設定 - SUSE Linux

提供:MochiuWiki : SUSE, EC, PCB
2021年3月26日 (金) 14:07時点におけるWiki (トーク | 投稿記録)による版 (→‎概要)
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概要

SLE 15およびopenSUSE Leap 15.xをインストールした後に初期設定として様々なことを実行する必要がある。
ここでは、推奨事項のリストを記載する。


ブータブルUSBの作成

SUSEのISOファイルをダウンロードした後、SUSEをインストールするために、ブータブルイメージを作成する必要がある。
ブータブルストレージを作成するには、balenaEtcherventoyddコマンドを使用する。

ブータブルイメージを作成するストレージの場所

ストレージをシステムに接続する。
ブータブルイメージを作成するストレージの場所を確認するには、lsblkコマンドまたはfdiskコマンドを使用する。

以下の例では、/dev/sdcストレージの/dev/sdc1パーティションにブータブルイメージを作成する。

sudo fdisk -l

# 実行例
ディスク /dev/sdc: 14.33 GiB, 15376318464 バイト, 30031872 セクタ
ディスクモデル デュアルドライブ      
単位:1 * 512 = 512バイトのセクター
セクターサイズ(論理/物理):512バイト/512バイト
I/Oサイズ(最小/最適):512バイト/512バイト
ディスクラベルの種類:DOS
ディスクの識別子 0x3f046fe3

デバイス ブート スタート エンド セクター サイズ Id タイプ
/dev/sdc1 2048 30031871 30029824 14.3G c W95 FAT32 (LBA)


ブーターブルストレージの作成

ストレージの場所を確認した後、起動可能なイメージを作成する。

起動可能なイメージを作成するには、以下のコマンドを実行する。(このプロセスは、完了するまでに時間が掛かる)

sudo dd if=<ISOファイルのフルパス> of=/dev/<ストレージのパーティション名> status=progress


もし、SUSEのブータブルイメージの作成に問題がある場合は、以下の動画を閲覧すること。
https://www.youtube.com/watch?v=x65P-B3E_FY&t=56s

SUSEのインストール時の注意点

openSUSE / SLE

もし、インストーラがフリーズする場合は、以下の手順を実施する。

  1. DVD / BD / USBメモリからインストーラを起動する。
  2. インストール画面にて、インストーラの設定を行う。
    • UEFIを使用してインストール
      インストール画面にある[Install]にフォーカスを移動して、[e]キーを押下する。
      grubエントリから、linuxefi/boot/vmlinuzxxxで始まる行を見つけて、splash=silentの後にnomodesetを追記する。
      [F10]キーを押下して、インストーラを起動する。
    • レガシーBIOSを使用してインストール
      インストール画面にある[Install]にフォーカスを移動して、[F5]キーを押下する。
      画面下にある[nomodeset]を選択して、[Enter]キーを押下する。
      [F5カーネル]にnomodesetと表示されていることを確認する。
      [Enter]キーを押下して、インストーラを起動する。
  3. インストール完了後、リポジトリを更新してシステムをアップグレードする。
    sudo zypper refresh && sudo zypper dup
  4. OSを再起動する。
  5. 再起動後、YaSTのブートローダからnomodesetの記述を削除する。

    または、/etc/default/grubファイルから、GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT =で始まる行を見つけて、nomodesetの記述を削除する。
    以下のコマンドを実行して、GRUBを更新する。
    sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
  6. OSを再起動する。


SLE - 拡張機能とモジュールの選択

ライセンスの登録後、SUSE Linux Enterpriseで使用可能なモジュールと拡張機能が一覧表示される。
モジュールとは、ユーザのニーズに合わせて製品を構築できるコンポーネントのことで、無償で提供されている。
拡張機能は、製品に特定の機能を追加する。
また、拡張機能はサブスクリプションとして提供されており、登録キーを必要とする。

提供されるモジュールまたは拡張機能は、インストールの最初のステップで選択した製品に応じて異なる。
モジュールとそのライフサイクルの説明については、モジュールを選択した後に表示されるテキストを参照すること。
詳細については、Modules and Extensions Quick Startおよびリリースノートを参照してください。

モジュールの選択はインストールのスコープに間接的な影響を与える。
インストール環境と実働システムでどのリポジトリを使用できるかが定義されるからである。

SUSE Linux Enterpriseでは、次のモジュールと拡張機能が提供されている。

  • Basesystem Module(必須)
    統合インストーラ上に基本システムを追加する。
    このモジュールは、デフォルトでインストール用に選択されており、選択解除してはならない。
    依存関係: なし

  • Desktop Applications Module(必須)
    グラフィカルユーザインタフェースと重要なデスクトップソフトウェアを追加する。
    このモジュールは、標準でインストール用に選択されており、これを選択解除することは非推奨である。
    依存関係: Basesystem

  • Development Tools Module(推奨)
    ソフトウェアのコンパイルとデバッグに必要とされるコンパイラ(gccを含む)およびライブラリが含まれる。
    以前のソフトウェア開発キット(SDK)を置き換える。
    依存関係: Basesystem、Desktop Applications

  • Python 2 Module(必須)
    このモジュールには、Python 2ランタイムおよびモジュールが含まれる。
    このモジュールは、標準でインストール用に選択されており、これを選択解除することは非推奨である。
    依存関係: Basesystem

  • SUSE Cloud Application Platform Tools Module
    SUSE Cloud Application Platform製品とのやり取りを可能にするツールを追加する。
    依存関係: Basesystem

  • SUSE Linux Enterprise Workstation Extension(必須)
    オフィススイートやマルチメディアソフトウェア(例 : ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ)等の追加デスクトップツールが含まれる。
    この拡張機能は、SUSE Linux Enterpriseサブスクリプションに含まれる。
    このモジュールは、標準でインストール用に選択されており、これを選択解除することは非推奨である。
    依存関係: Basesystem、Desktop Applications

  • SUSE Package Hub(推奨)
    openSUSEコミュニティが管理しているSUSE Linux Enterpriseパッケージへのアクセスを提供する。
    これらのパッケージは、L3サポート無しで配布されるため、SUSE Linux Enterpriseのサポート可能性に影響を与えることはない。
    詳細については、https://packagehub.suse.com を参照すること。
    依存関係: Basesystem


一部のモジュールでは、他のモジュールをインストールする必要が生じるため、
モジュールを選択すると、この依存関係を満たすために他のモジュールが自動的に選択される場合がある。

製品によっては、特定のモジュールと拡張機能に登録サーバが推奨マークを付けている場合もある。
推奨されたモジュールと拡張機能は、登録およびインストールのために自動選択される。
これらの推奨項目をインストールしないときは、手動で選択を解除する必要がある。


ブートローダの設定

ブートローダのquietオプションは、ブートプロセスを出力しないようにする設定である。
splashオプションはブート画面を表示するための設定である。
もし、Linux起動時にブートプロセスの情報を見る場合は、ブートローダのオプションを以下のように設定する。

splash



システムの更新

インストールした直後に、システムの更新を実行して、システムが最新の状態を保つようにする。

sudo zypper update



スナップショットの設定

まず、スナップショットを有効にするため、/etc/sysconfig/yast2ファイルにあるUSE_SNAPPER"yes"に設定されていることを確認する。

初期設定では、ルートディレクトリとホームディレクトリが同じパーティションの場合、ホームディレクトリはスナップショットには含まれない。
ホームディレクトリをスナップショットに含めるには、別のSnapper設定ファイルを作成する必要があるため、以下のコマンドを実行する。
以下のコマンドを実行すると、スナップショットの設定ファイルである/etc/snapper/configs/homeファイルが作成される。

sudo snapper -c home create-config /home


必要に応じて2つの設定ファイルを変更しなければならない。

  • /etc/snapper/configs/rootファイル
  • /etc/snapper/configs/homeファイル


ルートパーティションのスナップショットの設定を編集するため、以下のコマンドを実行する。

sudo vi /etc/snapper/configs/root
または
sudo vi /etc/snapper/configs/home


以下に、変更箇所の説明を記載する。

  • BACKGROUND_COMPARISON="yes"
    指定したディレクトリ(ルートディレクトリまたはホームディレクトリ)の新しいスナップショットを作成する時、
    Snapperはバックグラウンドで比較プロセスを実行することで、新旧ファイルを区別することができる。
    その後にSnapperが起動した時、新旧のスナップショット間の変更を表示するための時間は掛からない。

    これは、良い機能である反面、時間の経過とともにI/O処理に負荷が掛かり、十分なリソースがないとシステムが遅くなる可能性があるので、
    noに設定した方がよい。

  • NUMBER_CLEANUP="yes"
    この設定を使用すると、毎日保持するスナップショットの数を制限して、スナップショットをクリーンアップできる。
    また、NUMBER_LIMIT="50"およびNUMBER_LIMIT_IMPORTANT="10"と一緒に使用して、システムに保持するスナップショットの数をSnapperに伝える。
    NUMBER_LIMITは一般的なスナップショット向け、NUMBER_LIMIT_IMPORTANTは重要なスナップショット向け(パッケージ管理等)である。

    また、数に関係なく全てのスナップショットの数だけを保持したい場合は、NUMBER_MIN_AGEを0に設定する。(初期設定では、30分未満のバックアップは削除されない)
    これらの値については、Snapperの公式ドキュメントを参照すること。

  • TIMELINE_CREATE="yes"およびTIMELINE_CLEANUP="yes"
    この設定は、毎時スナップショットの作成とクリーニングを行う。
    Snapperは、ルートディレクトリとホームディレクトリの両方のスナップショットを1時間ごとに作成し、
    TIMELINE_LIMIT_HOURLY等で指定した値よりも古いスナップショットを自動的に削除する。
    例えば、過去24時間以内のスナップショットをすべて保持してそれ以降は削除したり、1日1個のスナップショットを保持する等、システムに指示することができる。
    これらの設定については、公式ドキュメントを参照すること。

  • EMPTY_PRE_POST_MIN_AGE="<数値(秒)>"
    zypperコマンドまたはYaST2を実行すると、実行する操作の前後にスナップショットが作成される。
    前後のスナップショットの作成は、EMPTY_PRE_POST_MIN_AGE="<数値(秒)>"で指定できる。(値は秒単位)



公式リポジトリが利用可能か確認

まず、SUSEの公式リポジトリが利用できるかどうかを確認するため、ソフトウェアのインストールを行う。
例えば、nanoをインストールする場合は、以下のコマンドを入力する。

sudo zypper install nano



PackmanリポジトリとPackman Essentialを追加

Packmanリポジトリは、SUSE用の追加パッケージを提供している。
したがって、ダウンロードしているものを理解している場合は、Packmanリポジトリを有効にする。
SUSEの公式リポジトリにほぼ依存している場合は、Packman Essentialを有効にすることをお勧めする。

※サードパーティのリポジトリには潜在的なリスクが伴う可能性があることに注意すること。

# Packman全体を有効にする場合
sudo zypper ar -cf https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/SLE_15/ packman  # SLE 15(推奨)
または
sudo zypper ar -cf https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Leap_15.2/ packman  # SUSE 15.2(推奨)
または
sudo zypper ar -cf https://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.2/ packman  # SUSE 15.2(非推奨)


# Packman Essentialを有効にする場合
sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/SLE_15/Essentials/ packman-essentials  # SLE 15
または
sudo zypper ar -cfp 90 https://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Leap_15.2/Essentials/ packman-essentials  # SUSE 15.2


Packmanリポジトリを追加した後は、システムパッケージをPackmanに切り替えること。
両方のリポジトリのパッケージが混在すると、様々な問題が発生する恐れがある。

sudo zypper dup --from packman --allow-vendor-change  # packman
または
sudo zypper dup --from packman-essentials --allow-vendor-change  # packman-essential



マルチメディアコーデックのインストール

注:これらのコーデックをインストールするには、Packmanリポジトリを有効にする必要がある。

openSUSEでは、マルチメディアコーデックがデフォルトでサポートされていない。
詳細については、公式Webサイトで読むことができる。
なお、--allow-vendor-changeオプションは、インストールされた解決可能なソフトウェアのベンダーの変更を許可する。
--no-allow-vendor-changeオプションは、外部リポジトリのパッケージをディストリビューションバージョンに変更しない場合に使用する。

まず、以下のリポジトリを追加する。

sudo zypper addrepo -f http://opensuse-guide.org/repo/openSUSE_Leap_15.1/ dvd  # SUSE 15.1
sudo zypper addrepo -f http://opensuse-guide.org/repo/openSUSE_Leap_15.2/ dvd  # SUSE 15.2


コーデックのパッケージ群を纏めてインストールするには、以下のコマンドを実行する。

sudo zypper install --allow-vendor-change x264 libx264-* libx265-* ffmpeg gstreamer-plugins-bad gstreamer-plugins-libav gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-ugly-orig-addon lame libavdevice56 libavdevice58 libdvdcss2 vlc-codecs 


コーデックを個別にインストールするには、以下のコマンドを実行する。
H264 / AVCサポートをインストールするには、以下を実行する。

sudo zypper install --allow-vendor-change x264 libx264-* libx265-* vlc-codecs


音声や動画を記録、変換、およびストリーミングする機能が必要な場合は、以下を実行して、FFmpegマルチメディアフレームワーク等をインストールする。

sudo zypper install --allow-vendor-change ffmpeg libavdevice56 libavdevice58 libdvdcss2 lame


GStreamerライブラリが必要な場合は、以下のコマンドを実行する。

sudo zypper install --allow-vendor-change gstreamer-plugins-bad  gstreamer-plugins-bad-orig-addon gstreamer-plugins-libav gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-ugly-orig-addon gstreamer-plugins-base gstreamer-plugins-good gstreamer-plugins-good-extra gstreamer-plugins-qt5 vlc-codec-gstreamer ogmtools


今後、Pacmanリポジトリから取得することを設定する。

sudo zypper dup --allow-vendor-change --from http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.1/  # SUSE 15.1
または
sudo zypper dup --allow-vendor-change --from http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.2/  # SUSE 15.2



グラフィックボードのドライバのインストール

NVIDIA / AMD ATI共通 : インストールする前に

まず、X11の設定をバックアップする。

sudo cp /etc/X11/xorg.conf.install /etc/X11/xorg.conf.install_org.conf
sudo cp /etc/X11/xorg.conf.d /etc/X11/xorg.conf.d_org
sudo cp /usr/share/X11/xorg.conf.d /usr/share/X11/xorg.conf.d_org


NVIDIA

手動インストール

以下の環境では、NVIDIAの公式Webサイトにあるプロプライエタリのドライバでは動作しなかった。

  • CPU
    Ryzen 3900X
  • メモリ
    32[GB]
  • マザーボード
    GIGABYTE X570 UD Rev.1.0
  • GPU
    GIGABYTE GeForce GT 1030


プロプライエタリのドライバをインストールするには、以下の手順に従う。
また、ドライバをインストールすると、自動的にNouveauドライバがブラックリストに登録される。(/etc/modprobe.d/nvidia-default.confファイル)

  1. NVIDIAの公式Webサイトにアクセスして、目的のグラフィックドライバをダウンロードする。
  2. ダウンロードしたグラフィックドライバに対して、以下のコマンドを実行する。
    chmod u+x NVIDIA-Linux-x86_64-<バージョン>.run
    sudo ./NVIDIA-Linux-x86_64-<バージョン>.run
  3. 表示されるメッセージにしたがってインストールする。
  4. インストール完了後、SUSEを再起動する。


プロプライエタリのグラフィックドライバをアンインストールするには、以下の手順に従う。

  1. NVIDIAの公式Webサイトにあるプロプライエタリのドライバをダウンロードする。
  2. 以下のコマンドを実行して、グラフィックドライバをアンインストールする。
    chmod u+x NVIDIA-Linux-x86_64-<バージョン>.run
    sudo ./NVIDIA-Linux-x86_64-<バージョン>.run --uninstall
  3. Xorgの元の構成をバックアップから復元する。
    sudo nvidia-xconfig --restore-original-backup
  4. Nouveauモジュールを有効にする。(/etc/modprobe.d/nvidia-default.confファイルにあるブラックリストをコメント化)
    sudo vi /etc/modprobe.d/nvidia-default.conf

    # 変更前
    blacklist nouveau

    # 変更後
    # blacklist nouveau
  5. SUSEを再起動する。


自動インストール

ここでは、NVIDIAのリポジトリを登録して、オープンソースのドライバをインストールする。

搭載されているGPUに応じて、最新の専用ドライバをインストールする。
まず、NVIDIAのリポジトリを追加する。

sudo zypper addrepo --refresh http://http.download.nvidia.com/opensuse/leap/15.1/ NVIDIA  # SUSE 15.1
sudo zypper addrepo --refresh http://http.download.nvidia.com/opensuse/leap/15.2/ NVIDIA  # SUSE 15.2


次に、NVIDIAグラフィックドライバをインストールする。
install-new-recommendsパッケージは、ゲーム等の不要なソフトウェアも追加されるので注意すること。

sudo zypper install nvidia-computeG05 nvidia-gfxG05-kmp-default* nvidia-glG05 x11-video-nvidiaG05
または
sudo zypper install-new-recommends


オープンソースのNVIDIAグラフィックドライバをアンインストールするには、以下の手順に従う。

  1. 以下のコマンドを実行する。
    sudo zypper remove nvidia-computeG05 nvidia-gfxG05-kmp-default* nvidia-glG05 x11-video-nvidiaG05
  2. Xorgの元の構成をバックアップから復元する。
    sudo nvidia-xconfig --restore-original-backup
  3. Nouveauモジュールを有効にする。(/etc/modprobe.d/nvidia-default.confファイルにあるブラックリストをコメント化)
    sudo vi /etc/modprobe.d/nvidia-default.conf
    sudo vi /etc/modprobe.d/nvidia-default.conf

    # 変更前
    blacklist nouveau

    # 変更後
    # blacklist nouveau
  4. SUSEを再起動する。


AMD / ATI

手動インストール

AMT / ATIの公式Webサイトに進み、記載されている手順に従ってプロプライエタリのドライバを手動で選択およびダウンロードする。
ダウンロードしたドライバを解凍する。

tar -Jxvf amdgpu-pro-<バージョン>.tar.xz
cd ~/Downloads/amdgpu-pro-<バージョン>


ドライバをインストールする。(パッケージ管理システムからのメッセージを回避するために、-yオプションの使用を推奨する)
OpenCLにおいて、利用可能な2つのOpenCLが存在する。

  • PAL
    Vega 10以降のハードウェアをサポートする。
    --opencl=pal
  • legacy
    Vega 10より古いハードウェアをサポートする。
    --opencl=legacy
  • PALとlegacy
    両方サポートする。
    --opencl=pal,legacy
sudo ./amdgpu-install -y --opencl=pal,legacy


ドライバのアンインストール方法を以下に記載する。
全てのコンポーネントを削除するには、任意の場所からアンインストールスクリプトを実行する。
All-OpenコンポーネントとProコンポーネントのどちらをインストールしたかに応じて、以下のいずれかのコマンドを実行する。

# All-Openコンポーネントをインストールしている場合
sudo amdgpu-uninstall

# Proコンポーネントをインストールしている場合
sudo amdgpu-pro-uninstall


ドライバのアンインストール後、SUSEを再起動する。

自動インストール

AMDGPUは、GCN1(Radeon HD 7000)以降のグラフィックボードにおいて、
グラフィックスコアネクストチップセットに基づく新しいAMD / ATI Radeon用の次世代のオープンソースドライバである。

ここでは、Radeon HD 7000以降のみに対応するAMD GPUオープンソースドライバをインストールする。

sudo zypper install xf86-video-amdgpu kernel-firmware


ハイブリッドグラフィックス設定

個別のAMD GPUを搭載したラップトップPCでは、内蔵Intel GPUをプライマリとして使用して、特定のソフトウェアに対してのみAMD GPUをアクティブ化することができる。
これにより、バッテリ寿命を伸ばすことができる。これを、オフロードと呼ぶ。(特に、ゲーム、エミュレータ、CAD等のソフトウェアで有利になる)

まず、[YaST] - [ブートローダ] - [カーネルパラメータ]タブを選択して、以下の設定を追記する。

amdgpu.si_support=1 radeon.si_support=0


上記の設定により、カーネルにAMD GPUドライバを使用して、Radeonドライバを使用しないようできる。
変更を保存して、SUSEを再起動する。

AMD GPUが利用可能であることを確認するには、以下のコマンドを実行する。
以下の出力において、2つの重要な点を確認する。
まず、プロバイダが2つあり、プロバイダ0はIntel GPU、プロバイダ1はAMD GPUである。

# 実行
xrandr --listproviders

# 出力
Providers: number : 2
Provider 0: id: 0x69; cap: 0xf (Source Output, Sink Output, Source Offload, Sink Offload); crtcs: 3; outputs: 7; 
associated providers: 1; name: modesetting
output eDP-1
output VGA-1
output HDMI-1
output DP-1
output HDMI-2
output DP-2
output HDMI-3
Provider 1: id: 0x3f; cap: 0xd (Source Output, Source Offload, Sink Offload); crtcs: 0; outputs: 0; associated 
providers: 1; name: AMD Radeon HD 8600M Series @ pci:0000:01:00.0


AMD GPUが適切に使用可能であることを確認するには、以下のコマンドを実行する。

# 実行
DRI_PRIME=1 glxinfo | grep “OpenGL renderer”

# 出力
OpenGL renderer string: AMD Radeon HD 8600M Series (HAINAN / DRM 3.23.0 / 4.16.8-1-default, LLVM 6.0.0)


特定のソフトウェアに対して、グラフィック処理をAMD GPUにオフロードするには、DRI_PRIME=1を付加して実行する。
例えば、端末からIntel GPUではなく、AMD GPUを使用してSteamを実行するには、以下のように実行する。

DRI_PRIME=1 Steam


また、デスクトップエントリファイルを作成して、AMD GPUにオフロードするソフトウェアに対してDRI_PRIME=1を付加して実行してもよい。


Webブラウザのプラグイン

多くのWebサイトでは、期待どおりに機能するために様々なブラウザプラグインをインストールする必要がある。 これらのプラグインは、Webサイトの閲覧中にパフォーマンスとセキュリティに影響を与える可能性があるため、必要な場合にのみインストールすること。

オンライン動画やゲーム等のFlashサポートが必要な場合は、freshplayerpluginをインストールする。(Packmanリポジトリが必要)

sudo zypper addrepo -f http://packman.inode.at/suse/openSUSE_Leap_15.1/ packman
sudo zypper install freshplayerplugin


Javaアプレットは、ゲームや一部の国のホームバンキングなど、様々な用途に使用されている。
java-1_8_0-openjdk-pluginがインストールされていない場合は、パッケージマネージャを使用してインストールする。

sudo zypper install java-1_8_0-openjdk-plugin


Firefoxおよびその他のWebブラウザで様々なマルチメディアストリームのサポートを取得するには、xine-browser-pluginをインストールする。(Packmanリポジトリが必要)

sudo zypper install xine-browser-plugin



公式リポジトリには存在しないアプリケーションのインストール

公式リポジトリ(またはソフトウェアセンター)に存在しないアプリケーションをインストールする必要がある場合は、
FlatpakまたはSnapsを有効にするか、
他の方法にて必要なアプリケーションを簡単にインストールできる。


電力管理の改善(TLPのインストール)

システム設定から電力を管理するためのオプションがいくつかある。
ただし、ラップトップでopenSUSEを使用する場合は、バッテリーの使用量を減らしたい場合がある。
TLPをインストールすることにより、コンピュータを監視し、最適な手法を(自動的に)実装してバッテリーの寿命を最適化する。
TLPをインストールするには、以下のコマンドを実行する。

sudo zypper install tlp tlp-rdw
sudo systemctl enable tlp



.profileファイルの設定

マルチユーザモード(Run Level 3)でSUSEを起動した場合、ログインシェルの日本語表記が文字化けをする。
そこで、ログインシェルの時は英語表記にして、GUIでターミナルを使用する時は日本語表記に設定する。
したがって、ログインシェルの起動時に呼ばれる.profileファイル(ホームディレクトリに存在する)の最下行に以下の設定を追記する。

 RUNLEVEL=`echo <パスワード> | LANG=C sudo -S runlevel`
 echo ""
 MUMODE="N 3"
 if [ "$RUNLEVEL" = "$MUMODE" ]; then
    export LANG=C
 fi



.bashrcファイルの設定

ホームディレクトリに存在する.bashrcファイルに以下の設定を記述する。

# ~/.bashrcファイル

# Ctrl+Dでシェルを終了しない
set -o ignoreeof

# 既存のファイルをリダイレクトで上書きしない
set -o noclobber

# ディレクトリ名だけで実行する時、cdコマンドの引数で指定したものとして実行する
shopt -s autocd

 # コマンドの重複を履歴に残さない
export HISTCONTROL=ignoredups

# 空白から始めたコマンドを無視
export HISTCONTROL=ignorespace
 
# コマンド履歴に残さないコマンド群
HISTTIMEFORMAT='%Y%m%d %T   ';
export HISTTIMEFORMAT

# エイリアスの設定
alias cd='cd -P'
alias rm='rm -i'
alias cp='cp -i'
alias mv='mv -iv'
alias ls='ls -hlF --color=auto'
alias cat='cat -n'
alias less='less -n'
alias clear='clear && echo -en "\e[3J"'
alias en='LANG=C LANGUAGE=C LC_ALL=C'
alias lgrep='ls -ahlF | grep'
alias igrep='sudo zypper search -i --detail'
alias repoclean='sudo zypper clean -a && sudo zypper --gpg-auto-import-keys refresh && sudo zypper refresh'
alias nano='nano -lmS'
alias snano='sudo nano -lmS'
alias skate='kdesu /usr/bin/kate'
alias startnw=' sudo systemctl stop wickedd wicked; sudo systemctl start NetworkManager'
alias startwicked=' sudo systemctl stop NetworkManager; sudo systemctl start wickedd wicked'

# KDE Plasmaを使用している場合
alias plasma=" killall plasmashell; plasmashell > /dev/null 2>&1 & disown"

# VS Codeをインストールしている場合
alias scode='code --user-data-dir='<VSCodeのプロジェクトディレクトリ>

alias suse='cat /etc/SUSE-brand'
alias sshpi='ssh <ユーザ名>@<ホスト名またはIPアドレス> -p <ポート番号> -i <暗号鍵のフルパス名>'  # Raspberry Pi向けSSH接続の設定
alias sshxrea='sshpass -p <パスワード> ssh <ユーザ名>@<ホスト名> -p <ポート番号>'  # XREA向けSSH接続の設定

# KVMをインストールしている場合
alias startkvm='sudo systemctl restart libvirtd'
alias stopkvm='sudo systemctl stop libvirtd && sudo systemctl stop libvirtd.socket && sudo systemctl stop libvirtd-admin.socket && sudo systemctl stop libvirtd-ro.socket'

# FreeRDPをインストールしている場合
alias rwin10='/home/ユーザ名/FreeRDP/freerdp-nightly/bin/xfreerdp /u:<仮想マシンのユーザ名> /p:<パスワード> /w:1536 /h:960 /sound:latency:400 /drive:suse,<共有するディレクトリ> /v:192.168.122.130'
alias r2016='/home/ユーザ名/FreeRDP/freerdp-nightly/bin/xfreerdp /u:<仮想マシンのユーザ名> /p:<パスワード> /w:1536 /h:960 /sound:latency:400 /drive:suse,<共有するディレクトリ> /v:192.168.122.131'

# SUSEが仮想マシンの場合
alias mhgfs='sudo vmhgfs-fuse -o allow_other .host:/Common /mnt/hgfs'
alias uhgfs='sudo fusermount -u /mnt/hgfs'

# コマンド履歴に残さないコマンド群
# SUSEがホストの場合
export HISTIGNORE="fg*:bg*:history*:cd*:ls*:cat*:less*:more*:grep*:lgrep*:igrep*:startkvm:stopkvm:repoclean*:suse:which*:clear:man*:repoclean:startx*:exit:"
# SUSEが仮想マシンの場合
export HISTIGNORE="fg*:bg*:history*:cd*:ls*:cat*:less*:more*:grep*:lgrep*:igrep*:startkvm:stopkvm:repoclean*:suse:which*:clear:man*:repoclean:startx*:exit:mhgfs:uhgfs"

# プロンプトの表示形式
PS1='\e[0;31m\u\e[0m@\e[0;32m\h\e[0m(\t) [Path \w] \n> '

# 変数FIGNOREのカスタマイズ
# ディレクトリ名およびファイル名を設定する場合、補完対象から除外される
export FIGNORE=.svn:${FIGNORE}

# mkdirとcdを同時実行
function mkcd()
{
   if [ "$#" -eq 0 ]; then
      echo "Too few arguments!"
   elif [ "$#" -eq 1 ]; then
      if [ -d $1 ]; then
         echo "$1 already exists!"
         cd $1
      else
         mkdir -p $1 && cd $1
      fi
   else
      echo "Too many arguments!"
   fi
}

# カレントディレクトリに存在するディレクトリとファイルの検索
function lgrep()
{
   if [ "$#" -eq 0 ]; then
      echo "Please specify Regular Expression."
   elif [ "$#" -eq "1" ]; then
      OLDIFS=$IFS
      IFS=$'\n\t'

      for OBJECT in $(\ls -A --group-directories-first | \grep -iE "$1")
      do
         ls -AdhlF $OBJECT
      done
      unset OBJECT

      echo ""

      IFS=$OLDIFS
   else
      echo "Too many arguments!"
   fi
}

# manコマンドの結果をfirefoxで閲覧
function manh()
{
   if [ "$#" -eq 0 ]; then
      echo "Too few arguments!"
   elif [ "$#" -eq "1" ]; then
      man --html=firefox $1 &
   else
      echo "Too many arguments!"
   fi
}

# KVMの起動
function startkvm()
{
   local KVM_STATUS=$(sudo systemctl status libvirtd | grep "Active:" | grep -ie "dead")
   if [ -n "KVM_STATUS" ]; then
      sudo systemctl start libvirtd
   fi

   local NETWORK_STATUS=$(sudo virsh net-info default | grep -ie "起動中" -ie "Active" | grep -ie "no")
   if [ -n "$NETWORK_STATUS" ]; then
      sudo virsh net-start default
   fi
}

# KVMの停止
function stopkvm()
{
   local NETWORK_STATUS=$(sudo virsh net-info default | grep -ie "起動中" -ie "Active" | grep -ie "yes")
   if [ -n "$NETWORK_STATUS" ]; then
      sudo virsh net-destroy default
   fi

   local KVM_STATUS=$(sudo systemctl status libvirtd | grep "Active:" | grep -ie "running")
   if [ -n "KVM_STATUS" ]; then
      sudo systemctl stop libvirtd libvirtd.socket libvirtd-admin.socket libvirtd-ro.socket
   fi
}

# Apache2とMySQLの起動
function startlamp()
{
   local APACHE2_STATUS=$(sudo systemctl status apache2 | grep -ie "Active:" | grep -ie "dead")
   if [ -n "APACHE2_STATUS" ]; then
      sudo systemctl start apache2
   fi

   local MYSQL8_STATUS=$(sudo systemctl status mysql | grep -ie "Active:" | grep -ie "dead")
   if [ -n "MYSQL8_STATUS" ]; then
      sudo systemctl start mysql
   fi
}

# Apache2とMySQLの停止
function stoplamp()
{
   local APACHE2_STATUS=$(sudo systemctl status apache2 | grep "Active:" | grep -ie "running")
   if [ -n "APACHE2_STATUS" ]; then
      sudo systemctl stop apache2
   fi

   local MYSQL8_STATUS=$(sudo systemctl status mysql | grep "Active:" | grep -ie "running")
   if [ -n "MYSQL8_STATUS" ]; then
      sudo systemctl stop mysql
   fi
}

# 環境変数PATHの設定
function SetPATH()
{
   OLDIFS=${IFS}
   IFS=$':'
   
   BEFORE_HOME='$HOME'
   AFTER_HOME=${HOME}
   PATH_NAME=$(echo ${1//${BEFORE_HOME}/${AFTER_HOME}})
   
   SLASH=$(echo ${PATH_NAME: -1:1})
   if [ ${SLASH} = "/" ]; then
       LENGTH="${#PATH_NAME}"
       let LENGTH=${LENGTH}-1
       PATH_NAME=$(echo ${PATH_NAME:0:${LENGTH}})
   fi
   
   if [ ! -d ${PATH_NAME} ]; then
       echo "No Exist Directory"
       return 1
   fi
   
   EXIST_FLAG=0
   for VALUE in ${PATH}
   do
       if [ ${VALUE} = ${PATH_NAME} ]; then
           EXIST_FLAG=1
           break
       fi
   done
   
   if [ ${EXIST_FLAG} -eq 0 ]; then
       export PATH="$PATH_NAME:$PATH"
   elif [ ${EXIST_FLAG} -eq 1 ]; then
       echo "Already Exist ${PATH_NAME} in PATH " 1>&2
   fi
   
   unset -v OLDIFS SLASH LENGTH BEFORE_HOME AFTER_HOME PATH_NAME EXIST_FLAG VALUE
   
   IFS=${OLDIFS}
   
   return 0
}

function SetLIBRARY()
{
   OLDIFS=${IFS}
   IFS=$':'
   
   BEFORE_HOME='$HOME'
   AFTER_HOME="$HOME"
   PATH_NAME=$(echo ${1//${BEFORE_HOME}/${AFTER_HOME}})
   
   SLASH=$(echo ${PATH_NAME: -1:1})
   if [ ${SLASH} = "/" ]; then
       LENGTH="${#PATH_NAME}"
       let LENGTH=${LENGTH}-1
       PATH_NAME=$(echo ${PATH_NAME:0:${LENGTH}})
   fi
   
   if [ ! -d ${PATH_NAME} ]; then
       echo "No Exist Directory"
       return 1
   fi
   
   EXIST_FLAG=0
   for VALUE in ${PATH}
   do
       if [ ${VALUE} = ${PATH_NAME} ]; then
           EXIST_FLAG=1
           break
       fi
   done
   
   if [ ${EXIST_FLAG} -eq 0 ]; then
       export LD_LIBRARY_PATH="$PATH_NAME:$LD_LIBRARY_PATH"
   elif [ ${EXIST_FLAG} -eq 1 ]; then
       echo "Already Exist ${PATH_NAME} in PATH " 1>&2
   fi
   
   unset -v OLDIFS SLASH LENGTH BEFORE_HOME AFTER_HOME PATH_NAME EXIST_FLAG VALUE
   
   IFS=${OLDIFS}
}

# 環境変数PATHの重複を削除する
function DeleteDuplicate()
{
   if typeset -A &>/dev/null; then  # 連想配列が使用できるか確認する
       # 使える場合
       typeset -A _paths
       typeset _results

       while read -r _p
       do
           if [[ -n ${_p} ]] && (( ${_paths["${_p}"]:-1} )); then
               _paths["${_p}"]=0
               _results=${_results}:${_p}
           fi
       done <<<"${PATH//:/$'\n'}"
 
       PATH=${_results/:/}
 
       unset -v _p _paths _results
   else
       # 使えない場合はawkを使用する
       typeset _p=$(awk 'BEGIN{RS=":";ORS=":"} !x[$0]++' <<<"${PATH}:")
       PATH=${_p%:*:}
 
       unset -v _p
   fi
}



コマンド履歴を残さない設定

ここでは、Bashを使用していることを前提に記載する。

まず、.bash_historyファイルを削除する。

rm -rf ~/.bash_history


次に、現在、メモリ上に残っているコマンド履歴を削除する。

history -c


最後に、以下の設定を.bashrcファイルに追記する。

export HISTFILESIZE=0
export HISTSIZE=0
unset HISTFILE


設定を反映させるため、ログアウトまたは再起動する。


パスワードフィードバックの設定

ターミナルでパスワードフィードバックを有効にする方法を記載する。

まず、/etc/sudoersファイルのバックアップを作成する。

cd /etc
sudo cp sudoers sudoers_org


次に、visudoコマンドを実行して、sudoersファイルの構成を編集する。

sudo EDITOR=nano visudo


/etc/sudoersファイルにあるDefaults env_resetという設定を、以下のように変更する。

# 変更前
Defaults env_reset

# 変更後
Defaults env_reset,pwfeedback


[Ctrl]キー + [o]キーを同時押下して編集内容を保存して、[Ctrl]キー + [x]キーを同時押下してNanoを終了する。


その他の設定

自動ログイン

  • YaST
    1. YaSTを起動して、[セキュリティとユーザ] - [ユーザとグループの管理]を選択する。
    2. [ユーザとグループの管理]画面の[ユーザ]タブを選択して、画面右下の[熟練者用オプション]プルダウンから[ログイン設定]を選択する。
    3. [ディスプレイマネージャのログイン設定]画面の[自動ログイン]にチェックを入力して、
      [ログインするユーザ]プルダウンからユーザを選択する。
    4. [OK]ボタンを押下する。

  • 手動
    1. 以下のファイルを編集する。
      sudo vi /etc/sysconfig/displaymanager
    2. DISPLAYMANAGER_AUTOLOGIN項目において、自動ログインするユーザ名を記述する。
      変更前
      DISPLAYMANAGER_AUTOLOGIN=""
      変更後
      DISPLAYMANAGER_AUTOLOGIN="<自動ログインするユーザ名>"
    3. Linuxを再起動して、自動ログインできるか確認する。


日本語環境のインストール

基本的には、SUSEのインストールメディアを使用して、インストール開始時に日本語を選択することである。
ただし、SUSEのLive DVDには、日本語関連のパッケージが含まれていないので、以下の手順を実行する必要がある。
また、何らかの理由で、テキストモードや英語でインストールしなければならない場合でも、インストール完了後に次の手順で日本語化できる。

  • インストールメディアが無い場合
    1. インターネットに接続する。
    2. YaSTを起動して、[言語設定]を選択して、[日本語]に設定する。
    3. [ソフトウェアの管理]を選択して、[View]プルダウンから[Languages]を選択する。
    4. [ja 日本語]にチェックを入力して、[Accept]ボタンを押下する。
    5. ibus-mozc(デフォルト)またはfcitx-mozcを選択する。


KDEのメニューの一部が英語のままの場合は、KDEのキャッシュファイル(/var/tmp/kdecache-<ユーザ名>)を削除すること。

ホームディレクトリのディレクトリ名を英語に変更する

一括で変更するには、以下のコマンドを実行する。

LANG=en xdg-user-dirs-update --force


日本語入力の設定

インプットメソッドフレームワーク(IBusやFcitx等)と変換エンジン(ibus-mozcやfcitx-mozc等)をインストールする。
(SUSEのインストール時に日本語環境を指定すると、自動的にこれらのパッケージがインストールされる)

使用するインプットメソッドフレームワークを指定する場合、~/.i18nファイルの環境変数INPUT_METHODを設定する。

以下の例では、IBusを自動起動するように設定している。
FcitxとIBusがインストールされている場合、Fcitxの方がIBusより優先度が高いため、初期設定ではFcitxが自動起動する。
以下のように、IBusを設定することで、IBusを自動起動することができる。

# ~/.i18nファイル

INPUT_METHOD=ibus


Windowsで作成したzipファイルを文字化けせずに展開する

unzip-rccパッケージに含まれているunzipコマンドを使用すると、文字コードを自動判定して展開される。

CPU緩和策の設定

Intel CPUの脆弱性において、2018年1月以降、SpectreとMeltdownに始まり、同年年8月のL1 Terminal Faultに至るまで、
様々なCPUサイドチャネル情報のリークが公開されている。

そこで、デプロイされた全てのソフトウェアのミティゲーションについて、ミティゲーションの動作を有効化、無効化、または制御する1つ以上のブートオプションが追加された。
また、これらの緩和策は、影響を受けるCPUの自動検出も行う。

SUSEは、安全な標準設定でアップデートをリリースされているが、パフォーマンスとセキュリティのバランスをとることができないことが予想される。

これらのCPU問題に関する全てのオプションを一元的に管理するmitigationsと呼ばれるブートオプションを導入している。

mitigationsオプションには、以下の設定がある。

  • mitigations=off
    全てのCPUサイドチャネルの緩和は無効になる。
    この設定は、最高のパフォーマンスを提供するがセキュリティは最低限であり、信頼されないソフトウェアおよびソースコードは実行しない方がよい。


  • mitigations=auto
    CPUの種類に基づいて検出されるため、全てのCPUサイドチャネルのミティゲーションが有効になる。
    自動検出は、影響を受けていない古いCPUと影響を受けていない新しいCPUの両方を処理して、透過的にミティゲーションを無効にする。
    このオプションは、SMTを有効にしたままにしておきます。


  • mitigations=auto,nosmt
    この設定は、mitigations=autoと同じだが、必要に応じてCPUの対称的なマルチスレッドが無効になる。
    例えば、L1ターミナルフォルトのサイドチャネルの問題を緩和するため等。


システム設定

初期設定では、マウスのシングルクリックでディレクトリやファイルを開く。
この設定をダブルクリックに変更する場合は、[KDE システム設定] - [ワークスペースの挙動] - [ワークスペース]で設定できる。

Klipperの無効

KDE向けのクリップボードソフトウェアであるKlipperを停止する場合は、タスクバーを右クリックして、[Editパネル]を選択する。
マウスカーソルをシステムトレイ付近に移動すると、[システムトレイ]ポップアップが表示されるので、[設定]を選択する。
[システムトレイの設定]画面が表示されるので、画面右の[システムサービス]項目 - [クリップボード]プルダウン - [Disabled]を選択すると、
Klipperが無効になる。


便利なソフトウェア

  • qBitTorrent
sudo zypper install qbittorrent


  • KolourPaint
sudo zypper install kolourpaint


  • Krita
sudo zypper install krita

または、公式WebサイトからAppImageファイルをダウンロードして使用する。

  • Kdenlive
sudo zypper install Kdenlive



zypperコマンドでアップデートできない場合の対処

以下のコマンドを実行する。

sudo zypper clean -a
sudo zypper --gpg-auto-import-keys refresh
sudo zypper refresh



その他のエラー対処法

X Windowエラー

マルチユーザモード(ランレベル3)からstartxコマンドを実行すると、〜 /home/ユーザ名/.serverauth.XXXX does not existメッセージが表示される場合がある。
これを回避するには、/usr/bin/startxファイル(シェルスクリプト)を以下のように編集する。

sudo vi /usr/bin/startx


# /usr/bin/startxファイル

# 変更前
xserverauthfile=$HOME/.serverauth.$$

# 変更後
xserverauthfile=$XAUTHORITY


サスペンドまたはハイバネード復帰時のUI崩れ

NVIDIA製のGPUを使用している場合、GPUのドライバのバグにより、サスペンドまたはハイバネードの復帰時にUIの描画が崩れるときがある。
この時、以下のコマンドを実行することでUIを再描画する。(エイリアスに追加することを推奨する)

killall plasmashell; plasmashell > /dev/null 2>&1 & disown


また、任意のディレクトリに以下のシェルスクリプトとデスクトップエントリファイルを作成後、グローバルショートカットキーに登録してもよい。

# KDE-Plasma-Restart.shファイル

#!/bin/sh
killall plasmashell; plasmashell > /dev/null 2>&1 & disown


# /home/ユーザ名/.local/share/applications/KDE-Plasma-Restart.desktopファイル

[Desktop Entry]
Type=Application
Name=KDE Plasma Restart
GenericName=KDE Plasma Setting
Comment=KDE Plasma Restart Program
Exec=/home/ユーザ名/KDE-Plasma-Restart.sh %F
Icon=/home/ユーザ名/.icons/SUSE.png
Terminal=false
Categories=Settings;
MimeType=application


一部のソフトウェアで日本語が文字化けする場合

例えば、WebブラウザでYoutubeを視聴した場合、字幕が文字化け(□□□または〼〼〼等)する時がある。
[YaST2] - [ソフトウエア管理]を選択して、arphic-uming-fontsをインストールする。

以下のコマンドを実行して、/usr/share/fonts/truetype/ipagp.ttfファイル(IPA Pゴシック)等の好みのフォントファイルにて、uming.ttcを上書きする。

sudo cp /usr/share/fonts/truetype/ipagp.ttf /usr/share/fonts/truetype/uming.ttc


OSのアップデートエラー

SUSEのアップデートを行う時、いくつかの更新パッケージをCD/DVDドライブから取得しようとしてエラーが発生する場合がある。
以下に、その例を示す。

Media source 'cd:///?devices=/dev/disk/by-id/ata-Optiarc_DVD_RW_AD-7280S' does not contain the desired medium

Please insert medium [openSUSE-20160205-0] #1 and type 'y' to continue or 'n' to cancel the operation. [yes/no] (no): yes
File './suse/x86_64/liborcus-0_10-0-0.9.2-1.1.x86_64.rpm' not found on medium 'cd:///?devices=/dev/disk/by-id/ata-Optiarc_DVD_RW_AD-7280S'                                              
Please insert medium [openSUSE-20160205-0] #1 and type 'y' to continue or 'n' to cancel the operation. [yes/no] (no): 
Problem occured during or after installation or removal of packages:
Installation aborted by user                                                                        
Please see the above error message for a hint.


上記のエラーが発生した場合、リポジトリの設定を確認して、URLがCD/DVDになっているリポジトリを無効にするか、
zypperに--no-cdオプションを付けて更新する。

sudo zypper --no-cd dup


カーネルエラー

ブート時に、以下のエラー群が出力される場合がある。
これはマザーボードのBIOSの一部がLinuxに対応していないためである。

エラー sp5100-tco : Watchdog hardware is disabled

ウォッチドッグ機能はIPMI準拠のマザーボードでのみ利用できる。
したがって、この機能が存在しない場合は、このカーネルモジュールの読み込みを無効にすればよい。
/etc/modprobe.d/sp5100_tco.confファイルを作成して、以下のように編集する。

sudo vi /etc/modprobe.d/sp5100_tco.conf

# /etc/modprobe.d/sp5100_tco.confファイル
blacklist sp5100_tco


Linuxを再起動して、設定を反映させる。

エラー do_IRQ: 〜 No irq handler for Vector

このエラーを修正するには、/etc/default/grubファイルを以下のように修正する。

sudo vi /etc/default/grub

# /etc/default/grubファイル
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="〜 quiet splash pci=nomsi,noaer"


ブートローダを作成して再起動する。