概要
3階以上の常微分方程式は、基本的には2階常微分方程式と変わらない。
より高階の微分方程式
の形の常微分方程式を考える。
このように、最高階の常微分方程式について解かれているものを正規形と呼ぶ。
の時、同次方程式であるという。
2階線形常微分方程式ならば、
である。
高階定数係数線形同次常微分方程式
n階定係数線形同次微分方程式
の一般解は、
基本解(n個の線形独立な解の組)
を用いて、次式のように表現することができる。
![{\displaystyle y=C_{1}y_{1}+C_{2}y_{2}+\cdots +C_{n}y_{n}\qquad (C_{i}:{\mbox{ 任 意 定 数 }})}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/34ead8694ff7a678f3bac1652eece001ef13c1b7)
n階定係数線形同次微分方程式の解全体は、n次元線形空間をつくる。
この方程式の基本解(n個の線形独立な解の組)
は、
この方程式の特性方程式
を解くことによって求めることができる。
高階定数係数線形同次常微分方程式の例題
例題 1
以下の微分方程式の一般解を求めよ。
解答:
与式の特性方程式は、次のようになる。
これを解くと、
より、
より、
となる。
これより、基本解は
となる。
したがって、一般解は次のようになる。
例題 2
以下の微分方程式の一般解を求めよ。
解答:
与式の特性方程式は、次のようになる。
これを解くと、
より、
より、
となる。
これより、基本解は
となる。
したがって、一般解は次のようになる。
例題 3
以下の微分方程式の一般解を求めよ。
解答:
与式の特性方程式は、次のようになる。
これを解くと、
より、
となる。
これより、基本解は
となる。
したがって、一般解は次のようになる。