設定 - SUSE Linux

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概要

SLE 15およびopenSUSE Leap 15.xをインストールした後に初期設定として様々なことを実行する必要がある。
ここでは、推奨事項のリストを記載する。


ブータブルUSBの作成

SUSEのISOファイルをダウンロードした後、SUSEをインストールするために、ブータブルイメージを作成する必要がある。
ブータブルストレージを作成するには、balenaEtcherventoyddコマンドを使用する。

ブータブルイメージを作成するストレージの場所

ストレージをシステムに接続する。
ブータブルイメージを作成するストレージの場所を確認するには、lsblkコマンドまたはfdiskコマンドを使用する。

以下の例では、/dev/sdcストレージの/dev/sdc1パーティションにブータブルイメージを作成する。

sudo fdisk -l

# 実行例
ディスク /dev/sdc: 14.33 GiB, 15376318464 バイト, 30031872 セクタ
ディスクモデル デュアルドライブ      
単位:1 * 512 = 512バイトのセクター
セクターサイズ(論理/物理):512バイト/512バイト
I/Oサイズ(最小/最適):512バイト/512バイト
ディスクラベルの種類:DOS
ディスクの識別子 0x3f046fe3

デバイス ブート スタート エンド セクター サイズ Id タイプ
/dev/sdc1 2048 30031871 30029824 14.3G c W95 FAT32 (LBA)


ブーターブルストレージの作成

ストレージの場所を確認した後、起動可能なイメージを作成する。

起動可能なイメージを作成するには、以下のコマンドを実行する。(このプロセスは、完了するまでに時間が掛かる)

sudo dd if=<ISOファイルのフルパス> of=/dev/<ストレージのパーティション名> status=progress


もし、SUSEのブータブルイメージの作成に問題がある場合は、以下の動画を閲覧すること。
https://www.youtube.com/watch?v=x65P-B3E_FY&t=56s

SUSEのインストール時の注意点

openSUSE / SLE

もし、インストーラがフリーズする場合は、以下の手順を実施する。

  1. DVD / BD / USBメモリからインストーラを起動する。
  2. インストール画面にて、インストーラの設定を行う。
    • UEFIを使用してインストール
      インストール画面にある[Install]にフォーカスを移動して、[e]キーを押下する。
      grubエントリから、linuxefi/boot/vmlinuzxxxで始まる行を見つけて、splash=silentの後にnomodesetを追記する。
      [F10]キーを押下して、インストーラを起動する。
    • レガシーBIOSを使用してインストール
      インストール画面にある[Install]にフォーカスを移動して、[F5]キーを押下する。
      画面下にある[nomodeset]を選択して、[Enter]キーを押下する。
      [F5カーネル]にnomodesetと表示されていることを確認する。
      [Enter]キーを押下して、インストーラを起動する。
  3. インストール完了後、リポジトリを更新してシステムをアップグレードする。
    sudo zypper refresh && sudo zypper dup
  4. OSを再起動する。
  5. 再起動後、YaSTのブートローダからnomodesetの記述を削除する。

    または、/etc/default/grubファイルから、GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT =で始まる行を見つけて、nomodesetの記述を削除する。
    以下のコマンドを実行して、GRUBを更新する。
    sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
  6. OSを再起動する。


SLE - 拡張機能とモジュールの選択

ライセンスの登録後、SUSE Linux Enterpriseで使用可能なモジュールと拡張機能が一覧表示される。
モジュールとは、ユーザのニーズに合わせて製品を構築できるコンポーネントのことで、無償で提供されている。
拡張機能は、製品に特定の機能を追加する。
また、拡張機能はサブスクリプションとして提供されており、登録キーを必要とする。

提供されるモジュールまたは拡張機能は、インストールの最初のステップで選択した製品に応じて異なる。
モジュールとそのライフサイクルの説明については、モジュールを選択した後に表示されるテキストを参照すること。
詳細については、Modules and Extensions Quick Startおよびリリースノートを参照してください。

モジュールの選択はインストールのスコープに間接的な影響を与える。
インストール環境と実働システムでどのリポジトリを使用できるかが定義されるからである。

SUSE Linux Enterpriseでは、次のモジュールと拡張機能が提供されている。

  • Basesystem Module(必須)
    統合インストーラ上に基本システムを追加する。
    このモジュールは、デフォルトでインストール用に選択されており、選択解除してはならない。
    依存関係: なし

  • Desktop Applications Module(必須)
    グラフィカルユーザインタフェースと重要なデスクトップソフトウェアを追加する。
    このモジュールは、標準でインストール用に選択されており、これを選択解除することは非推奨である。
    依存関係: Basesystem

  • Development Tools Module(推奨)
    ソフトウェアのコンパイルとデバッグに必要とされるコンパイラ(gccを含む)およびライブラリが含まれる。
    以前のソフトウェア開発キット(SDK)を置き換える。
    依存関係: Basesystem、Desktop Applications

  • Python 2 Module(必須)
    このモジュールには、Python 2ランタイムおよびモジュールが含まれる。
    このモジュールは、標準でインストール用に選択されており、これを選択解除することは非推奨である。
    依存関係: Basesystem

  • SUSE Cloud Application Platform Tools Module
    SUSE Cloud Application Platform製品とのやり取りを可能にするツールを追加する。
    依存関係: Basesystem

  • SUSE Linux Enterprise Workstation Extension(必須)
    オフィススイートやマルチメディアソフトウェア(例 : ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ)等の追加デスクトップツールが含まれる。
    この拡張機能は、SUSE Linux Enterpriseサブスクリプションに含まれる。
    このモジュールは、標準でインストール用に選択されており、これを選択解除することは非推奨である。
    依存関係: Basesystem、Desktop Applications

  • SUSE Package Hub(推奨)
    openSUSEコミュニティが管理しているSUSE Linux Enterpriseパッケージへのアクセスを提供する。
    これらのパッケージは、L3サポート無しで配布されるため、SUSE Linux Enterpriseのサポート可能性に影響を与えることはない。
    詳細については、https://packagehub.suse.com を参照すること。
    依存関係: Basesystem


一部のモジュールでは、他のモジュールをインストールする必要が生じるため、
モジュールを選択すると、この依存関係を満たすために他のモジュールが自動的に選択される場合がある。

製品によっては、特定のモジュールと拡張機能に登録サーバが推奨マークを付けている場合もある。
推奨されたモジュールと拡張機能は、登録およびインストールのために自動選択される。
これらの推奨項目をインストールしないときは、手動で選択を解除する必要がある。


ブートローダの設定

ブートローダのquietオプションは、ブートプロセスを出力しないようにする設定である。
splashオプションはブート画面を表示するための設定である。
もし、Linux起動時にブートプロセスの情報を見る場合は、ブートローダのオプションを以下のように設定する。

splash



システムの更新

インストールした直後に、システムの更新を実行して、システムが最新の状態を保つようにする。

sudo zypper update



スナップショットの設定

まず、スナップショットを有効にするため、/etc/sysconfig/yast2ファイルにあるUSE_SNAPPER"yes"に設定されていることを確認する。

初期設定では、ルートディレクトリとホームディレクトリが同じパーティションの場合、ホームディレクトリはスナップショットには含まれない。
ホームディレクトリをスナップショットに含めるには、別のSnapper設定ファイルを作成する必要があるため、以下のコマンドを実行する。
以下のコマンドを実行すると、スナップショットの設定ファイルである/etc/snapper/configs/homeファイルが作成される。

sudo snapper -c home create-config /home


必要に応じて2つの設定ファイルを変更しなければならない。

  • /etc/snapper/configs/rootファイル
  • /etc/snapper/configs/homeファイル


ルートパーティションのスナップショットの設定を編集するため、以下のコマンドを実行する。

sudo vi /etc/snapper/configs/root
または
sudo vi /etc/snapper/configs/home


以下に、変更箇所の説明を記載する。

  • BACKGROUND_COMPARISON="yes"
    指定したディレクトリ(ルートディレクトリまたはホームディレクトリ)の新しいスナップショットを作成する時、
    Snapperはバックグラウンドで比較プロセスを実行することで、新旧ファイルを区別することができる。
    その後にSnapperが起動した時、新旧のスナップショット間の変更を表示するための時間は掛からない。

    これは、良い機能である反面、時間の経過とともにI/O処理に負荷が掛かり、十分なリソースがないとシステムが遅くなる可能性があるので、
    noに設定した方がよい。

  • NUMBER_CLEANUP="yes"
    この設定を使用すると、毎日保持するスナップショットの数を制限して、スナップショットをクリーンアップできる。
    また、NUMBER_LIMIT="50"およびNUMBER_LIMIT_IMPORTANT="10"と一緒に使用して、システムに保持するスナップショットの数をSnapperに伝える。
    NUMBER_LIMITは一般的なスナップショット向け、NUMBER_LIMIT_IMPORTANTは重要なスナップショット向け(パッケージ管理等)である。

    また、数に関係なく全てのスナップショットの数だけを保持したい場合は、NUMBER_MIN_AGEを0に設定する。(初期設定では、30分未満のバックアップは削除されない)
    これらの値については、Snapperの公式ドキュメントを参照すること。

  • TIMELINE_CREATE="yes"およびTIMELINE_CLEANUP="yes"
    この設定は、毎時スナップショットの作成とクリーニングを行う。
    Snapperは、ルートディレクトリとホームディレクトリの両方のスナップショットを1時間ごとに作成し、
    TIMELINE_LIMIT_HOURLY等で指定した値よりも古いスナップショットを自動的に削除する。
    例えば、過去24時間以内のスナップショットをすべて保持してそれ以降は削除したり、1日1個のスナップショットを保持する等、システムに指示することができる。
    これらの設定については、公式ドキュメントを参照すること。

  • EMPTY_PRE_POST_MIN_AGE="<数値(秒)>"
    zypperコマンドまたはYaST2を実行すると、実行する操作の前後にスナップショットが作成される。
    前後のスナップショットの作成は、EMPTY_PRE_POST_MIN_AGE="<数値(秒)>"で指定できる。(値は秒単位)



公式リポジトリが利用可能か確認

まず、SUSEの公式リポジトリが利用できるかどうかを確認するため、ソフトウェアのインストールを行う。
例えば、nanoをインストールする場合は、以下のコマンドを入力する。

sudo zypper install nano



PackmanリポジトリとPackman Essentialを追加

Packmanリポジトリは、SUSE用の追加パッケージを提供している。
したがって、ダウンロードしているものを理解している場合は、Packmanリポジトリを有効にする。
SUSEの公式リポジトリにほぼ依存している場合は、Packman Essentialを有効にすることをお勧めする。

※サードパーティのリポジトリには潜在的なリスクが伴う可能性があることに注意すること。

# Packman全体を有効にする場合
sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/SLE_15/ packman  # SLE 15(推奨)

sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Leap_15.3/ packman  # SUSE 15.3 (推奨)

sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Leap_15.2/ packman  # SUSE 15.2(推奨)

sudo zypper ar -cfp 90 https://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.2/ packman  # SUSE 15.2(非推奨)


# Packman Essentialを有効にする場合
sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/SLE_15/Essentials/ packman-essentials  # SLE 15

sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Leap_15.3/Essentials/ packman-essentials  # SUSE 15.3

sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Leap_15.2/Essentials/ packman-essentials  # SUSE 15.2


Packmanリポジトリを追加した後は、システムパッケージをPackmanに切り替えること。
両方のリポジトリのパッケージが混在すると、様々な問題が発生する恐れがある。

sudo zypper dup --from packman --allow-vendor-change  # packman
または
sudo zypper dup --from packman-essentials --allow-vendor-change  # packman-essential



マルチメディアコーデックのインストール

注:これらのコーデックをインストールするには、Packmanリポジトリを有効にする必要がある。

openSUSEでは、マルチメディアコーデックがデフォルトでサポートされていない。
詳細については、公式Webサイトで読むことができる。
なお、--allow-vendor-changeオプションは、インストールされた解決可能なソフトウェアのベンダーの変更を許可する。
--no-allow-vendor-changeオプションは、外部リポジトリのパッケージをディストリビューションバージョンに変更しない場合に使用する。

コーデックのパッケージ群を纏めてインストールするには、以下のコマンドを実行する。

sudo zypper install --allow-vendor-change x264 ffx264 libx264-161 libx264-161-32bit x265 libx265-199 libx265-199-32bit ffmpeg-4 \
                                          gstreamer-plugins-bad gstreamer-plugins-libav gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-ugly-orig-addon \
                                          lame libavdevice57 libavdevice58_13 libdvdcss2 vlc-codecs 


コーデックを個別にインストールする場合を、以下に示す。
H264/AVCおよびh265/HEVCをインストールするには、以下を実行する。

sudo zypper install --allow-vendor-change x264 ffx264 libx264-161 libx264-161-32bit x265 libx265-199 libx265-199-32bit vlc-codecs vlc-codec-gstreamer


音声や動画を記録、変換、およびストリーミングする機能が必要な場合は、以下を実行して、FFmpegマルチメディアフレームワーク等をインストールする。

sudo zypper install --allow-vendor-change ffmpeg-4 libavdevice57 libavdevice58_13 lame


GStreamerライブラリが必要な場合は、以下のコマンドを実行する。

sudo zypper install --allow-vendor-change gstreamer-plugins-bad gstreamer-plugins-bad-orig-addon gstreamer-plugins-libav gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-ugly-orig-addon \
                                          gstreamer-plugins-base gstreamer-plugins-good gstreamer-plugins-good-extra gstreamer-plugins-qt5 vlc-codec-gstreamer ogmtools


今後、Pacmanリポジトリから取得することを設定する。

sudo zypper dup --allow-vendor-change --from http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.3/  # SUSE 15.3
または
sudo zypper dup --allow-vendor-change --from http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.2/  # SUSE 15.2



VLC

VLCをインストールする場合、まず、VLCのリポジトリを追加する。
SUSEの公式リポジトリにもVLCは存在するが、VLCの公式リポジトリの方がパッケージの更新が早い。

# SLE 15 SP3 / openSUSE Leap 15.3 共通
sudo zypper addrepo http://download.videolan.org/SuSE/SLEap_15.3/ VLC
sudo zypper modifyrepo -r VLC


次に、VLCをインストールする。

sudo zypper install vlc


VLC Mozilla Pluginをインストールする場合、以下のコマンドを実行する。(デフォルトではインストールされない)

sudo zypper install npapi-vlc



Webブラウザのプラグイン

多くのWebサイトでは、期待どおりに機能するために様々なブラウザプラグインをインストールする必要がある。 これらのプラグインは、Webサイトの閲覧中にパフォーマンスとセキュリティに影響を与える可能性があるため、必要な場合にのみインストールすること。

オンライン動画やゲーム等のFlashサポートが必要な場合は、freshplayerpluginをインストールする。(Packmanリポジトリが必要)

sudo zypper addrepo -f http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.1/ packman
sudo zypper install freshplayerplugin


Javaアプレットは、ゲームや一部の国のホームバンキングなど、様々な用途に使用されている。
java-1_8_0-openjdk-pluginがインストールされていない場合は、パッケージマネージャを使用してインストールする。

sudo zypper install java-1_8_0-openjdk-plugin


Firefoxおよびその他のWebブラウザで様々なマルチメディアストリームのサポートを取得するには、xine-browser-pluginをインストールする。(Packmanリポジトリが必要)

sudo zypper install xine-browser-plugin



公式リポジトリには存在しないアプリケーションのインストール

公式リポジトリ(またはソフトウェアセンター)に存在しないアプリケーションをインストールする必要がある場合は、
FlatpakまたはSnapsを有効にするか、
他の方法にて必要なアプリケーションを簡単にインストールできる。


電力管理の改善(TLPのインストール)

システム設定から電力を管理するためのオプションがいくつかある。
ただし、ラップトップでopenSUSEを使用する場合は、バッテリーの使用量を減らしたい場合がある。
TLPをインストールすることにより、コンピュータを監視し、最適な手法を(自動的に)実装してバッテリーの寿命を最適化する。
TLPをインストールするには、以下のコマンドを実行する。

sudo zypper install tlp tlp-rdw
sudo systemctl enable tlp



.profileファイルの設定

マルチユーザモード(Run Level 3)でSUSEを起動した場合、ログインシェルの日本語表記が文字化けをする。
そこで、ログインシェルの時は英語表記にして、GUIでターミナルを使用する時は日本語表記に設定する。
したがって、ログインシェルの起動時に呼ばれる.profileファイル(ホームディレクトリに存在する)の最下行に以下の設定を追記する。

 # 使用しているシェルの種類を表示する
 echo "" 1>&2
 echo "Login Shell is $0" 1>&2
 
 # CUIで起動する時は英語表記にする
 RUNLEVEL=$(echo <ユーザのパスワード> | LANG=C sudo -S runlevel)
 MUMODE="N 3"
 if [ "$RUNLEVEL" = "$MUMODE" ]; then
    GUI=$(echo $XDG_CURRENT_DESKTOP)
    if [ -z "$GUI" ]; then
       export LANG=C
       echo 'Set $LANG is $LANG=C'
    fi
    unset -v GUI
 fi
 
 echo ""
 
 # Oracle JDKの設定
 export JAVA_HOME="$HOME/InstallSoftware/Java/jdk-15.0.1"
 export J2SDKDIR="$HOME/InstallSoftware/Java/jdk-15.0.1"
 
 # Vagrantのホームディレクトリの変更
 export VAGRANT_HOME="<Vagrantのホームディレクトリのフルパス>"
 
 # VirtualBoxの仮想マシンディレクトリの変更
 VBoxManage setproperty machinefolder <VirtualBoxの仮想マシンディレクトリのフルパス>



.bashrcファイルの設定

~/.bashrcファイルに以下の設定を記述する。

# ~/.bashrcファイル

# Ctrl+Dでシェルを終了しない
set -o ignoreeof

# 既存のファイルをリダイレクトで上書きしない
set -o noclobber

# ディレクトリ名だけで実行する時、cdコマンドの引数で指定したものとして実行する
shopt -s autocd

 # コマンドの重複を履歴に残さない
export HISTCONTROL=ignoredups

# 空白から始めたコマンドを無視
export HISTCONTROL=ignorespace
 
# コマンド履歴に残さないコマンド群
HISTTIMEFORMAT='%Y%m%d %T   ';
export HISTTIMEFORMAT

# エイリアスの設定
alias cd='cd -P'
alias rm='rm -i'
alias cp='cp -i'
alias mv='mv -iv'
alias ls='ls -hlF --color=auto'
alias cat='cat -n'
alias less='less -n'
alias clear='clear && echo -en "\e[3J"'
alias en='LANG=C LANGUAGE=C LC_ALL=C'
alias lgrep='ls -ahlF | grep'
alias igrep='sudo zypper search -i --detail'
alias repoclean='sudo zypper clean -a && sudo zypper --gpg-auto-import-keys refresh && sudo zypper refresh'
alias nano='nano -lmS'
alias snano='sudo nano -lmS'
alias skate='kdesu /usr/bin/kate'
alias startnw=' sudo systemctl stop wickedd wicked; sudo systemctl start NetworkManager'
alias startwicked=' sudo systemctl stop NetworkManager; sudo systemctl start wickedd wicked'
alias kde=' echo <パスワード> | sudo -S systemctl restart graphical.target'
alias gnome=' echo <パスワード> | sudo -S systemctl restart graphical.target'
alias udesktop='update-desktop-database $HOME/.local/share/applications'

# KDE Plasmaを使用している場合
alias plasma=' /usr/bin/kquitapp5 plasmashell; plasmashell > /dev/null 2>&1 & disown; sleep 2; exit'
#alias plasma=" killall plasmashell; plasmashell > /dev/null 2>&1 & disown"

# VS Codeをインストールしている場合
alias scode='code --user-data-dir='<VSCodeのプロジェクトディレクトリ>

alias suse='cat /etc/SUSE-brand'
alias sshpi='ssh <ユーザ名>@<ホスト名またはIPアドレス> -p <ポート番号> -i <暗号鍵のフルパス名>'  # Raspberry Pi向けSSH接続の設定
alias sshxrea='sshpass -p <パスワード> ssh <ユーザ名>@<ホスト名> -p <ポート番号>'  # XREA向けSSH接続の設定

# KVMをインストールしている場合
alias startkvm='sudo systemctl restart libvirtd'
alias stopkvm='sudo systemctl stop libvirtd && sudo systemctl stop libvirtd.socket && sudo systemctl stop libvirtd-admin.socket && sudo systemctl stop libvirtd-ro.socket'

# FreeRDPをインストールしている場合
alias rwin10='/home/ユーザ名/FreeRDP/freerdp-nightly/bin/xfreerdp /u:<仮想マシンのユーザ名> /p:<パスワード> /w:1536 /h:960 /sound:latency:400 /drive:suse,<共有するディレクトリ> /v:192.168.122.130'
alias r2016='/home/ユーザ名/FreeRDP/freerdp-nightly/bin/xfreerdp /u:<仮想マシンのユーザ名> /p:<パスワード> /w:1536 /h:960 /sound:latency:400 /drive:suse,<共有するディレクトリ> /v:192.168.122.131'

# SUSEが仮想マシンの場合
alias mhgfs='sudo vmhgfs-fuse -o allow_other .host:/Common /mnt/hgfs'
alias uhgfs='sudo fusermount -u /mnt/hgfs'

# コマンド履歴に残さないコマンド群
# SUSEがホストの場合
export HISTIGNORE="fg*:bg*:history*:cd*:ls*:cat*:less*:more*:grep*:lgrep*:igrep*:startkvm:stopkvm:repoclean*:suse:which*:clear:man*:repoclean:startx*:exit:"
# SUSEが仮想マシンの場合
export HISTIGNORE="fg*:bg*:history*:cd*:ls*:cat*:less*:more*:grep*:lgrep*:igrep*:startkvm:stopkvm:repoclean*:suse:which*:clear:man*:repoclean:startx*:exit:mhgfs:uhgfs"

# プロンプトの表示形式
PS1='\e[0;31m\u\e[0m@\e[0;32m\h\e[0m(\t) [Path \w] \n> '

# 変数FIGNOREのカスタマイズ
# ディレクトリ名およびファイル名を設定する場合、補完対象から除外される
export FIGNORE=.svn:${FIGNORE}

# mkdirとcdを同時実行
function mkcd()
{
   if [ "$#" -eq 0 ]; then
      echo "Too few arguments!"
   elif [ "$#" -eq 1 ]; then
      if [ -d $1 ]; then
         echo "$1 already exists!"
         cd $1
      else
         mkdir -p $1 && cd $1
      fi
   else
      echo "Too many arguments!"
   fi
}

# カレントディレクトリに存在するディレクトリとファイルの検索
function lgrep()
{
   if [ "$#" -eq 0 ]; then
      echo "Please specify Regular Expression."
   elif [ "$#" -eq "1" ]; then
      OLDIFS=$IFS
      IFS=$'\n\t'

      for OBJECT in $(\ls -A --group-directories-first | \grep -iE "$1")
      do
         ls -AdhlF $OBJECT
      done
      unset OBJECT

      echo ""

      IFS=$OLDIFS
   else
      echo "Too many arguments!"
   fi
}

# パターンにマッチするファイル内容を検索する
function datagrep()
{
   if [ "$#" -eq 2 ]; then
      local IFS_BACKUP=$IFS
      IFS=$

      for OBJECT in $(\find . -type f -name "${1}" -print0 | \xargs -0 \grep -inE "${2}")
      do
         echo "${OBJECT}"
      done

      echo ""

      IFS=$IFS_BACKUP
   elif [ "$#" -eq 3 ]; then
      # 第1引数で指定したディレクトリが存在するか確認する
      if [ ! -d "$1" ]; then
         echo "Not Exist Directory $1" 1>&2
         return 1
      fi

      local IFS_BACKUP=$IFS
      IFS=$

      # 現在のカレントディレクトリを一時的に保存する
      local CURRENTDIR=$(\pwd)

      # 第1引数で指定したディレクトリに移動する
      cd "${1}";

      # 第2引数で指定したパターンを使用して検索する
      for OBJECT in $(\find . -type f -name "${2}" -print0 | \xargs -0 \grep -inE "${3}")
      do
         echo "${OBJECT}"
      done

      # カレントディレクトリに戻る
      cd "${CURRENTDIR}"

      echo ""

      IFS=$IFS_BACKUP

      unset -v OBJECT
   else
      echo "Specify Arguments." 1>&2
   fi

   return 0
}

# manコマンドの結果をfirefoxで閲覧
function manh()
{
   if [ "$#" -eq 0 ]; then
      echo "Too few arguments!"
   elif [ "$#" -eq "1" ]; then
      man --html=firefox $1 &
   else
      echo "Too many arguments!"
   fi
}

# KVMの起動
function startkvm()
{
   local KVM_STATUS=$(sudo systemctl status libvirtd | grep "Active:" | grep -ie "dead")
   if [ -n "KVM_STATUS" ]; then
      sudo systemctl start libvirtd
   fi

   local NETWORK_STATUS=$(sudo virsh net-info default | grep -ie "起動中" -ie "Active" | grep -ie "no")
   if [ -n "$NETWORK_STATUS" ]; then
      sudo virsh net-start default
   fi
}

# KVMの停止
function stopkvm()
{
   local NETWORK_STATUS=$(sudo virsh net-info default | grep -ie "起動中" -ie "Active" | grep -ie "yes")
   if [ -n "$NETWORK_STATUS" ]; then
      sudo virsh net-destroy default
   fi

   local KVM_STATUS=$(sudo systemctl status libvirtd | grep "Active:" | grep -ie "running")
   if [ -n "KVM_STATUS" ]; then
      sudo systemctl stop libvirtd libvirtd.socket libvirtd-admin.socket libvirtd-ro.socket
   fi
}

# Apache2とMySQLの起動
function startlamp()
{
   local APACHE2_STATUS=$(sudo systemctl status apache2 | grep -ie "Active:" | grep -ie "dead")
   if [ -n "APACHE2_STATUS" ]; then
      sudo systemctl start apache2
   fi

   local MYSQL8_STATUS=$(sudo systemctl status mysql | grep -ie "Active:" | grep -ie "dead")
   if [ -n "MYSQL8_STATUS" ]; then
      sudo systemctl start mysql
   fi
}

# Apache2とMySQLの停止
function stoplamp()
{
   local APACHE2_STATUS=$(sudo systemctl status apache2 | grep "Active:" | grep -ie "running")
   if [ -n "APACHE2_STATUS" ]; then
      sudo systemctl stop apache2
   fi

   local MYSQL8_STATUS=$(sudo systemctl status mysql | grep "Active:" | grep -ie "running")
   if [ -n "MYSQL8_STATUS" ]; then
      sudo systemctl stop mysql
   fi
}

# 環境変数PATHの設定
function SetPATH()
{
   OLDIFS=${IFS}
   IFS=$':'
   
   BEFORE_HOME='$HOME'
   AFTER_HOME=${HOME}
   PATH_NAME=$(echo ${1//${BEFORE_HOME}/${AFTER_HOME}})
   
   SLASH=$(echo ${PATH_NAME: -1:1})
   if [ ${SLASH} = "/" ]; then
       LENGTH="${#PATH_NAME}"
       let LENGTH=${LENGTH}-1
       PATH_NAME=$(echo ${PATH_NAME:0:${LENGTH}})
   fi
   
   if [ ! -d ${PATH_NAME} ]; then
       echo "No Exist Directory"
       return 1
   fi
   
   EXIST_FLAG=0
   for VALUE in ${PATH}
   do
       if [ ${VALUE} = ${PATH_NAME} ]; then
           EXIST_FLAG=1
           break
       fi
   done
   
   if [ ${EXIST_FLAG} -eq 0 ]; then
       export PATH="$PATH_NAME:$PATH"
   elif [ ${EXIST_FLAG} -eq 1 ]; then
       echo "Already Exist ${PATH_NAME} in PATH " 1>&2
   fi
   
   unset -v OLDIFS SLASH LENGTH BEFORE_HOME AFTER_HOME PATH_NAME EXIST_FLAG VALUE
   
   IFS=${OLDIFS}
   
   return 0
}

function SetLIBRARY()
{
   OLDIFS=${IFS}
   IFS=$':'
   
   BEFORE_HOME='$HOME'
   AFTER_HOME="$HOME"
   PATH_NAME=$(echo ${1//${BEFORE_HOME}/${AFTER_HOME}})
   
   SLASH=$(echo ${PATH_NAME: -1:1})
   if [ ${SLASH} = "/" ]; then
       LENGTH="${#PATH_NAME}"
       let LENGTH=${LENGTH}-1
       PATH_NAME=$(echo ${PATH_NAME:0:${LENGTH}})
   fi
   
   if [ ! -d ${PATH_NAME} ]; then
       echo "No Exist Directory"
       return 1
   fi
   
   EXIST_FLAG=0
   for VALUE in ${PATH}
   do
       if [ ${VALUE} = ${PATH_NAME} ]; then
           EXIST_FLAG=1
           break
       fi
   done
   
   if [ ${EXIST_FLAG} -eq 0 ]; then
       export LD_LIBRARY_PATH="$PATH_NAME:$LD_LIBRARY_PATH"
   elif [ ${EXIST_FLAG} -eq 1 ]; then
       echo "Already Exist ${PATH_NAME} in PATH " 1>&2
   fi
   
   unset -v OLDIFS SLASH LENGTH BEFORE_HOME AFTER_HOME PATH_NAME EXIST_FLAG VALUE
   
   IFS=${OLDIFS}
}

# 環境変数PATHの重複を削除する
function DeleteDuplicate()
{
   if typeset -A &>/dev/null; then  # 連想配列が使用できるか確認する
       # 使える場合
       typeset -A _paths
       typeset _results

       while read -r _p
       do
           if [[ -n ${_p} ]] && (( ${_paths["${_p}"]:-1} )); then
               _paths["${_p}"]=0
               _results=${_results}:${_p}
           fi
       done <<<"${PATH//:/$'\n'}"
 
       PATH=${_results/:/}
 
       unset -v _p _paths _results
   else
       # 使えない場合はawkを使用する
       typeset _p=$(awk 'BEGIN{RS=":";ORS=":"} !x[$0]++' <<<"${PATH}:")
       PATH=${_p%:*:}
 
       unset -v _p
   fi
}



PKG-CONFIGの設定

pkg-config (ver. 0.24以降)をインストールしている場合、インストールされているライブラリを検索する場所を確認するには、以下のコマンドを実行する。

pkg-config --variable pc_path pkg-config


pkg-configにパスに追加するには、環境変数PKG_CONFIG_PATHを設定する。
環境変数PKG_CONFIG_PATHは、コロンで区切られた.pcファイルを検索するディレクトリのリストである。

デフォルトは、libdir/pkgconfig:datadir/pkgconfigであり、
libdirはpkg-configがインストールされたlibdir、datadirはpkg-configがインストールされたdatadirである。

例えば、.profileファイルに記述する場合は、以下のように追記する。

vi ~/.profile


# ~/.profileファイル

# ...略

export PKG_CONFIG_PATH="${HOME}/xxx/lib64/pkgconfig:$(pkg-config --variable pc_path pkg-config)"
export PKG_CONFIG_PATH="${HOME}/yyy/share/pkgconfig:PKGCONFIG=$(pkg-config --variable pc_path pkg-config)"

# ...略



コマンド履歴を残さない設定

ここでは、Bashを使用していることを前提に記載する。

まず、.bash_historyファイルを削除する。

rm -rf ~/.bash_history


次に、現在、メモリ上に残っているコマンド履歴を削除する。

history -c


最後に、以下の設定を.bashrcファイルに追記する。

export HISTFILESIZE=0
export HISTSIZE=0
unset HISTFILE


設定を反映させるため、ログアウトまたは再起動する。


パスワードフィードバックの設定

ターミナルでパスワードフィードバックを有効にする方法を記載する。

まず、/etc/sudoersファイルのバックアップを作成する。

cd /etc
sudo cp sudoers sudoers_org


次に、visudoコマンドを実行して、sudoersファイルの構成を編集する。

sudo EDITOR=nano visudo


/etc/sudoersファイルにあるDefaults env_resetという設定を、以下のように変更する。

# 変更前
Defaults env_reset

# 変更後
Defaults env_reset,pwfeedback


[Ctrl]キー + [o]キーを同時押下して編集内容を保存して、[Ctrl]キー + [x]キーを同時押下してNanoを終了する。


その他の設定

自動ログイン

  • YaST
    1. YaSTを起動して、[セキュリティとユーザ] - [ユーザとグループの管理]を選択する。
    2. [ユーザとグループの管理]画面の[ユーザ]タブを選択して、画面右下の[熟練者用オプション]プルダウンから[ログイン設定]を選択する。
    3. [ディスプレイマネージャのログイン設定]画面の[自動ログイン]にチェックを入力して、
      [ログインするユーザ]プルダウンからユーザを選択する。
    4. [OK]ボタンを押下する。

  • 手動
    1. 以下のファイルを編集する。
      sudo vi /etc/sysconfig/displaymanager
    2. DISPLAYMANAGER_AUTOLOGIN項目において、自動ログインするユーザ名を記述する。
      変更前
      DISPLAYMANAGER_AUTOLOGIN=""
      変更後
      DISPLAYMANAGER_AUTOLOGIN="<自動ログインするユーザ名>"
    3. Linuxを再起動して、自動ログインできるか確認する。


日本語環境のインストール

基本的には、SUSEのインストールメディアを使用して、インストール開始時に日本語を選択することである。
ただし、SUSEのLive DVDには、日本語関連のパッケージが含まれていないので、以下の手順を実行する必要がある。
また、何らかの理由で、テキストモードや英語でインストールしなければならない場合でも、インストール完了後に次の手順で日本語化できる。

  • インストールメディアが無い場合
    1. インターネットに接続する。
    2. YaSTを起動して、[言語設定]を選択して、[日本語]に設定する。
    3. [ソフトウェアの管理]を選択して、[View]プルダウンから[Languages]を選択する。
    4. [ja 日本語]にチェックを入力して、[Accept]ボタンを押下する。
    5. ibus-mozc(デフォルト)またはfcitx-mozcを選択する。


KDEのメニューの一部が英語のままの場合は、KDEのキャッシュファイル(/var/tmp/kdecache-<ユーザ名>)を削除すること。

ホームディレクトリのディレクトリ名を英語に変更する

一括で変更するには、以下のコマンドを実行する。

LANG=en xdg-user-dirs-update --force


日本語入力の設定

インプットメソッドフレームワーク(IBusやFcitx等)と変換エンジン(ibus-mozcやfcitx-mozc等)をインストールする。
(SUSEのインストール時に日本語環境を指定すると、自動的にこれらのパッケージがインストールされる)

使用するインプットメソッドフレームワークを指定する場合、~/.i18nファイルの環境変数INPUT_METHODを設定する。

以下の例では、IBusを自動起動するように設定している。
FcitxとIBusがインストールされている場合、Fcitxの方がIBusより優先度が高いため、初期設定ではFcitxが自動起動する。
以下のように、IBusを設定することで、IBusを自動起動することができる。

# ~/.i18nファイル

INPUT_METHOD=ibus


Windowsで作成したzipファイルを文字化けせずに展開する

unzip-rccパッケージに含まれているunzipコマンドを使用すると、文字コードを自動判定して展開される。

CPU緩和策の設定

Intel CPUの脆弱性において、2018年1月以降、SpectreとMeltdownに始まり、同年年8月のL1 Terminal Faultに至るまで、
様々なCPUサイドチャネル情報のリークが公開されている。

そこで、デプロイされた全てのソフトウェアのミティゲーションについて、ミティゲーションの動作を有効化、無効化、または制御する1つ以上のブートオプションが追加された。
また、これらの緩和策は、影響を受けるCPUの自動検出も行う。

SUSEは、安全な標準設定でアップデートをリリースされているが、パフォーマンスとセキュリティのバランスをとることができないことが予想される。

これらのCPU問題に関する全てのオプションを一元的に管理するmitigationsと呼ばれるブートオプションを導入している。

mitigationsオプションには、以下の設定がある。

  • mitigations=off
    全てのCPUサイドチャネルの緩和は無効になる。
    この設定は、最高のパフォーマンスを提供するがセキュリティは最低限であり、信頼されないソフトウェアおよびソースコードは実行しない方がよい。


  • mitigations=auto
    CPUの種類に基づいて検出されるため、全てのCPUサイドチャネルのミティゲーションが有効になる。
    自動検出は、影響を受けていない古いCPUと影響を受けていない新しいCPUの両方を処理して、透過的にミティゲーションを無効にする。
    このオプションは、SMTを有効にしたままにしておきます。


  • mitigations=auto,nosmt
    この設定は、mitigations=autoと同じだが、必要に応じてCPUの対称的なマルチスレッドが無効になる。
    例えば、L1ターミナルフォルトのサイドチャネルの問題を緩和するため等。


マウス操作でスリープ / ハイバネートから復帰する

まず、マウスのデバイスID等を確認するため、以下のコマンドを実行する。
以下の例では、Bus 001 Device 003: ID 062a:4102 MosArt Semiconductor Corp. Wireless Mouseと記載がある行から、IDの値を確認する。

lsusb

# 出力例
Bus 006 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub
Bus 005 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
Bus 004 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub
Bus 003 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
Bus 002 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub
Bus 001 Device 003: ID 062a:4102 MosArt Semiconductor Corp. Wireless Mouse
Bus 001 Device 002: ID 1a81:1004 Holtek Semiconductor, Inc. Wireless Dongle 2.4 GHZ HT82D40REW
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub


マウスのデバイスファイルがあるディレクトリを確認するため、以下のコマンドを実行する。
以下の例では、/sys/bus/usb/devices/1-2/product:2.4G Wireless Mouseと記載があるため、
デバイスファイルがあるディレクトリは、/sys/bus/usb/devices/1-2ディレクトリである。

grep . /sys/bus/usb/devices/*/product

# 出力例
/sys/bus/usb/devices/1-1/product:Wireless Dongle
/sys/bus/usb/devices/1-2/product:2.4G Wireless Mouse
/sys/bus/usb/devices/usb1/product:xHCI Host Controller
/sys/bus/usb/devices/usb2/product:xHCI Host Controller
/sys/bus/usb/devices/usb3/product:xHCI Host Controller
/sys/bus/usb/devices/usb4/product:xHCI Host Controller
/sys/bus/usb/devices/usb5/product:xHCI Host Controller
/sys/bus/usb/devices/usb6/product:xHCI Host Controller


次に、/etc/udev/rules.dディレクトリに以下のファイルを作成する。

sudo vi /etc/udev/rules.d/10-wakeup.rules


# /etc/udev/rules.d/10-wakeup.rulesファイル

ACTION=="add", SUBSYSTEM=="usb", ATTRS{idVendor}=="<IDの左側の値>", ATTRS{idProduct}=="<IDの右側の値>" RUN+="/bin/sh -c 'echo enabled > /<デバイスファイルがあるディレクトリ>/power/wakeup'"


最後に、PCを再起動する。

マウス操作でスリープ / ハイバネートから復帰できるかどうか確認するには、以下のコマンドを実行する。
この時、マウスのデバイスディレクトリが記載されている行において、enableと出力されているかどうかを確認する。

grep . /sys/bus/usb/devices/*/power/wakeup


ログアウト時に全てのプロセスを終了する

まず、/etc/systemd/logind.confファイルにおいて、以下の設定を追記する。

sudo vi /etc/systemd/logind.conf


# /etc/systemd/logind.confファイル

# User Add
KillUserProcesses=yes


次に、PCを再起動する。


zypperコマンドでアップデートできない場合の対処

以下のコマンドを実行する。

sudo zypper clean -a
sudo zypper --gpg-auto-import-keys refresh
sudo zypper refresh



デスクトップエントリファイルの更新

デスクトップエントリファイルにおいて、自動的に更新されない場合は、以下のコマンドを実行する。

update-desktop-database ~/.local/share/applications
または
update-desktop-database /usr/local/share/applications



F2FSファイルシステムの使用

SUSEにおいて、古いファイルシステムの多くは、セキュリティのためブラックリストとして設定している。
F2FS等のファイルシステムを使用するには、SUSE向けのLinuxカーネルをユーザ自身でコンパイルする必要がある。

ここでは、Linuxカーネルをコンパイルして、Linuxカーネルモジュールをインストールする手順を記載する。

/usr/src/linux-<カーネルのバージョン>ディレクトリに移動して、以下のコマンドを実行する。

cd /usr/src/linux-<カーネルのバージョン>
sudo make menuconfig


TUI画面が起動するので、[File systems] - [F2FS filesystem support]に移動して、[M]キーを押下する。
TUI画面下にある[Save]を選択して、上記の設定を保存する。

SUSEでにおいて、カーネルモジュールは、XZ形式に圧縮されている。
圧縮を有効にするには、.configファイルにMODULE_COMPRESS_GZIP=yオプションまたはMODULE_COMPRESS_XZ=yオプションを追記する必要がある。
(この設定は必須ではないが、SUSEの標準では、カーネルモジュールはXZ形式に圧縮されているため)

まず、Linuxカーネルのビルドディレクトリの.configファイルを開いて、"MODULE_COMPRESS"を検索する。
検索した"MODULE_COMPRESS"の直下に、以下の設定を追記する。

sudo vi /usr/src/linux-<カーネルのバージョン>/.config


# /usr/src/linux-<カーネルのバージョン>/.configファイル

# ...略

CONFIG_MODULE_COMPRESS_XZ=y

# ...略


次に、Linuxカーネルをコンパイルする。

sudo make -j $(nproc)


Linuxカーネルモジュールのみをインストールする。
インストールディレクトリは、/lib/modules/<カーネルのバージョン>-defaultディレクトリである。

sudo make modules_install


最後に、/etc/modprobe.dディレクトリにある60-blacklist_fs-f2fs.confファイルを、以下のように編集する。

sudo vi /etc/modprobe.d/60-blacklist_fs-f2fs.conf


# /etc/modprobe.d/60-blacklist_fs-f2fs.confファイル

# 編集前
blacklist f2fs
__THIS FILE MAY BE MODIFIED__

# 編集後
# blacklist f2fs
# __THIS FILE MAY BE MODIFIED__


PCを再起動して、F2FSファイルシステムが正常にマウントできるかどうか確認する。

※注意
もし、VMware WorkStationをインストールしている場合は、併せて、Linuxカーネルヘッダもインストールする必要がある。

sudo make headers_install


Linuxカーネルモジュールのインストール後は、以下のコマンドを実行することを推奨する。(ファイル容量が膨大なため)

sudo make clean -j $(nproc)      # .configファイルを残す
または
sudo make distclean -j $(nproc)  # .configファイル等の設定ファイルを全て削除する



シャットダウンおよび再起動の待ち時間の変更

シャットダウンおよび再起動時において、"a stop job is running for 〜"と表示されて、1分30秒の待ち時間が入る場合がある。
この待ち時間を変更するには、/etc/systemd/system.confファイルに、以下の設定を追記する。

以下の例では、待ち時間を15秒に設定している。

sudo nano /etc/systemd/system.conf


# /etc/systemd/system.confファイル

DefaultTimeoutStartSec=15s
DefaultTimeoutStopSec=15s



その他のエラー対処法

起動時にWi-Fiに接続できない

まず、以下のファイルを作成する。
以下の例では、~/InstallSoftware/StartWi-Fiディレクトリ下に作成している。

mkdir -p ~/InstallSoftware/StartWi-Fi
vi ~/InstallSoftware/StartWi-Fi/StartWi-Fi.sh


 # ~/InstallSoftware/StartWi-Fi/StartWi-Fi.shファイル
 
 #!/usr/bin/env bash
 
 echo '<パスワード>' | sudo -S ip link set wlan0 up
 
 echo '<パスワード>' | sudo -S systemctl disable packagekit
 echo '<パスワード>' | sudo -S systemctl stop packagekit
 
 exit


StartWi-Fiファイルに、実行権限を付加する。

chmod u+x ~/InstallSoftware/StartWi-Fi/StartWi-Fi.sh


次に、[KDEシステム設定]を起動して、[起動と終了] - [自動起動]を選択する。
[スクリプトを追加...]ボタンを押下して、上記で作成したStartWi-Fi.shファイルを選択する。

Linuxカーネルには、標準でbrcm80211ドライバが搭載されている。
このドライバは、bcm4313、bcm43224、bcm43225、bcm4329、bcm4330、bcm4334、bcm43241、bcm43235(>= rev 3)、bcm43236(>= rev 3)、bcm43238(>= rev 3)、bcm43143、bcm43242をサポートしている。
これらのドライバで問題が発生する時、以下のチップセットの場合は、Packmanリポジトリからインストールできる独自のbroadcom-wlドライバをインストールすることにより、正常に動作する可能性がある。

bcm4312、bcm4313、bcm4321、bcm4322、bcm43224、bcm43225、bcm43227、bcm43228


sudo zypper install --from packman --allow-vendor-change broadcom-wl


X Windowエラー

マルチユーザモード(ランレベル3)からstartxコマンドを実行すると、〜 /home/ユーザ名/.serverauth.XXXX does not existメッセージが表示される場合がある。
これを回避するには、以下に示す2種類の方法がある。

  • systemctlコマンドの使用 (推奨)
    SUSEでは、startxコマンドは非推奨であるため、以下のコマンドを実行してGUIを起動する。
    sudo systemctl start graphical.target

  • startxコマンドの編集
    /usr/bin/startxファイル(シェルスクリプト)を以下のように編集する。
    sudo vi /usr/bin/startx

    変更前
    xserverauthfile=$HOME/.serverauth.$$

    変更後
    xserverauthfile=$XAUTHORITY


一部のソフトウェアで日本語が文字化けする場合

例えば、WebブラウザでYoutubeを視聴した場合、字幕が文字化け(□□□または〼〼〼等)する時がある。
[YaST2] - [ソフトウエア管理]を選択して、arphic-uming-fontsをインストールする。

以下のコマンドを実行して、/usr/share/fonts/truetype/ipagp.ttfファイル(IPA Pゴシック)等の好みのフォントファイルにて、uming.ttcを上書きする。

sudo cp /usr/share/fonts/truetype/ipagp.ttf /usr/share/fonts/truetype/uming.ttc


OSのアップデートエラー

SUSEのアップデートを行う時、いくつかの更新パッケージをCD/DVDドライブから取得しようとしてエラーが発生する場合がある。
以下に、その例を示す。

Media source 'cd:///?devices=/dev/disk/by-id/ata-Optiarc_DVD_RW_AD-7280S' does not contain the desired medium

Please insert medium [openSUSE-20160205-0] #1 and type 'y' to continue or 'n' to cancel the operation. [yes/no] (no): yes
File './suse/x86_64/liborcus-0_10-0-0.9.2-1.1.x86_64.rpm' not found on medium 'cd:///?devices=/dev/disk/by-id/ata-Optiarc_DVD_RW_AD-7280S'                                              
Please insert medium [openSUSE-20160205-0] #1 and type 'y' to continue or 'n' to cancel the operation. [yes/no] (no): 
Problem occured during or after installation or removal of packages:
Installation aborted by user                                                                        
Please see the above error message for a hint.


上記のエラーが発生した場合、リポジトリの設定を確認して、URLがCD/DVDになっているリポジトリを無効にするか、
zypperに--no-cdオプションを付けて更新する。

sudo zypper --no-cd dup


カーネルエラー

ブート時に、以下のエラー群が出力される場合がある。
これはマザーボードのBIOSの一部がLinuxに対応していないためである。

エラー sp5100-tco : Watchdog hardware is disabled

ウォッチドッグ機能はIPMI準拠のマザーボードでのみ利用できる。
したがって、この機能が存在しない場合は、このカーネルモジュールの読み込みを無効にすればよい。
/etc/modprobe.d/sp5100_tco.confファイルを作成して、以下のように編集する。

sudo vi /etc/modprobe.d/sp5100_tco.conf

# /etc/modprobe.d/sp5100_tco.confファイル
blacklist sp5100_tco


Linuxを再起動して、設定を反映させる。

エラー do_IRQ: 〜 No irq handler for Vector

このエラーを修正するには、/etc/default/grubファイルを以下のように修正する。

sudo vi /etc/default/grub

# /etc/default/grubファイル
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="〜 quiet splash pci=nomsi,noaer"


ブートローダを作成して再起動する。

sudo grub2-mkcongif -o /boot/grub2/grub.cfg
sudo shutdown -r now


起動時のテキストコンソールの解像度の設定

特に、4Kディスプレイを使用する場合かつマルチユーザモード(ランレベル3)で起動する場合、起動時のテキストコンソールの解像度が最適でない可能性がある。

Grub2では、初期画面の解像度を設定することができる。
また、KMS(kernel mode setting)の解像度については、カーネルパラメータを追加することができる。
解像度の自動検出が正しくない場合は、これらの設定(Grub2とカーネルパラメータ)を設定する。

以下のように、/etc/default/grubファイルを編集する。

sudo vi /etc/default/grub


# 解像度を指定する
# 以下の例では、2560x1440(WQHD)に設定している
GRUB_GFXMODE=2560x1440

# GRUB_GFXMODEの下に記述する
GRUB_GFXPAYLOAD=keep

# カーネルパラメータ(GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT)の最後に以下の設定を追記する
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="... ... video=1280x1024"


設定を有効にするため、Grub2を更新して、OSを再起動する。

sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
sudo shutdown -r now


sensorsの使用

Sensorsをインストールして実行するには、/etc/default/grubファイルのGRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULTに、以下の設定を追記する必要がある。

sudo vi /etc/default/grub


# /etc/default/grubファイル

# ..略

GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="〜 acpi_enforce_resources=lax"

# ...略


設定を有効にするため、Grub2を更新して、OSを再起動する。

sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
sudo shutdown -r now