Linuxコマンド - dracut
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概要
dracutは、Linuxカーネルによって使用される初期イメージを生成して、ルートファイルシステムにアクセスするのに必要なブロックデバイスモジュール(IDE、SCSI、RAID等)をプリロードする。
RHEL、Fedora、Debian、SUSE等のディストリビューションで使用されている。
依存関係のライブラリ
依存関係のライブラリのインストール
dracutコマンドを実行するために必要な依存関係のライブラリをインストールする。
# SLE 15 SP5, SP4 / openSUSE Leap 15.5, 15.4 sudo zypper install biosdevname systemd-coredump rng-tools dbus-broker systemd-network systemd-experimental \ ibmswtpm2 tpm2-tss-engine squashfs nvme-cli libnvme1 open-iscsi tpm2-0-tss tpm2.0-tools # SLE 15 SP3 sudo zypper intall biosdevname libnvme1 open-iscsi lvm2
次に、MemstrackのGithubにアクセスして、Memstrackのインストーラをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを実行して、Memstrackをインストールする。
sudo ./memstrack-linux-amd64
または、git clone
コマンドを実行して、ソースコードをダウンロードする。
git clone https://github.com/ryncsn/memstrack.git cd memstrack
Memstrackをビルドおよびインストールする。
Memstrackは、/binディレクトリにインストールする必要がある。
make -j $(nproc) sudo make DESTDIR=/ install # /binディレクトリにもコピーする sudo cp /usr/bin/memstrack /bin
Memstrackとは
実行時メモリ割り当てトレーサは、メモリ割り当てのホットスポットアナライザのようなものであり、
全体的なメモリ使用量、ピーク時のメモリ使用量、カーネルモジュールのメモリ使用量を、スタックトレースと組み合わせて分析するのに役立つ。
ユーザ空間のメモリトレースは、まだ実装されていない。
Memstrackは、カーネルの全てのページレベルのメモリ割り当てイベントをトレースして (現在、perfまたはftraceをサポートしている) 、
イベントをスタックトレースツリーに積極的に統合することで動作する。
また、カーネルのページオーナーログファイルと連携し、メモリ使用量ビューアとして使用することもできる。
dracutのインストール
dracutをインストールする。
sudo zypper install dracut dracut-mkinitrd-deprecated plymouth-dracut
ソースコードからdracutをインストールする場合は、以下の手順に従う。
- まず、Linuxカーネルの公式Webサイト、または、dracutのGithubにアクセスする。
- dracutのソースコードをダウンロードして解凍する。
tar xf dracut-<バージョン>.tar.xz
cd dracut-<バージョン>
- dracutのビルドに必要なライブラリをインストールする。
sudo zypper install gcc make cargo libkmod-devel asciidoc
- dracutをビルドおよびインストールする。
../configure --prefix=<dracutのインストールディレクトリ> --enable-dracut-cpio
make -j $(nproc)
make install
dracutの実行
sudo dracut -f /boot/initrd $(uname -r)