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また、動的なクロックの切り替えにより、状況に応じた最適な動作を実現することができる。<br> | また、動的なクロックの切り替えにより、状況に応じた最適な動作を実現することができる。<br> | ||
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== DCO == | |||
DCO (Digitally Controlled Oscillator) は、デジタル制御発振器のことである。<br> | |||
これは、MSP430マイコンに内蔵されているクロック源の1つである。<br> | |||
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DCOの主な特徴を以下に示す。<br> | |||
* デジタル制御 | |||
*: DCOの周波数は、デジタル的に制御および調整が可能である。 | |||
*: 周波数は、DCOCTLレジスタとBCSCTLレジスタの設定により決定される。 | |||
*: <br> | |||
* 広い周波数範囲 | |||
*: DCOは、数十[kHz]から数十[MHz]までの広い周波数範囲で動作できる。 | |||
*: MSP430G2553の場合、DCOの周波数は約1[MHz]から16[MHz]まで設定可能である。 | |||
*: <br> | |||
* 校正機能 | |||
*: DCOは、工場出荷時に校正された値を持つ。 | |||
*: これらの校正値 (CALBCxとCALDCOx) を使用することにより、DCOの周波数を高精度に設定できる。 | |||
*: <br> | |||
* クロック源としての役割 | |||
*: DCOは、MSP430マイコンの主要なクロック源として使用される。 | |||
*: 多くの場合、MCLKとSMCLKにDCOからのクロックが供給される。 | |||
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* 低消費電力 | |||
*: DCOは、外部クリスタルと比較して低消費電力である。 | |||
*: バッテリー駆動のアプリケーションに適している。 | |||
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DCOは、MSP430マイコンの柔軟性と低消費電力性を支える重要な機能の1つである。<br> | |||
アプリケーションの要件に応じて、DCOの周波数を適切に設定することにより、最適なパフォーマンスと消費電力のバランスを達成できる。<br> | |||
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ただし、DCOは温度や電源電圧の変動の影響を受けやすいため、高い周波数安定性が必要な場合は、外部クリスタルを使用することが推奨される。<br> | |||
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