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概要

OpenClawは、オープンソースのセルフホスト型AIエージェントゲートウェイである。
メッセージングプラットフォームを主要なユーザインターフェースとして使用し、LLM (大規模言語モデル) を介した自律的なタスク実行を行う。

旧称はClawdbot (2025年11月公開)、Moltbot (2026年1月改名) であり、2026年1月30日にOpenClawへ改名された。

下表に、OpenClawの主要な特徴を示す。

主要な特徴
特徴 説明
マルチプロバイダ対応 Anthropic (Claude)、OpenAI (GPT)、Google (Gemini)、GitHub Copilot、Z.AI (GLM)、Ollama等の主要プロバイダをサポート
マルチチャネル対応 12以上のメッセージングプラットフォームに対応
WhatsApp、Telegram、Discord、Slack、Signal、iMessage、Google Chat、Microsoft Teams、Matrix等
プライバシー重視の設計 全てのデータはローカルのSQLiteデータベースに保存
アーキテクチャ Gateway (制御プレーン) + エージェント (実行環境)
MCP対応 MCP (Model Context Protocol) をサポート
拡張機能 スキル、フック、cronジョブによる拡張機能
ブラウザ自動操作 CDP制御によるChrome / Chromiumの自動操作
音声対応 音声認識 (Whisper) およびTTS (Text-to-Speech) 対応


OpenClawは、Node.js 22以降で実装されている。
セッション管理、マルチエージェント対応を備え、会話履歴の保存、コンテキスト圧縮、メモリシステム (日次ログ、長期メモリ、セマンティック検索) を持つ。

Gatewayは ws://127.0.0.1:18789 でWebSocket制御プレーンとして動作し、systemd (Linux) / launchd (MacOS) によるバックグラウンドサービスとして常駐する。

設定ファイルはJSON5形式 (~/.openclaw/openclaw.json) であり、コメントと末尾カンマが使用可能である。


主な機能

OpenClawは、多様な機能を提供する包括的なAIエージェントプラットフォームである。

主要機能一覧
機能 説明
Gateway WebSocket制御プレーン (ws://127.0.0.1:18789)
systemd / launchdによるバックグラウンドサービス
マルチチャネル対応 WhatsApp、Telegram、Discord、Slack、Signal、iMessage等の12以上のプラットフォーム
マルチプロバイダ対応 Anthropic、OpenAI、Google、Z.AI、Ollama、OpenRouter、Groq等をサポート
セッション管理 会話履歴の保存、コンテキスト圧縮、セッションスコープ管理
メモリシステム 日次ログ (memory/YYYY-MM-DD.md)、長期メモリ (MEMORY.md)、セマンティック検索
スキルシステム ClawHubによるスキルの検索・インストール
ワークスペース、ローカル、バンドルの3階層
フック ツール実行前後の自動処理 (コード品質チェック、テスト自動実行等)
ブラウザ自動操作 CDP制御によるChrome / Chromiumの自動操作
cronジョブ スケジュールされたタスクの自動実行
サンドボックス Docker / Podmanによるツール実行のサンドボックス化
マルチエージェント 複数エージェントの独立したワークスペース、認証、ルーティング
TUI / WebChat ターミナルベースのTUIとブラウザベースのWebChatインターフェース
音声対応 Whisperによる音声認識、ElevenLabsによるTTS



対応AIプロバイダとモデル

OpenClawは、多数のLLMプロバイダに対応している。

主要プロバイダ一覧

主要プロバイダ一覧
プロバイダ 認証方法 備考
Anthropic APIキー (ANTHROPIC_API_KEY)
またはOAuth (Claude Pro / Max)
Claude Opus 4.5、Sonnet 4.5、Haiku 4.5等をサポート
推奨プロバイダ
OpenAI APIキー (OPENAI_API_KEY) GPT-5.x、GPT-4o、o3等をサポート
OpenAI Codex OAuth openclaw onboard --auth-choice openai-codex で認証
Google APIキー (GOOGLE_API_KEY) Gemini 3等をサポート
Vertex AI、Gemini CLI OAuthはプラグインで対応
GitHub Copilot GitHub認証 (OAuth) COPILOT_GITHUB_TOKEN
Z.AI APIキー (ZAI_API_KEY) GLM-5、GLM-4.7、GLM-4.6等をサポート
プロバイダプレフィックス : zai/
OpenRouter APIキー (OPENROUTER_API_KEY) 複数プロバイダのルーティング
Auto Model対応
Ollama ローカル実行 (認証不要) ローカルモデルの実行
http://127.0.0.1:11434/v1 で自動検出
Groq APIキー (GROQ_API_KEY) 高速推論
Cerebras APIキー (CEREBRAS_API_KEY) GLM-4.7、GLM-4.6も利用可能
Mistral APIキー (MISTRAL_API_KEY) Mistral Largeをサポート
xAI APIキー (XAI_API_KEY) Grokモデルをサポート
MiniMax APIキー (MINIMAX_API_KEY) Anthropic互換エンドポイント
AWS Bedrock AWS認証情報 Anthropicモデルのホスティング


推奨モデル

用途別推奨モデル
用途 推奨モデル
高精度エージェント Claude Opus 4.5 (anthropic/claude-opus-4-5)
バランス重視 Claude Sonnet 4.5 (anthropic/claude-sonnet-4-5)
高速処理 Claude Haiku 4.5、GPT-4o-mini
複雑な推論 Claude Opus 4.6、o3
ローカル実行 Devstral-24B、Qwen3-Coder:32B (Ollama / LM Studio)
コスト効率重視 GLM-5、GLM-4.7 (Z.AI)
コスト自動最適化 OpenRouter Auto Model (openrouter/openrouter/auto)


ローカルモデル (Ollama)

Ollamaを使用することで、ローカル環境でモデルを実行できる。

Ollamaのインストール

Ollamaの公式サイトからインストールスクリプトをダウンロードして実行する。

curl -fsSL https://ollama.com/install.sh | bash


モデルのダウンロード

Ollamaでモデルをダウンロードする。

ollama pull devstral


OpenClawでの設定

Ollamaはローカル実行時に自動検出される。


openclaw.json ファイルで明示的に設定する場合は以下のように記述する。

 {
   agents: {
     defaults: {
       model: {
         primary: "ollama/devstral"
       }
     }
   }
 }



前提条件

OpenClawをインストールするには、以下に示す前提条件を満たす必要がある。

標準インストール時の前提条件

標準インストール時の前提条件
要件 詳細
OS Linux、MacOS、Windows (WSL2経由)
Node.js 22以降 (インストールスクリプトが自動検出・インストール可能)
ネットワーク AIプロバイダへの接続に必要
AIプロバイダのAPIキー 使用するプロバイダのAPIキーまたは認証情報
Anthropic推奨



OpenClawのインストール

クイックインストール (Linux)

公式のインストールスクリプトを使用してインストールする。
なお、Node.jsが未インストールの場合、自動的にインストールされる。

curl -fsSL https://openclaw.ai/install.sh | bash


インストール完了後、オンボーディングウィザードを実行する。

openclaw onboard --install-daemon


--install-daemon オプションにより、systemdユーザサービスとしてGatewayがインストールされ、バックグラウンドで常駐する。

npm (全プラットフォーム)

npmを使用してグローバルインストールする。

npm install -g openclaw@latest


インストール後、オンボーディングウィザードを実行する。

openclaw onboard --install-daemon


pnpm

pnpmを使用してグローバルインストールすることもできる。

pnpm add -g openclaw@latest
openclaw onboard --install-daemon


Docker

Docker環境でOpenClawを実行する場合は以下のコマンドを実行する。

docker run -d \
  --name openclaw \
  -p 8080:8080 \
  -e ANTHROPIC_API_KEY=sk-ant-... \
  -e AUTH_PASSWORD=changeme \
  -e OPENCLAW_GATEWAY_TOKEN=my-secret-token \
  -v openclaw-data:/data \
  coollabsio/openclaw:latest


/data ボリュームをマウントすることにより、設定、状態、ワークスペースがコンテナ再起動後も永続化される。

ソースコードからのビルド

GitHubリポジトリからクローンしてビルドすることもできる。

git clone https://github.com/openclaw/openclaw.git
cd openclaw

pnpm install
pnpm ui:build


Node.jsのインストール

OpenClawにはNode.js 22以降が必要である。
Node.jsのインストールについては、インストール - Node.jsのページを参照すること。

nvmを使用する場合、~/.profileファイル等にNVMの初期化スクリプトが含まれていることを確認すること。
含まれていない場合は、openclaw コマンドが見つからなくなることがある。

バージョン確認

インストール後、バージョンを確認する。

openclaw --version



初期設定

オンボーディングウィザード

OpenClawのインストール後、オンボーディングウィザードを実行する。
ウィザードは、Gateway、ワークスペース、チャネル、スキルの設定を対話的にガイドする。

openclaw onboard --install-daemon


ウィザードは以下のステップを順番に実行する。

オンボーディングウィザードのステップ
No. ステップ 説明
1 リスク確認 エージェントの権限に関するセキュリティ警告
2 既存設定の処理 保持 / 変更 / リセットの選択
3 フロー選択 QuickStart (デフォルト) または Advanced (詳細制御)
4 モード選択 ローカルGateway または リモート接続
5 認証設定 モデルプロバイダの認証 (OAuth / APIキー)
6 モデル選択 プライマリモデルとオプションのフォールバック
7 チャネル設定 メッセージングプラットフォームの接続
8 スキル設定 オプションのスキルインストール


プロバイダの認証

Anthropicとの連携 (推奨)

APIキーを使用する場合、openclaw models auth コマンドで認証を設定する。

openclaw models auth add --provider anthropic


または、環境変数でAPIキーを設定する。

 export ANTHROPIC_API_KEY="sk-ant-..."


Claude Pro / Max サブスクリプションを使用する場合、OAuthで認証する。

openclaw models auth setup-token --provider anthropic


環境変数を永続化する場合は、~/.profileファイル等に環境変数 ANTHROPIC_API_KEY を設定する。

 export ANTHROPIC_API_KEY="sk-ant-..."


Z.AI (GLM) との連携

Z.AIのGLMモデル (GLM-5、GLM-4.7等) をOpenClawで使用するには、Z.AIのAPIキーが必要である。
Z.AIのAPIコンソールにアクセスして、APIキーを取得する。

認証の設定手順

openclaw onboard コマンド または openclaw models auth add コマンドでZ.AIプロバイダを追加する。

openclaw models auth add --provider zai


または、環境変数でAPIキーを設定する。

 export ZAI_API_KEY="<Z.AIのAPIキー>"


openclaw.json ファイルでGLM-5をプライマリモデルに設定する例を以下に示す。

 {
   agents: {
     defaults: {
       model: {
         primary: "zai/glm-5",
         fallbacks: ["zai/glm-4.7", "zai/glm-4.6"]
       }
     }
   }
 }


※注意
z.ai/* および z-ai/* のプロバイダプレフィックスは、自動的に zai/* に正規化される。

GLM-5の情報

GLM-5は、Z.AI (Zhipu AI) が開発した大規模言語モデルである。

GLM-5の主要スペック
項目 内容
総パラメータ数 744B (アクティブ : 40B)
アーキテクチャ Mixture-of-Experts (MoE)
コンテキストウィンドウ 198K
注意機構 DeepSeek Sparse Attention (DSA)
後学習 非同期RL基盤 (Slime)
推論 AIME 2026 I : 92.7%、GPQA-Diamond : 86.0%
コーディング SWE-bench Verified : 77.8%、SWE-bench Multilingual : 73.3%
エージェント BrowseComp : 62.0、Terminal-Bench 2.0 : 56.2


OpenClawバージョン 2026.2.21にて、GLM-5のネイティブサポートが追加されている。

設定ファイル

OpenClawの設定ファイルは、~/.openclaw/openclaw.json ファイルに配置される。

JSON5形式 (コメント、末尾カンマ対応) で記述する。

設定ファイルの場所
主要パス一覧
パス 用途
~/.openclaw/openclaw.json メイン設定ファイル
~/.openclaw/workspace/ スキル、プロンプト、メモリ
~/.openclaw/credentials/ チャネル認証情報
~/.openclaw/agents/<agentId>/sessions/ エージェントセッションデータ
~/.openclaw/openclaw.db ローカルSQLiteデータベース


ワークスペースファイル

ワークスペースファイルは ~/.openclaw/workspace/ ディレクトリに配置され、エージェントのセッション開始時に読み込まれる。

ワークスペースファイル一覧
ファイル 用途
AGENTS.md エージェントの指示・動作定義
SOUL.md ペルソナとトーンの定義
USER.md ユーザ情報
IDENTITY.md 名前、絵文字、テーマ
TOOLS.md ツールに関するメモ
HEARTBEAT.md ハートビートチェックリスト
MEMORY.md 長期メモリ (メインDMセッションのみ)
memory/YYYY-MM-DD.md 日次ログ (追記専用)


設定ファイルの例
 {
   // JSON5 - コメント対応
   identity: {
     name: "Clawd",
     emoji: "🦞"
   },
   agent: {
     workspace: "~/.openclaw/workspace",
     model: {
       primary: "anthropic/claude-sonnet-4-5"
     }
   },
   channels: {
     whatsapp: {
       allowFrom: ["+8190XXXXXXXX"]
     }
   }
 }


下表に、設定可能な主要項目を示す。

設定可能な主要項目
項目 説明
identity エージェントの名前、絵文字、テーマ
agent.model.primary プライマリモデル (プロバイダ/モデル名 形式)
例: anthropic/claude-sonnet-4-5zai/glm-5
agent.model.fallbacks フォールバックモデルのリスト (レート制限時に自動切替)
channels メッセージングプラットフォームの設定
gateway Gatewayのポート、バインドモード、リロードモードの設定
sandbox サンドボックスモード (off / non-main / all)
session セッションスコープ、リセットポリシー、アイドルタイムアウト


openclaw.json ファイルはスキーマバリデーションが厳密であり、未知のキーが含まれるとGatewayが起動に失敗する。

設定変更後は、openclaw doctor コマンドで検証すること。


CLIコマンド

OpenClawは、150以上のCLIコマンドを提供する。

主要コマンド

主要コマンド一覧
コマンド 説明
openclaw onboard 対話型セットアップウィザードを起動
openclaw onboard --install-daemon セットアップ + デーモンインストール
openclaw gateway WebSocket Gatewayサーバを起動
openclaw gateway start | stop | restart Gatewayサービスを管理 (systemd / launchd)
openclaw tui ターミナルベースのTUIを起動
openclaw dashboard Web UI (Control UI) を開く。
openclaw doctor ヘルスチェックとクイックフィックス
openclaw doctor --deep --yes ディープスキャンと自動修正
openclaw config get | set | unset 設定値の読み書き (JSON5 / ドット記法)
openclaw configure 対話型設定エディタ
openclaw models list --all 使用可能なモデル一覧を表示
openclaw models set <モデル> プライマリモデルを設定
openclaw models status --probe 認証プロファイルのライブ確認
openclaw models auth add プロバイダAPIキーを追加
openclaw models auth setup-token 推奨のAnthropic認証
openclaw models fallbacks add <モデル> フォールバックチェーンに追加
openclaw channels login WhatsApp QRペアリング (Webフロー)
openclaw channels add Telegram / Discord / Slackボットを追加
openclaw channels status --probe チャネルの接続状態を確認
openclaw agents list 設定済みエージェント一覧を表示
openclaw agents add 新しいエージェントを追加
openclaw agents delete エージェントを削除
openclaw memory status メモリシステムの状態を確認
openclaw memory search "クエリ" セマンティックベクトル検索
openclaw sessions 会話セッション一覧を表示
openclaw logs --follow Gatewayログをテール表示 (カラー化)
openclaw status --all --deep 完全な診断を実行
openclaw browser start | stop ヘッドレスブラウザの起動 / 停止
openclaw cron list スケジュールされたジョブ一覧
openclaw security audit セキュリティ監査を実行
openclaw reset 設定 / セッション / 状態のリセット
openclaw --version バージョンを表示
openclaw --help ヘルプを表示


グローバルフラグ

グローバルフラグ
フラグ 説明
--dev 開発モードで実行
--profile <名前> 別のプロファイルで実行 (テスト用の分離環境)
--workspace <パス> ワークスペースパスを指定


エージェントの直接実行

エージェントターンをCLIから直接実行することもできる。

使用例

プロジェクトの概要を説明する。

openclaw agent --message "このプロジェクトの概要を説明して"


モデルを指定して実行する。

openclaw agent --message "テストを実行して" --model anthropic/claude-sonnet-4-5



スラッシュコマンド

メッセージングプラットフォーム、TUI、WebChatからスラッシュコマンドを使用して、エージェントの動作を制御できる。
スラッシュコマンドはGatewayで処理され、AIモデルには送信されない。

スラッシュコマンド一覧
コマンド 説明
/status 現在のステータスを表示 (コンテキスト使用量、プロバイダ情報)
/new [モデル] 新しいセッションを開始 (オプションでモデルを指定)
/stop 現在のエージェント実行を中止、キューをクリア
/model <モデル名> セッションのモデルを切替
エイリアス : /models
/compact [指示] 古いコンテキストを要約して圧縮
/context [list|detail|json] コンテキストウィンドウの内容を表示
/send on|off|inherit デリバリー (チャネル送信) のオン / オフ切替
/think <レベル> 思考レベルの設定 (off / minimal / low / medium / high / xhigh)
エイリアス : /thinking/t
/verbose on|full|off 詳細モード切替 (ツール実行詳細の表示)
エイリアス : /v
/tts on|off テキスト読み上げの切替
/queue <モード> メッセージキューの設定
/export-session [パス] 現在のセッションをHTMLでエクスポート
エイリアス : /export
/skill <スキル名> スキルを名前で実行
/config 永続化設定の読み書き (要 commands.config: true)
/debug ランタイムオーバーライドの設定
/bash <コマンド> ホストシェルコマンドの実行 (要 commands.bash: true)
/exit TUIを終了


ローカルシェルコマンド (TUI)

TUI内で ! をプレフィックスとして、ローカルシェルコマンドを実行できる。

!ls -la
!git status


!poll で長時間実行ジョブの出力を確認、!stop でジョブを停止できる。


CLIバイナリのビルド (RHEL / SUSE)

OpenClawをRHEL / SUSE環境でソースコードからビルドすることができる。

ビルドの前提条件

ビルドの前提条件
項目 要件
OS RHEL 9.x / SUSE 15.6 / 16
Node.js 22以降
pnpm パッケージマネージャ
git ソースコードの取得に必要
ネットワーク 依存パッケージの取得に必要


前提条件の確認コマンド
# Node.jsバージョン確認 (22以降が必要)
node -v

# pnpmバージョン確認
pnpm --version

# pnpmが未インストールの場合
npm install -g pnpm


ソースコードの取得

GitHubリポジトリからソースコードをクローンする。

git clone https://github.com/openclaw/openclaw.git
cd openclaw


依存関係のライブラリのインストール

プロジェクトディレクトリで依存パッケージをインストールする。

pnpm install


ビルドの実行

UIのビルドを実行する。

pnpm ui:build


動作確認

ビルドが完了したら、動作を確認する。

# バージョン表示で動作確認

./node_modules/.pnpm/node_modules/.bin/openclaw --version
## または
./packages/clawdbot/node_modules/.bin/openclaw --version
## または
./packages/moltbot/node_modules/.bin/openclaw --version


OpenClawの設定を行う。

./node_modules/.pnpm/node_modules/.bin/openclaw onboard --install-daemon


トラブルシューティング

トラブルシューティング
問題 原因 対策
node -v が22未満 Node.jsのバージョンが古い Node.js 22以上をインストールする。
nvmの使用を推奨する。
pnpm install 失敗 ネットワーク接続なし / プロキシ ネットワーク接続を確認する。
プロキシ設定が必要な場合は、npm config set proxy コマンドで設定する。
native moduleのビルド失敗 C/C++ コンパイラ不足 ビルドツールをインストールする。
# RHEL
sudo dnf groupinstall "Development Tools"

# SUSE
sudo zypper install -t pattern devel_basis
openclaw コマンドが見つからない 環境変数 PATH にNPMが未設定 npm prefix -g コマンドの出力に /bin を追加して、PATH に設定する。



Gatewayサービスの管理

OpenClawのGatewayは、systemd (Linux) でバックグラウンドサービスとして管理される。

systemdサービスの管理

# Gatewayサービスの起動
openclaw gateway start

# Gatewayサービスの停止
openclaw gateway stop

# Gatewayサービスの再起動
openclaw gateway restart

# ステータス確認
openclaw status

# ログの確認 (リアルタイム)
openclaw logs --follow


Gatewayのヘルスチェック

# 基本ヘルスチェック
openclaw doctor

# ディープスキャン + 自動修正
openclaw doctor --deep --yes

# Gatewayの直接ヘルスプローブ
openclaw health --json --verbose



チャネル設定

OpenClawは、12以上のメッセージングプラットフォームと接続できる。

対応チャネル一覧

対応チャネル一覧
チャネル 接続方法 備考
WhatsApp QRコードペアリング (openclaw channels login) 専用の電話番号の使用を推奨
Telegram ボットトークン (openclaw channels add) grammYフレームワーク使用
Discord ボットトークン discord.js使用
Slack Bolt連携 ネイティブスラッシュコマンド対応
Signal signal-cli連携 -
iMessage BlueBubbles (推奨) / レガシーimsg MacOS必須
Google Chat Chat API -
Microsoft Teams 拡張機能 -
Matrix 拡張機能 -
WebChat Control UI内蔵 http://127.0.0.1:18789/ でアクセス


WhatsApp接続の例

WhatsAppチャネルを接続する。

openclaw channels login


ターミナルにQRコードが表示されるので、スマートフォンのWhatsAppアプリの [リンク済みデバイス] からスキャンする。

OpenClaw専用に別の電話番号 (eSIM等) を使用することを推奨する。


スキルシステム

スキルは、OpenClawのエージェントに新しい機能を追加するモジュールである。

スキルの検索とインストール

ClawHubを使用してスキルを検索・インストールする。

# スキルのインストール
clawhub install <スキル名>

# 全スキルの更新
clawhub update --all

# インストール済みスキル一覧
openclaw skills list


スキルの優先順位

スキルは以下の優先順位で読み込まれる。

  1. <ワークスペース>/skills/
    エージェント固有 (最高優先度)
  2. ~/.openclaw/skills/
    管理 / ローカル (ワークスペース間で共有)
  3. バンドルスキル
    OpenClawに同梱 (最低優先度)



注意事項

プライバシーとデータ取り扱い

OpenClawはオープンソース (MITライセンス) であり、コードの透明性を確保している。

  • 全てのデータは、ローカルのSQLiteデータベースに保存される。
  • 外部へのデータ送信は、明示的に設定しない限り行われない。
  • 使用するAIプロバイダのプライバシーポリシーを確認すること。
  • GitHubリポジトリで実装を検証可能
    https://github.com/openclaw/openclaw


セキュリティ

OpenClawはファイルシステムへのアクセス、シェルコマンドの実行、ブラウザ操作が可能なため、セキュリティ設定に注意が必要である。

  • APIキー、パスワード等の機密情報をコードやワークスペースファイルに含めない。
  • openclaw security audit コマンドでセキュリティ監査を実行する。
  • Gatewayトークン (OPENCLAW_GATEWAY_TOKEN) を設定して不正アクセスを防止する。
  • サンドボックスモードを有効にしてツール実行を制限する。
  • Control UIを公開インターネットに公開しない。
  • スキルをインストールする前に内容を確認する。
    ClawHubのスキルには悪意のあるものが含まれる可能性がある。



その他の注意事項

  • OpenClawは高い権限を持つGatewayであり、単なるCLIツールではない。
    デーモンの状態を openclaw doctoropenclaw logs --follow コマンドで監視すること。
  • ~/.openclaw ディレクトリをパスワード管理と同等に取り扱うこと。
  • 初回セットアップ時に BOOTSTRAP.md ファイルを実行してエージェントのアイデンティティを設定することを推奨する。