インストール - ターミナル

提供:MochiuWiki : SUSE, EC, PCB
2022年4月25日 (月) 18:15時点におけるWiki (トーク | 投稿記録)による版 (→‎gVim)
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概要

全てのLinuxディストリビューションには、ターミナルが既にプレインストールされている。

ここでは、多くのLinuxディストリビューションで使用することができるターミナルについて記載する。


Gnome Terminal

シェルの変更

方法 1
  1. Gnome Terminalを右クリックまたは[≡]ボタンを押下して、環境設定を開く。
  2. 設定プロファイルを開くまたは作成する。
  3. [Command]タブを選択する。
  4. [Run a custom command instead of my shell.]チェックボックスにチェックを入力する。
  5. [Custom command]項目に、Zsh等のシェルの実行ファイルのフルパスを入力する。


方法 2

他の方法として、.bashrcファイルの1行目に、以下の設定を追記する。

 [ -n "$GNOME_TERMINAL_SCREEN" ] && [ -x "$(command -v zsh)" ] && exec zsh "$@"


上記の設定の説明を、以下に示す。
まず、[ -n "$GNOME_TERMINAL_SCREEN" ]コマンドを実行して、Gnome Terminalを確認する。
次に、[ -x "$(command -v zsh)" ]コマンドを実行して、Zshのパスが存在するかどうかを確認する。
最後に、exec zsh "$@"コマンドを実行して、Bashと同じ引数でZshを起動する。

これにより、Gnome Terminalを起動する時、Zsh等のシェルが使用できる。


Drop Down Terminal

Drop Down Terminalは、Gnome Shellのデスクトップ環境にインストールできるターミナルの拡張機能である。
カスタムスクロールバーの設定、カラースキーム、起動時にカスタムコマンドを起動する機能等、便利な機能が搭載されている。

また、カスタマイズ性にも優れており、透明度、アニメーション、スクロールバーの表示、ウィンドウのサイズ、ホットキーボタンをカスタマイズすることができる。

さらに、コマンド機能により、ユーザのデフォルトシェルではなく、カスタムのコマンドライン引数を実行することができる。
URL : https://extensions.gnome.org/extension/442/drop-down-terminal/


ST

STのビルドに必要な依存関係のライブラリをインストールする。

# CentOS
sudo yum install xrdb libXft-devel libX11-devel harfbuzz-devel libXext-devel libXrender-devel libXinerama-devel

# SUSE
sudo zypper install xrdb libXft-devel libX11-devel harfbuzz-devel libXext-devel libXrender-devel libXinerama-devel


STの公式Webサイトにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf st-<バージョン>.tar.gz
cd st-<バージョン>


または、以下のコマンドを実行して、STのソースコードをダウンロードする。

git clone https://github.com/siduck/st.git ST
cd ST


STをビルドおよびインストールする。

make clean install DESTDIR=$HOME/InstallSoftware/ST



Kitty

実行ファイルをダウンロードする場合

KittyのGithubにアクセスして、Kittyの実行ファイルをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf kitty-<バージョン>-x86_64.txz
cd kitty-<バージョン>-x86_64


解凍したディレクトリを任意のディレクトリに配置する。

mv kitty-<バージョン>-x86_64 <Kittyのインストールディレクトリ>


ソースコードからインストールする場合

Kittyのビルドに必要な依存関係のライブラリをダウンロードする。
ただし、Python 3.7以降が必要となることに注意する。

sudo zypper install gcc pkg-config dbus-1-devel libXcursor-devel libXrandr-devel libXi-devel libXinerama-devel \
                    libXcursor-devel libXrandr-devel Mesa-libGL-devel libxkbcommon-devel fontconfig-devel libX11-devel \
                    libxcb-devel liblcms2-devel python39-devel librsync-devel


KittyのGithubにアクセスして、Kittyのソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf kitty-<バージョン>-x86_64.txz
cd kitty-<バージョン>-x86_64


Kittyをビルドおよびインストールする。

make -j $(nproc)
make install


共通

Kittyのデスクトップエントリファイルを作成する。

vi ~/.local/share/applications/Kitty.desktop


# ~/.local/share/applications/Kitty.desktopファイル

[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=kitty
GenericName=Terminal emulator
Comment=Fast, feature-rich, GPU based terminal
TryExec=/<Kittyのインストールディレクトリ>/bin/kitty
Exec=/<Kittyのインストールディレクトリ>/bin/kitty
Icon=/<Kittyのインストールディレクトリ>/share/icons/hicolor/scalable/apps/kitty
Categories=System;TerminalEmulator;


Kittyを使用したURLランチャーのデスクトップエントリファイルを作成する。

vi ~/.local/share/applications/Kitty-Open.desktop


# ~/.local/share/applications/Kitty-Open.desktopファイル

[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=kitty URL Launcher
GenericName=Terminal emulator
Comment=Open URLs with kitty
TryExec=/<Kittyのインストールディレクトリ>/bin/kitty
Exec=/<Kittyのインストールディレクトリ>/bin/kitty +open %U
Icon=/<Kittyのインストールディレクトリ>/share/icons/hicolor/scalable/apps/kitty
Categories=System;TerminalEmulator;
NoDisplay=true
MimeType=image/*;application/x-sh;application/x-shellscript;inode/directory;text/*;x-scheme-handler/kitty;


エラー

SSH接続において、矢印キー、Backspace、Delete、Home / End等のキーが効かない場合がある。

SSH接続の場合、~/.terminfo/xディレクトリ(Linux)や~/.terminfo/78ディレクトリ(Mac)を作成して、以下に示すシンボリックリンクを貼る。

mkdir -p ~/.terminfo/{78,x}
ln -snf /<Kittyのインストールディレクトリ>/share/terminfo/x/xterm-kitty  ~/.terminfo/x/.terminfo



Alacritty

Alacrittyのインストール

ビルドに必要な依存関係のライブラリをインストールする。

# CentOS
sudo yum install cmake cargo freetype-devel fontconfig-devel libxcb-devel libxkbcommon-devel xcb-util-devel
sudo yum group install "Development Tools"

# SUSE
sudo zypper install cmake cargo freetype-devel fontconfig-devel libxcb-devel libxkbcommon-devel


AlacrittyのGithubにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf alacritty-<バージョン>.tar.gz
cd alacritty-<バージョン>


または、以下のコマンドを実行して、Alacrittyのソースコードをダウンロードする。

git clone https://github.com/alacritty/alacritty.git Alacritty
cd Alacritty


Alacrittyをビルドする。

# X11環境の場合
cargo build --release --features=x11

# Wayland環境の場合
cargo build --release --features=wayland


ビルドが正常に終了した場合、プロジェクトディレクトリにtarget/release/alacrittyファイルが生成される。

タブ機能の有効化

Alacrittyはタブ機能が存在しない。
そのため、タブ機能を有効化するには、tmuxを使用する必要がある。

tmuxのビルドに必要な依存関係のライブラリをインストールする。

sudo zypper install make pkg-config bison ncurses-devel libevent-devel


まず、tmuxのソースコードをダウンロードする。

https://github.com/tmux/tmux/releases/download/3.2a/tmux-3.2a.tar.gz


ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf tmux-<バージョン>.tar gz
cd tmux-<バージョン>


ビルド用ディレクトリを作成する。

mkdir build && cd build


tmuxをビルドおよびインストールする。

../configure --prefix=<tmuxのインストールディレクトリ>
make -j $(nproc)
make install


tmuxでタブ機能を有効化して、Alacrittyを起動する。

alacritty -e tmux



gVim

Vimのビルドに必要な依存関係のライブラリをダウンロードする。

sudo zypper install ncurses5-devel libgnome-devel libgnomeui-devel \
                    gtk2-devel atk-devel libbonoboui-devel libsodium-devel \
                    cairo-devel libX11-devel libXpm-devel libXt-devel \
                    python-devel python3-devel tcl-devel tk-devel ruby-devel lua53-devel


Vimの公式Webサイトにあるミラーサイトにアクセスして、Vimのソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf vim-<バージョン>.tar.bz2
cd vim-<バージョン>


Vimをビルドおよびインストールする。
この時、ビルド用ディレクトリは作成しない。

./configure --prefix=<Vimのインストールディレクトリ> --enable-multibyte --enable-fontset \
            --enable-perlinterp=yes --enable-rubyinterp=yes \
            --enable-luainterp=yes --with-lua-prefix=/usr \
            --enable-pythoninterp=yes --enable-python3interp=yes --enable-tclinterp=yes -with-tclsh=tclsh \
            --enable-gui=auto
make  -j $(nproc)
make install