルに保存される。<br>
Qt Linguistは、翻訳処理中にUIファイルが利用可能であれば、UIファイルを利用して、これまでに行われた翻訳をフォーム自体に表示させることができる。<br>
<br>
==== 翻訳の再利用 ====
===== 翻訳の再利用とは =====
翻訳されたテキストが原文と類似している場合、[翻訳]メニューバー - [ソーステキストからコピー]([Ctrl] + [B]キー)を選択して、ソーステキストを翻訳領域にコピーする。<br>
<br>
Qt Linguistでは、一貫性を確保するために、共通の翻訳セットを提供するフレーズブックを使用する。<br>
フレーズブックは、ソースフレーズ、ターゲット(翻訳)フレーズ、オプションの定義のセットである。<br>
<br>
通常、1つの言語とQtソフトウェアファミリーにつき、1つのフレーズブックが作成される。<br>
フレーズブックは、Qtソフトウェアファミリーの翻訳をフレーズブックで1度作成すればよいため、重複作業を避けるためにも使用できる。<br>
<br>
[文字列]ビューの現在の文字列において、読み込まれた1つまたは複数のフレーズブックに表示されている場合、<br>
[フレーズと推測]ビューに現在の文字列とそのフレーズブックの翻訳の一覧が表示される。<br>
現在の文字列が、既に翻訳されている他の文字列と同じ、または、類似している場合、その他の文字列とその翻訳もこのビューに表示される。<br>
<br>
[フレーズと推測]ビューから翻訳エリアに翻訳をコピーする場合は、[翻訳]をダブルクリックする、または、[翻訳]を選択して[Enter]キーを押下する。<br>
<br>
===== 一括翻訳 =====
Qt Linguistの一括翻訳機能を使用して、フレーズブックにあるソーステキストを自動的に翻訳することができる。<br>
一括翻訳プロセスにおいて、どのフレーズブックをどのような順序で使用するかを設定するには、[編集]メニューバー - [一括翻訳]を選択する。<br>
<br>
現在翻訳されていない項目のみを考慮するかどうか、また、一括翻訳された項目を[Accepted]としてマークするかどうかを指定することができる。<br>
<br>
===== フレーズブックの作成と編集 =====
フレーズブックのファイルは、標準フレーズとその翻訳を含む人が読むことのできるXMLファイルである。<br>
このファイルは、Qt Linguistにより作成および更新されて、多くのプロジェクトやソフトウェアで使用することができる。<br>
<br>
新しいフレーズブックを作成する場合は、[フレーズ]メニューバー - [新しいフレーズブック]を選択する。<br>
<br>
フレーズブックを開く場合は、[フレーズ]メニューバー - [フレーズブック開く]を選択して、Qtフレーズブックファイル(.qph)を選択する。<br>
開いているフレーズブックを表示および変更する場合は、[フレーズ]メニューバー - [フレーズブックを編集]を選択する。
新しいフレーズを追加する場合は、フレーズブックダイアログの[新しい項目]ボタンを押下して、新しいソースフレーズ、訳語、任意の定義を入力する。<br>
これは、同じソースフレーズの異なる翻訳を区別することに対して便利である。<br>
<br>
作業中の翻訳を現在のフレーズブックに追加する場合は、[フレーズ]メニューバー - [フレーズブックに追加]を選択する。<br>
複数のフレーズブックが読み込まれている場合は、1つ選択する必要がある。<br>
<br>
[フレーズと推測]ビューに表示されているフレーズブックのエントリーでエラーを検出した場合、そのエントリを右クリックして[編集]を選択することにより、その場で編集することもできる。<br>
編集後、[Enter]キーを押下して編集モードを終了する。<br>
<br>
フレーズを削除する場合は、[ソースフレーズ]リストからフレーズを選択して、[エントリーを削除]を選択する。<br>
<br>
フレーズブックを印刷する場合は、[フレーズ]メニューバー - [フレーズブックを印刷]を選択する。<br>
<br>
==== 翻訳の検証 ====
Qt Linguistは、翻訳に対して、以下の検証機能を提供する。<br>
* アクセラレータ検証では、原文のフレーズにアンパサンドがある場合に翻訳フレーズが検出されて、その逆も検出される。
* 句読点検証では、ソースフレーズと翻訳フレーズの終端句の違いが重要である場合に、その違いを検出する。<br>例えば、ソースフレーズの末尾に省略記号、感嘆符、疑問符があり、翻訳フレーズには無い場合、または、その逆の場合に警告が表示される。
* フレーズ検証は、フレーズ集にもある原文のフレーズにおいて、フレーズ集に記載されている訳語と異なるものを検出する。
* プレースマーカー検証は、原文と訳文の両方で同じ変数(%1、%2等)が使用されているかどうかを検出する。
<br>
検証の有効 / 無効を切り替える場合は、[検証]を選択する、または、ツールバーのボタンを選択する。<br>
<br>
検証で不合格になった文字列には、[文字列]ビューで[検証不合格]アイコンが表示される。<br>
受理された文字列には、[Accepted / Warnings]のマーク([[ファイル:Qt Linguist 4.png]])が付く。<br>
<br>
検証を無効にして、後で有効にする場合、Qt Linguistは全てのフレーズを再検証して、検証に失敗したフレーズをマークする。<br>
<br>
現在の文字列に入力した翻訳において、検証のいずれかに失敗した場合は、その失敗が警告ビューにリストアップされる。<br>
これらの失敗におけるメッセージは、メイン画面下部にあるステータスバーにも表示される。<br>
<br><br>
<br><br>


__FORCETOC__
__FORCETOC__
[[カテゴリ:Qt]]
[[カテゴリ:Qt]]

案内メニュー