SQL Server - 条件分岐

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概要

SQL ServerのTransact-SQLで条件分岐(IF ~ ELSE)を実装する方法を記載する。

また、IF文を記述すれば、WHERE句の内容を変えて検索できるが、
条件ごとに同じようなSQL文を複数記述するのは面倒なので、1行で分岐できるIIF文を記載する。


条件分岐を用いてテーブルを削除する

  • SQLServer 2016以降
テーブル名はスキーマ.テーブル名と指定することもできる。
 DROP TABLE IF EXISTS [テーブル名]


  • SQL Server 2016以前
DROP TABLE IF EXISTS テーブル名が使用できないので、OBJECT_ID()関数を使用してテーブルの存在の有無を確認する。
また、テーブル名は[スキーマ名].[テーブル名]と指定することもできる。
 IF OBJECT_ID(N'テーブル名', N'U') IS NOT NULL
    BEGIN
    DROP TABLE [テーブル名]
    END


一時テーブルも通常のテーブルと同様で、上記の手順で削除することが出来る。
ストアドプロシージャとして実行している場合、実行後に一時テーブルが自動で削除されるが(存在の確認は不要)、コメントアウトしても構わない。
また、コメントアウトしなくても特に問題は無いので、SSMSで操作する可能性がある場合は残しておいても構わない。
 IF OBJECT_ID(N'[#テーブル名]', N'U') IS NOT NULL
    BEGIN
    DROP TABLE [#テーブル名]
    CREATE TABLE [#テーブル名](
                               hoge INT,
                               piyo NVARCHAR(20),
                               huga VARBINARY(max))
    END



IIF文

SQL Server 2012からIF文を1つにまとめたIIF文が使用できる。
評価の結果に基づいて、他の2つの引数のいずれかを返す。(ACCESSやVisual Basicでは馴染みの関数である)

IIF文の構文

IIF文の第1パラメータの式がtrueであれば、第2パラメータを返して、falseであれば第3パラメータを返す。

 --IIF文でscoreカラムが70以上であれば合格、70未満は不合格とする
 SELECT score,IIF(score >= 70, '合格', '不合格') res FROM table1;



CASE WHEN文で条件分岐

WHERE句の条件にCASE WHENを使用して、条件分岐を行う。

テーブルとデータの準備

まず、テーブルとその検索用データを作成する。

 CREATE TABLE 社員マスタ
 (
    社員番号  INT,
    氏名      VARCHAR(20),
    部署      VARCHAR(20)
 )


 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (1, '太郎さん', '営業部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (2, '次郎さん', '経理部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (3, '三郎さん', '人事部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (4, '四郎さん', '営業部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (5, '五郎さん', '経理部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (6, '六郎さん', '人事部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (7, '七郎さん', '営業部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (8, '八郎さん', '経理部' )
 INSERT INTO 社員マスタ VALUES (9, '九郎さん', '人事部' )


条件を分岐させて検索

社員番号を指定せずに全件取得する場合と、社員番号を指定して1件のみに絞り込んだものを実行する。

 ; 全件検索
 
 DECLARE @検索社員番号 int = NULL
 SELECT
    *
 FROM
    社員マスタ
 WHERE
    社員番号 = CASE WHEN @検索社員番号 IS NULL THEN  社員番号 ELSE @検索社員番号 END


; 実行結果

社員番号	氏名	部署
1	太郎さん	営業部
2	次郎さん	経理部
3	三郎さん	人事部
4	四郎さん	営業部
5	五郎さん	経理部
6	六郎さん	人事部
7	七郎さん	営業部
8	八郎さん	経理部
9	九郎さん	人事部


 ; 社員番号を指定して取得
 
 DECLARE @検索社員番号 int = 5
 SELECT
    *
 FROM
    社員マスタ
 WHERE
    社員番号 = CASE WHEN @検索社員番号 IS NULL THEN  社員番号 ELSE @検索社員番号 END


; 実行結果
社員番号	氏名	部署
5	五郎さん	経理部


解説

"WHERE 社員番号 = CASE WHEN @検索社員番号 IS NULL THEN 社員番号 ELSE @検索社員番号 END"において、
CASE WHEN文を使用することで、条件が指定されてない(@検索社員番号がNULL)場合は、テーブルの値をそのまま使用し、
条件が指定された(@検索社員番号がNULL以外)の場合は、その指定された値で検索する。

SQL文を記述する量を少なくすることができる。