MSP430G2553 - LCD

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概要

SC1604 / SC2004

SC1604 / SC2004は、I2C通信を使用したキャラクタLCDモジュールである。
これらのLCDモジュールは、16文字×4行 (SC1604) 、または、20文字×4行 (SC2004) のテキストを表示することができる。

SC1604 / SC2004は、シンプルな構造と使いやすいインターフェースが特徴である。
マイコンと接続することで、簡単に文字を表示することができる。

  • I2C通信
    SC1604 / SC2004は、I2C通信プロトコルを使用することもできる。
    I2Cは、2本の信号線 (SCLとSDA) を使用して、マスターデバイスとスレーブデバイス間でデータを転送する同期式のシリアル通信プロトコルである。
    これにより、LCDモジュールを簡単に制御することができる。

  • アドレッシング
    各LCDモジュールには、固有のI2Cアドレスが割り当てられている。
    一般的に、SC1604 / SC2004のI2Cアドレスは0x27、または、0x3fである。
    マスターデバイスは、このアドレスを使用してLCDモジュールを特定して、通信を行う。

  • コマンドとデータ
    LCDモジュールは、コマンドとデータの2種類の情報を受信する。
    コマンドは、LCDの動作を制御するための指示 (例: 画面のクリア、カーソル位置の設定等) である。
    データは、LCDに表示される実際の文字情報である。

    マスターデバイスは、コマンドとデータを適切に送信することにより、LCDの表示を制御する。

  • 初期化シーケンス
    LCDモジュールを使用する前に、一連の初期化コマンドを送信する必要がある。
    これらのコマンドは、LCDの動作モード、表示設定、文字フォント等を設定する。
    初期化シーケンスは、LCDモジュールのデータシートに記載されている。

  • 文字の表示
    初期化後、マスターデバイスは文字データをLCDモジュールに送信することにより、文字を表示することができる。
    各文字は、ASCIIコード、または、カスタム文字コードで表される。
    LCDモジュールは、受信した文字データを表示用のRAMに格納して、画面に表示する。

  • カーソル制御
    LCDモジュールには、カーソル位置を制御するためのコマンドがある。
    これにより、文字の表示位置を指定したり、カーソルを移動させたりすることができる。

  • バックライト制御
    多くのSC1604 / SC2004モジュールは、バックライト機能を備えている。
    バックライトの制御は、別の信号線や専用のコマンドを使用して行う。



SC2004 / I2C通信

ATmega328とI2C

MSP430G2553において、I2Cのシリアルクロック線(SCL)とシリアルデータ線(SDA)で一般的によく使用されるピンは、以下の通りである。
原則として、以下に示すピンをI2C通信に使用することが推奨される。
ただし、必要に応じて他のピンをUSCIモジュールに割り当てることも可能である。

  • SCL
    USCIモジュールのUCB0SCLに対応している。
    P1.6
    P3.1
  • SDA
    USCIモジュールのUCB0SDAの代替ピンである。
    P1.7
    P3.0


使用不可のピンを、以下に示す。

  • P1.0
  • P1.1
    外部クリスタル発振器に接続されているため、I2C通信には使用できない。
  • P1.5
  • P2.0
    P1.5はXT2IN、P2.0はXT2OUTとして使用される可能性があるため、I2C通信に使用する場合は注意が必要である。
  • P2.6
  • P2.7
    デバッグ用のJTAGインターフェースに使用されるため、I2C通信には使用できない。


※注意 1
ピンの割り当ては、プロジェクトの要件やPCBレイアウトに応じて柔軟に変更できるが、使用するピンが他の機能と競合しないように注意すること。

※注意 2
I2C通信を使用する場合は、プルアップ抵抗を適切に配置する必要がある。
多くのモジュールには、プルアップ抵抗が内蔵されているが、必要に応じて外部にプルアップ抵抗を追加する必要がある。

MSP430G2553の設定

以下の設定を適切に行うことにより、MSP430G2553でI2C通信を正常に動作させることができる。

  • クロック設定
    I2C通信を使用する前に、MSP430G2553のクロックを適切に設定する必要がある。
    通常、SMCLK (サブメインクロック) を使用して、UCB0CTL1レジスタのUCSSELビットでクロックソースを選択する。

  • ポートの設定
    I2C通信に使用するポート (例: P1.6とP1.7) を、I2C機能に設定する必要がある。
    P1SELレジスタとP1SEL2レジスタを適切に設定して、ピンをI2C通信用に割り当てる。

  • I2C通信の初期化
    UCB0CTL1レジスタのUCSWRSTビットをセットして、I2Cをリセット状態にする。
    その後、UCB0CTL0レジスタでI2Cのマスターモード、同期モード、7ビットアドレッシング等を設定する。
    また、UCB0BRレジスタでI2Cのクロック周波数を設定する。

  • I2Cアドレスの設定
    UCB0I2CSAレジスタで、スレーブデバイス(SC2004)のI2Cアドレスを設定する。

  • 割り込みの設定 (必要な場合)
    I2C通信の割り込みを使用する場合は、UCB0IEレジスタで適切な割り込みを有効にして、割り込みハンドラを設定する。

  • 通信エラーの処理
    I2C通信中にエラーが発生した場合、UCB0STATレジスタのエラーフラグを確認して、適切にエラー処理を行う。
    必要に応じて、I2Cの初期化やリスタートを行うこと。

  • 低電力モードの考慮
    MSP430G2553はデフォルトでは低電力モードになっている。
    そのため、I2C通信を使用する場合は、適切なタイミングでスリープモードから復帰させる必要がある。


SC2004の設定

SC2004は、I2Cスレーブデバイスである。

SC2004のデータシートを参照して、初期化シーケンスやコマンドを確認する。
一般的に、LCDに表示のためには、ファンクションセット、エントリーモード、ディスプレイのON / OFF等の設定が必要となる。

I2Cを介したデータ送信

MSP430からSC2004にデータを送信するには、I2Cのスタート条件、SC2004のスレーブアドレス、データ、ストップ条件の順に送信する。
送信データには、SC2004のコマンドやテキストデータが含まれる。

注意点

  • 電源電圧の確認
    SC2004は、5[V]電源が必要となることが多い。
    MSP430G2553は3.3[V]で動作するため、電圧レベル変換が必要になる場合がある。
    したがって、LCDモジュールに3.3[V]対応のものを使用する、または、適切な電圧レベル変換回路を追加する必要がある。

  • プルアップ抵抗の設定
    I2C通信では、SCLとSDAラインにプルアップ抵抗が必要である。
    多くのLCDモジュールには、プルアップ抵抗が内蔵されているが、必要に応じて外部にプルアップ抵抗を追加すること。
    プルアップ抵抗の値は、通常4.7[kΩ] 〜 10[kΩ]程度である。

  • 初期化シーケンスの確認
    SC2004の初期化シーケンスは、データシートに記載されている。
    初期化コマンドと各コマンドの実行後の遅延時間を確認して、プログラムで適切に実装すること。

  • 通信速度の設定
    I2C通信の速度は、MSP430G2553のクロック周波数とUCBRレジスタの設定によって決定される。
    SC2004のデータシートで推奨されている通信速度を確認し、適切に設定すること。

  • エラーハンドリング
    I2C通信では、エラーが発生する可能性がある。
    エラー状態を適切に処理して、必要に応じてリトライや初期化処理を行うこと。


スタートコンディション / ストップコンディション

スタートコンディション / ストップコンディションとは、I2C通信において、データ転送の開始と終了を示すために使用される特別な信号状態のことである。

  • スタートコンディション
    スタートコンディションは、マスターデバイスがデータ転送を開始することを示す。
    スタートコンディションでは、以下の手順が行われる。
    1. SCLがHIGHの状態で、SDAがHIGHからLOWに遷移する。
    2. この状態変化により、スレーブデバイスは通信の開始を認識する。

    スタートコンディションの後、マスターデバイスはスレーブデバイスのアドレスとデータ転送の方向 (読み込みまたは書き込み) を送信する。

  • ストップコンディション
    ストップコンディションは、マスターデバイスがデータ転送を終了することを示す。
    ストップコンディションでは、以下の手順が行われる。
    1. SCLがHIGHの状態で、SDAがLOWからHIGHに遷移する。
    2. この状態変化により、スレーブデバイスは通信の終了を認識する。

    ストップコンディションの後、バスは解放されて、他のデバイスが通信を開始できる状態になる。


I2C通信では、スタートコンディションとストップコンディションを使用して、複数のデバイス間でデータの読み書きを行う。
マスターデバイスは、スタートコンディションを生成してデータ転送を開始して、転送が完了したらストップコンディションを生成して通信を終了する。

MSP430G2553では、UCB0CTL1レジスタのUCTXSTTビットとUCTXSTPビットを操作することにより、スタートコンディションとストップコンディションを生成できる。

サンプルコード

  1. I2Cの初期化 (i2c_init)
    • ピンの設定、I2Cモードの設定、クロック周波数の設定等

  2. LCDの初期化 (lcd_init)
    • 8ビットデータ、2行表示、5x8ドットの設定
    • 表示ON、カーソルOFF、点滅OFFの設定
    • カーソル移動方向を右に設定
    • 画面クリア

  3. 文字列の表示 (lcd_print)
    • lcd_data関数を使用して文字データをLCDに送信


I2C通信では、i2c_start関数でスタートコンディション、i2c_stop関数でストップコンディションを発生させて、i2c_write関数でデータを送信している。
LCDへのコマンド送信は、lcd_cmd関数、データ送信はlcd_data関数を使用している。

 #include <msp430.h>
 #include <stdint.h>
 
 // I2Cアドレス
 #define LCD_ADDR 0x27
 // または
 // #define LCD_ADDR 0x3f
 
 // I2C関数
 void i2c_init();
 void i2c_start();
 void i2c_stop();
 void i2c_write(uint8_t data);
 
 // LCD関数
 void lcd_init();
 void lcd_cmd(uint8_t cmd);
 void lcd_data(uint8_t data);
 void lcd_print(const char *str);
 
 int main(void)
 {
    WDTCTL = WDTPW | WDTHOLD;   // ウォッチドッグタイマを停止
 
    i2c_init();                 // I2C初期化
    lcd_init();                 // LCD初期化
 
    lcd_print("Hello, MSP430"); // 文字列を表示
 
    while (1);
 }
 
 void i2c_init()
 {
    P1SEL |= BIT6 | BIT7;                  // I2C用のピン設定 (P1.6:SCL, P1.7:SDA)
    P1SEL2 |= BIT6 | BIT7;
 
    UCB0CTL1 |= UCSWRST;                   // I2Cをリセット
    UCB0CTL0 = UCMST | UCMODE_3 | UCSYNC;  // I2Cマスター, I2Cモード, 同期モード
    UCB0CTL1 = UCSSEL_2 | UCSWRST;         // SMCLK, リセット解除
    UCB0BR0 = 12;                          // SCLクロック: 100kHz (12[MHz] / 12 = 100[kHz])
    UCB0BR1 = 0;
    UCB0I2CSA = LCD_ADDR;                  // スレーブアドレス
    UCB0CTL1 &= ~UCSWRST;                  // I2C動作開始
 }
 
 void i2c_start()
 {
    UCB0CTL1 |= UCTR;           // 送信モード
    UCB0CTL1 |= UCTXSTT;        // スタートコンディション
    while (UCB0CTL1 & UCTXSTT); // スタートコンディション完了まで待機
 }
 
 void i2c_stop()
 {
    UCB0CTL1 |= UCTXSTP;        // ストップコンディション
    while (UCB0CTL1 & UCTXSTP); // ストップコンディション完了まで待機
 }
 
 void i2c_write(uint8_t data)
 {
    UCB0TXBUF = data;           // データ送信
    while (!(UCB0IFG & UCTXIFG)); // 送信完了まで待機
 }
 
 void lcd_init()
 {
    __delay_cycles(50000);      // 50ms待機
 
    lcd_cmd(0x38);              // 8ビットデータ, 2行表示, 5x8ドット
    lcd_cmd(0x0C);              // 表示ON, カーソルOFF, 点滅OFF
    lcd_cmd(0x06);              // カーソル移動方向を右に設定
    lcd_cmd(0x01);              // 画面クリア
 
    __delay_cycles(2000);       // 2[mS]待機
 }
 
 void lcd_cmd(uint8_t cmd)
 {
    i2c_start();
    i2c_write(0x00);            // コマンドモード
    i2c_write(cmd);
    i2c_stop();
 
    __delay_cycles(2000);       // 2[mS]待機
 }
 
 void lcd_data(uint8_t data)
 {
    i2c_start();
    i2c_write(0x40);            // データモード
    i2c_write(data);
    i2c_stop();
 
    __delay_cycles(50);         // 50[uS]待機
 }
 
 void lcd_print(const char *str)
 {
    while (*str) {
       lcd_data(*str++);
    }
 }