設定 - EPELリポジトリとRemiリポジトリ

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2023年4月13日 (木) 20:01時点におけるWiki (トーク | 投稿記録)による版 (→‎EPELリポジトリの追加)
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概要

RHELは、安定性と安全性で知られる広く普及しているLinuxのディストリビューションである。
しかし、Red Hat社が提供する標準のパッケージリポジトリには、必ずしも最新のソフトウェアバージョンや必要な追加ソフトウェアが含まれているとは限らない。

そこで、RemiリポジトリやEPELリポジトリ等のリポジトリは、システムに簡単にインストールできる様々な追加パッケージを提供する。


EPELリポジトリの追加

Remiリポジトリを追加する場合においても、最初にEPELを追加する必要がある。
EPELリポジトリを追加するため、以下のコマンドを実行する。

# RHEL 9
sudo dnf install epel-release
または
sudo dnf install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-9.noarch.rpm


これにより、リポジトリファイルが/etc/yum.repos.d/epel.repoにダウンロードされて有効になる。

EPELリポジトリに含まれるパッケージの一覧は、以下のコマンドで確認できる。

sudo dnf --disablerepo="*" --enablerepo="epel" list available | less


EPELリポジトリからインストールしたパッケージの一覧は、以下のコマンドで確認できる。

sudo dnf list installed | grep @epel | less



CRBリポジトリの追加 (RHEL 9の場合)

RHEL 9では、EPELパッケージがパッケージに依存する可能性があるため、CRBリポジトリも有効にすることを推奨する。

RHEL 9で利用可能なCRBリポジトリは、開発者関連のツールやライブラリを提供している。
一般的なEPELパッケージの中には、CRBから利用可能なパッケージに依存するものがある。
したがって、RHELでEPELリポジトリをセットアップしている場合は、CRBも有効にすることが推奨される。

リポジトリの追加 / 削除や有効 / 無効を含むDNFの各種設定オプションを管理するDNF用プラグインconfig-managerを使用することができる。
config-managerプラグインをインストールするには、以下のコマンドを実行する。

sudo dnf install dnf-plugins-core


CRBを有効化する。

sudo subscription-manager repos --enable=codeready-builder-for-rhel-9-x86_64-rpms


CRBが正常に有効化されていることを確認する。

dnf repolist


CRBリポジトリから利用できるパッケージの一覧を見ることができる。

dnf repo-pkgs crb list


EPELリポジトリの追加と機能を確認できる。

sudo dnf repolist epel


EPELリポジトリで利用可能なパッケージを一覧表示するには、以下のコマンドを実行する。

sudo dnf --disablerepo="*" --enablerepo="epel" list available


さらにフィルタリングして、必要なパッケージがEPELリポジトリで利用可能かどうかを確認するには、以下のコマンドを実行する。

sudo dnf --disablerepo="*" --enablerepo="epel" list available | grep <パッケージ名>

例:
sudo dnf --disablerepo="*" --enablerepo="epel" list available | grep chromium


EPELリポジトリからパッケージをインストールするには、以下のコマンドを実行する。

sudo dnf --enablerepo="epel" install <パッケージ名>


※注意
一部の依存関係は、標準リポジトリからインストールされる場合がある。


Remiリポジトリの追加

次に、Remiリポジトリを追加する。
Remiリポジトリを追加するため、パッケージをダウンロードしてインストールする。

# RHEL 9
sudo dnf install http://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-9.rpm 


コマンドラインからリポジトリを素早く有効 / 無効にするため、yum-config-managerをインストールする。

sudo dnf install dnf-utils


Remiリポジトリの設定ファイルのインストールが完了した後、Remiリポジトリを有効にする必要がある。

sudo yum-config-manager --enable remi


また、Remiリポジトリを使用する場合は、dnfコマンドのパラメータで指定する。

sudo dnf --enablerepo=remi install <パッケージ名>



EPELとRemiの両方を使用する場合

EPELとRemiの両方を使う場合、カンマでつなげて両方をパラメータに指定する。

sudo yum --enablerepo=epel,remi install [パッケージ名]



備考

EPELリポジトリおよびRemiリポジトリにおいて、最初の1度だけ公開鍵を取得する必要がある。
この鍵は、一括アップデートでは取得できないので、個別に何かをインストールするなどして取得する。

例えば、Remiリポジトリの公開鍵は、下記のコマンドでPHPをインストールまたはアップデートすることで取得できる。
また、EPELリポジトリの公開鍵は、PHPをインストールする時に必要な依存性パッケージをインストールすることで取得できる。

sudo yum -enablerepo=epel,remi install php