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1行目: | 1行目: | ||
== メモリ領域を動的に確保する == | == メモリ領域を動的に確保する == | ||
C言語で、メモリ領域を動的に確保するには、stdlib.hのmalloc関数を使用する。<br> | C言語で、メモリ領域を動的に確保するには、stdlib.hのmalloc関数を使用する。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
13行目: | 13行目: | ||
malloc関数を使用したメモリの動的確保は、多くの場合、以下のように実装する。<br> | malloc関数を使用したメモリの動的確保は、多くの場合、以下のように実装する。<br> | ||
以下の例として、int型のデータが10個入るサイズのメモリ領域を確保している。<br> | 以下の例として、int型のデータが10個入るサイズのメモリ領域を確保している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
int *ptr = nullptr; | int *ptr = nullptr; | ||
29行目: | 29行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、malloc関数を使用して、メモリ領域を動的に確保している。<br> | 以下の例では、malloc関数を使用して、メモリ領域を動的に確保している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
62行目: | 62行目: | ||
== メモリ領域を確保して、その領域を0で初期化する == | == メモリ領域を確保して、その領域を0で初期化する == | ||
C言語で、メモリ領域を動的に確保して、その領域を0で初期化するには、stdlib.hのcalloc関数を使用する。<br> | C言語で、メモリ領域を動的に確保して、その領域を0で初期化するには、stdlib.hのcalloc関数を使用する。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
73行目: | 73行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、calloc関数を使用してメモリ領域を動的に確保している。<br> | 以下の例では、calloc関数を使用してメモリ領域を動的に確保している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
109行目: | 109行目: | ||
== 確保したメモリ領域のサイズを変更する == | == 確保したメモリ領域のサイズを変更する == | ||
malloc関数やcalloc関数等で確保したメモリ領域のサイズを変更するには、stdlib.hのrealloc関数を使用する。<br> | malloc関数やcalloc関数等で確保したメモリ領域のサイズを変更するには、stdlib.hのrealloc関数を使用する。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
120行目: | 120行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、realloc関数を使用して、確保したメモリ領域のサイズを変更している。<br> | 以下の例では、realloc関数を使用して、確保したメモリ領域のサイズを変更している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
170行目: | 170行目: | ||
malloc関数やcalloc関数、realloc関数で確保したメモリ領域を解放するには、stdlib.hのfree関数を使用する。<br> | malloc関数やcalloc関数、realloc関数で確保したメモリ領域を解放するには、stdlib.hのfree関数を使用する。<br> | ||
free関数は、ptrが指すメモリ領域を解放する関数である。<br> | free関数は、ptrが指すメモリ領域を解放する関数である。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
177行目: | 177行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例として、free関数を使用してメモリ領域を開放している。<br> | 以下の例として、free関数を使用してメモリ領域を開放している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
203行目: | 203行目: | ||
== 配列やメモリ領域の内容を初期化する == | == 配列やメモリ領域の内容を初期化する == | ||
配列を初期化する場合は、以下のように配列の宣言時に初期化子を使用する。<br> | 配列を初期化する場合は、以下のように配列の宣言時に初期化子を使用する。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
int a1[] = {1, 2, 3}; /* それぞれ異なる値で初期化 */ | int a1[] = {1, 2, 3}; /* それぞれ異なる値で初期化 */ | ||
int a2[256] = {0}; /* 同一の値で初期化 */ | int a2[256] = {0}; /* 同一の値で初期化 */ | ||
221行目: | 221行目: | ||
<br> | <br> | ||
memmove関数は、memcpy関数と似ているが、領域の重なり合うオブジェクト間でコピーを行う場合でも正しく動作する。<br> | memmove関数は、memcpy関数と似ているが、領域の重なり合うオブジェクト間でコピーを行う場合でも正しく動作する。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <string.h> | #include <string.h> | ||
230行目: | 230行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、memcpy関数を使用して、int型の配列をコピーしている。<br> | 以下の例では、memcpy関数を使用して、int型の配列をコピーしている。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
261行目: | 261行目: | ||
memcmp関数は、s1が指すオブジェクトの始めのn文字と、s2が指すオブジェクトの始めのn文字を比較する関数である。<br> | memcmp関数は、s1が指すオブジェクトの始めのn文字と、s2が指すオブジェクトの始めのn文字を比較する関数である。<br> | ||
memcmp関数は、比較するオブジェクトが同じなら0、s1 > s2なら正の整数、s1 < s2なら負の整数を返す。<br> | memcmp関数は、比較するオブジェクトが同じなら0、s1 > s2なら正の整数、s1 < s2なら負の整数を返す。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <string.h> | #include <string.h> | ||
268行目: | 268行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、memcmp関数を使用して、int型の配列を比較している。<br> | 以下の例では、memcmp関数を使用して、int型の配列を比較している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
322行目: | 322行目: | ||
qsort関数は、baseが指すオブジェクトの配列(要素数がnmemb個、各要素の大きさがsizeである配列)を、compareが指す比較関数にしたがって整列する関数である。<br> | qsort関数は、baseが指すオブジェクトの配列(要素数がnmemb個、各要素の大きさがsizeである配列)を、compareが指す比較関数にしたがって整列する関数である。<br> | ||
ちなみに、qsort関数の名前はクイックソートに由来するが、内部でクイックソートアルゴリズムを使用してる保障はない。(処理系定義)<br> | ちなみに、qsort関数の名前はクイックソートに由来するが、内部でクイックソートアルゴリズムを使用してる保障はない。(処理系定義)<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
340行目: | 340行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、qsort関数を使用して、int型の配列を昇順に整列している。<br> | 以下の例では、qsort関数を使用して、int型の配列を昇順に整列している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
400行目: | 400行目: | ||
memchr関数は、文字が見つかった場合は探し出した文字へのポインタを返し、文字が見つからなかった場合はNULLを返す。<br> | memchr関数は、文字が見つかった場合は探し出した文字へのポインタを返し、文字が見つからなかった場合はNULLを返す。<br> | ||
memchr関数を利用すると、メモリ領域の中で指定した文字が現れる位置を探すことができる。<br> | memchr関数を利用すると、メモリ領域の中で指定した文字が現れる位置を探すことができる。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <string.h> | #include <string.h> | ||
407行目: | 407行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、memchr関数を使用して、char型の配列を探索している。<br> | 以下の例では、memchr関数を使用して、char型の配列を探索している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
444行目: | 444行目: | ||
keyが指すオブジェクトに一致する要素を探索する関数である。<br> | keyが指すオブジェクトに一致する要素を探索する関数である。<br> | ||
なお、baseが指す配列は昇順に整列(ソート)されている必要がある。<br> | なお、baseが指す配列は昇順に整列(ソート)されている必要がある。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> | ||
464行目: | 464行目: | ||
<br> | <br> | ||
以下の例では、bsearch関数を使用して、int型の配列を探索している。<br> | 以下の例では、bsearch関数を使用して、int型の配列を探索している。<br> | ||
< | <syntaxhighlight lang="c"> | ||
#include <stdio.h> | #include <stdio.h> | ||
#include <stdlib.h> | #include <stdlib.h> |