設定 - Bind(Raspberry Pi)
概要
DNSサーバ(BIND)は、raspberrypi.comというドメイン名からIPアドレスを返したり、IPアドレスからドメイン名を返すサーバである。
内部向けDNSサーバは、LANにあるサーバまたはクライアントPCにアクセスする時、IPアドレスではなくraspberrypi.com等のドメイン名を入力してアクセスできるようにするDNSサーバである。
外部向けDNSサーバは、WANにあるサーバまたはクライアントPCにアクセスする時、自ドメイン名からIPアドレスへの変換(名前解決)を行なうようにするDNSサーバである。
例えば、外部向けDNSサーバの設定により、自宅サーバが稼動中にも係わらず、
ダイナミックDNSサービス側が保守やトラブル等でサービスが停止したことにより、ドメイン名でサーバにアクセスできなくなるということがなくなる。
※注意
外部向けDNSサーバの場合は、独自ドメイン取得済であること。
また、静的IPアドレスの場合のみである。
BINDのインストール
DNSサーバを構築するため、BINDをインストールする。
# 内部向けDNSサーバを構築する場合 sudo apt install bind9 bind9-utils bind9-dnsutils dns-root-data python3-ply
BINDの設定 : 内部向けDNSの場合
内部向けDNSサーバ全体の設定
BINDの全体的な動作を設定する。
sudo vi /etc/bind/named.conf.options
# /etc/bind/named.conf.optionsファイル
options {
...略
# 内部向けDNSサーバの管理外の問合せ先 (HGW等のIPアドレスを入力する)
// forwarders {
// 0.0.0.0;
// };
forwarders {
192.168.1.1;
};
...略
# IPv6を使用しない場合
//listen-on-v6 { any; };
listen-on-v6 { none; };
...略
# 問い合わせを許可する範囲を指定
# 以下の例では、LAN(192.168.1.*)のみ問い合わせを許可している
allow-query { 127.0.0.1; 192.168.1.0/24; };
# 全てListenする場合 (未設定でもよい)
//listen-on port 53 { 127.0.0.1; };
//listen-on port 53 { any; };
listen-on port 53 { 127.0.0.1; 192.168.1.XX; };
# BINDはキャッシュサーバとして動作する
# 受け付ける対象のホストも明示する
recursion yes;
allow-recursion { 192.168.1.0/24; 127.0.0.1; };
};
内部向けDNSサーバの正引きゾーンおよび逆引きゾーンを設定する。
sudo vi /etc/bind/named.conf.default-zones
# /etc/bind/named.conf.default-zonesファイル
...略
// 内部向けDNSサーバのゾーンの設定 (追加)
// 192.168.1.* の正引き
zone "raspberrypi.com" {
type master;
file "/etc/bind/raspberrypi.db";
};
// 192.168.1.* の逆引き
zone "1.168.192.in-addr.arpa" {
type master;
file "/etc/bind/db.1.168.192";
};
内部向け正引きゾーンデータベースの作成 (ドメイン名からIPアドレス)
この設定を有効にするには、外部向けDNSサーバを静的IPアドレスにする必要がある。
内部向けDNSサーバの正引きゾーンデータベースを作成する。
以下の例に記述しているXXやYY等のIPアドレスを、該当するクライアントPCのIPアドレスに変更すること。
sudo vi /etc/bind/raspberrypi.db
# /etc/bind/raspberrypi.dbファイル
$TTL 86400
@ IN SOA raspberrypi.com. root.com. (
2022041001 ; Serial 例. 作成年月日 + 01(連番)を記述する
28800 ; Refresh
14400 ; Retry
3600000 ; Expire
86400 ; Minimum TTL
)
com. IN NS raspberrypi.com.
raspberrypi.com. IN A 192.168.1.XX ; 内部向けDNSサーバのIPアドレス
pc1 IN A 192.168.1.YY ; クライアントPC 1
pc2 IN A 192.168.1.ZZ ; クライアントPC 2
pc3 IN A 192.168.1.AA ; クライアントPC 3
内部向け逆引きゾーンデータベースの作成 (IPアドレスからドメイン名)
この設定を有効にするには、外部向けDNSサーバを静的IPアドレスにする必要がある。
内部向けDNSサーバの逆引きゾーンデータベースを作成する。
以下の例に記述しているXXやYY等は、各クライアントPCのIPアドレスに変更すること。
sudo vi /etc/bind/db.1.168.192
# /etc/bind/db.1.168.192ファイル
$TTL 86400 ;
1.168.192.in-addr.arpa. IN SOA raspberrypi.com. root.com. (
20220410014; Serial 例. 作成年月日 + 01(連番)を記述する
3H ; Refresh
1H ; Retry
1W ; Expire
1D ) D; Minimum
IN NS ns.suse.com. .;
IN PTR suse.com. u;
IN A 255.255.255.0 5;
1.168.192.in-addr.arpa. IN NS raspberrypi.com.
XX.1.168.192.in-addr.arpa. IN PTR raspberrypi.com.r; 内部向けDNSサーバのIPアドレス
YY IN PTR pc1.com. ; クライアントPC 1
ZZ IN PTR pc2.com. ; クライアントPC 2
AA IN PTR pc3.com. ; クライアントPC 3
設定ファイルが正常に記述されているかどうかを確認する。
sudo named-checkconf
内部向けDNSサーバの起動
内部向けDNSサーバを起動する。
firewalldをインストールしている場合は、併せて、ファイアーウォールのポート開放も行う。
sudo systemctl start named.service sudo firewall-cmd --permanent --add-service=dns sudo firewall-cmd --reload
内部向けDNSサーバの停止
内部向けDNSサーバを停止する。
firewalldをインストールしている場合は、併せて、ファイアーウォールのポートも閉じる。
sudo systemctl stop named.service sudo firewall-cmd --permanent --remove-service=dns sudo firewall-cmd --reload
クライアントPCの設定
LinuxでKDEを使用している場合、[KDEシステム設定]を起動して、[接続] - 画面左の接続名 - 画面右の[IPv4]タブ - [DNSサーバ:]項目に内部向けDNSサーバのIPアドレスを追加する。
Linuxを再起動する。
ドメイン名の正引きおよび逆引きの確認
内部向けDNSサーバと各クライアントPCの正引きおよび逆引きができるかどうかを確認する。
nslookup raspberrypi.com # 内部向けDNSサーバの正引き nslookup pc1.com # クライアントPC 1の正引き nslookup pc2.com # クライアントPC 2の正引き nslookup pc3.com # クライアントPC 3の正引き nslookup 192.168.1.XX # 内部向けDNSサーバの逆引き nslookup 192.168.1.YY # クライアントPC 1の逆引き nslookup 192.168.1.ZZ # クライアントPC 2の逆引き nslookup 192.168.1.AA # クライアントPC 3の逆引き