概要
Arduino IDEとは、Arduino向けのスケッチ(プログラム)を作成する統合開発環境である。
Arduino IDEを用いることで、スケッチを作成して、USBケーブルを通じてArduinoボードにアップロードするための環境が整う。
ここでは、Arduino IDEをインストールする方法を記載する。
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Arduino IDEのインストール
Windows
Arduino IDEをダウンロードしてインストールを開始する。
基本的には、[Next]ボタンを押下し続けることでインストールは完了する。
インストールの途中で、Arduino USB Driver、libusb-win32、Genuino USB Driver等のデバイスドライバがインストールされる。
セキュリティメッセージが表示される場合は、[インストール]ボタンを押下する。
CentOS / SUSE
Arduino IDEは、以下の3つのインストール方法がある。
ここでは、リポジトリに追加してインストールする方法およびインストールせずに使用する方法を記載する。
- ワンクリックインストール(SUSEのみ)
- リポジトリに追加してインストールする方法
- インストールせずに使用する方法
リポジトリを追加してインストール
まず、Arduino IDEのリポジトリを追加する。
sudo zypper --gpg-auto-import-keys ar -f https://download.opensuse.org/repositories/CrossToolchain:/avr/openSUSE_Leap_15.1 'CrossToolchain:avr' sudo zypper refresh
次に、Ardduino IDEをインストールする。
sudo zypper install arduino
インストールせずに使用
Arduinoの公式サイトから、Arduino IDEをホームディレクトリにダウンロードする。
解凍したarduino-<バージョン>ディレクトリにあるarduinoファイルが実行ファイルである。
/home/ユーザ名/.local/share/applicationsディレクトリにorg.Arduino-IDE.desktopファイルを作成する。
vi /home/ユーザ名/.local/share/applications/org.Arduino-IDE.desktop
# /home/ユーザ名/.local/share/applications/org.Arduino-IDE.desktopファイル [Desktop Entry] Type=Application Name=Arduino IDE <Arduinoのバージョン> GenericName=Arduino IDE Comment=Open-source electronics prototyping platform Exec="/home/suse/arduino-<Arduinoのバージョン>/arduino" Icon=arduino-arduinoide StartupWMClass=processing-app-Base Terminal=false MimeType=text/x-arduino; Categories=Development;IDE;Electronics; Keywords=embedded electronics;electronics;avr;microcontroller;
設定(CentOS / SUSE)
Arduino IDEをインストール後、Arduino IDEを使用するユーザをdialoutグループ、lockグループ、uucpグループのメンバーにする必要がある。
これをYaSTで行うには、[セキュリティとユーザ]セクション - [ユーザとグループの管理]を選択して、必要な変更を行う。
ターミナルから行うには、以下のコマンドを実行する。
sudo usermod -a -G tty dialout lock uucp $USER
その後、ログアウトまたは再起動する。
AVR-GCCコンパイラ(サードパーティ製)のインストール
Arduino IDEにおいて、Arduino付属のコンパイラが古いため、AVR特定のライブラリとの互換性が無い場合がある。
最新版に近いAVR-GCCコンパイラを使用する場合、サードパーティ製ではあるが、以下のWebサイトにAVR-GCCコンパイラが存在する。
https://blog.zakkemble.net/avr-gcc-builds/
上記のWebサイトからAVR-GCCコンパイラをダウンロードして、ダウンロードしたファイルを解凍する。
解凍したファイルをArduino IDEのインストールディレクトリにあるhardware/toolsディレクトリに配置する。
(この時、標準コンパイラであるhardware/tools/avrディレクトリ名を変更する)
# 標準コンパイラのバックアップ mv <Arduinoのインストールディレクトリ>/hardware/tools/avr <Arduinoのインストールディレクトリ>/hardware/tools/avr_org # サードパーティ製コンパイラ mv <ダウンロードしたAVR-GCCコンパイラ> <Arduinoのインストールディレクトリ>/hardware/tools/avr
バックアップしたディレクトリにあるbuiltin_tools_versions.txtファイルを、サードパーティ製AVR-GCCコンパイラのディレクトリにコピーする。
cp <Arduinoのインストールディレクトリ>/hardware/tools/avr_org/builtin_tools_versions.txt <Arduinoのインストールディレクトリ>/hardware/tools/avr
Arduino IDEを起動すると、サードパーティ製AVR-GCCコンパイラを自動的に検出する。
正常に動作するか確認するため、BlinkサンプルをArduinoにアップロードして、LEDが点滅していることを確認する。