12,788
回編集
「Qtの基礎 - 画像処理」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
→概要
(→概要) |
(→概要) |
||
| 25行目: | 25行目: | ||
<br> | <br> | ||
Qtでの画像処理は、これらの機能を組み合わせることにより、基本的な画像編集から複雑な画像分析まで幅広いタスクに対応できる。<br> | Qtでの画像処理は、これらの機能を組み合わせることにより、基本的な画像編集から複雑な画像分析まで幅広いタスクに対応できる。<br> | ||
<br><br> | |||
== QImageクラス / QBitmapクラス / QPixmapクラス == | |||
QImageクラス、QBitmapクラス、QPixmapクラスの3つのクラスは、Qtで画像を扱う時に使用される重要なクラスである。<br> | |||
それぞれのクラスは異なる用途と特徴を持つ。<br> | |||
<br> | |||
==== QImageクラス ==== | |||
QImageクラスは、ピクセルデータの直接操作に適している。<br> | |||
主な特徴として、デバイスに依存しない画像表現を提供しており、個々のピクセルへのアクセスや操作が容易である。<br> | |||
<br> | |||
画像処理、フィルタリング、色変換等の操作に最適である。<br> | |||
また、様々な色深度と形式 (1-bit、8-bit、32-bit等) をサポートしている。<br> | |||
<br> | |||
QImageクラスは、画像ファイルの読み込み、保存、画像データの詳細な操作が必要な場合に使用する。<br> | |||
<br> | |||
==== QPixmapクラス ==== | |||
QPixmapクラスは、画面表示に最適化された画像表現を提供している。<br> | |||
このクラスは、ハードウェアアクセラレーションを利用できるため、GUIアプリケーションでの画像表示に非常に効率的である。<br> | |||
<br> | |||
QPixmapクラスは、デバイスに依存する形式で画像を保持するため、画面への描画が高速である。<br> | |||
ただし、個々のピクセルへのアクセスはQImageクラスほど容易ではない。<br> | |||
<br> | |||
QPixmapクラスは、主にボタンのアイコンやウインドウの背景等、UIコンポーネントでの画像表示に使用する。<br> | |||
<br> | |||
==== QBitmapクラス ==== | |||
QBitmapクラスは、QPixmapクラスの特殊なケースであり、1ビット深度 (モノクロ) の画像を表現している。<br> | |||
各ピクセルは、オン / オフの2つの状態のみを持つ。<br> | |||
<br> | |||
QBitmapクラスは、主にマスク、カーソル、アイコン等の単純な画像要素の作成に使用する。<br> | |||
<br> | |||
メモリ使用量が少なく、単純な形状やパターンの表現に適している。<br> | |||
<br> | |||
==== クラスの使い分け ==== | |||
* QImageクラス | |||
*: 画像処理や詳細な編集が必要な場合に使用する。 | |||
* QBitmapクラス | |||
*: モノクロの単純な画像やマスクが必要な場合に使用する。 | |||
* QPixmapクラス | |||
*: GUIでの高速な画像表示が必要な場合に使用する。 | |||
<br> | |||
また、これらのクラス間では相互変換が可能である。<br> | |||
例えば、QImageクラスで画像を処理した後、QPixmapクラスに変換して画面に表示するといった使い方ができる。<br> | |||
<br> | |||
これらのクラスを使い分けることにより、効率的で柔軟な画像処理と表示が可能になる。<br> | |||
<br><br> | <br><br> | ||