線形代数の基礎 - 逆行列
ナビゲーションに移動
検索に移動
概要
ここでは、与えられた正方行列の逆行列を求める方法と具体的な計算例を記載する。
なお、公式の証明は線形代数の専門書を参照すること。
2×2行列の場合
の逆行列は、
逆行列の求め方1 : 余因子を用いる
余因子を用いる方法では、行列式についての知識を前提とする。
Aの逆行列のij成分は、
ただし、detAはAの行列式である。
また、Δijは、Aのi行目とj列目を除いた行列の行列式を、(−1)i+j倍したものである。(余因子)
例題(再掲):A=⎛⎝⎜1−20102−111⎞⎠⎟ の逆行列を求めよ。
解答
まず A の行列式を計算する。
detA=(−1)(−2)⋅2−1⋅1⋅2−1⋅1⋅(−2)=4
余因子は
Δ11=(−1)2det(0211)=−2
Δ21=(−1)3det(12−11)=−3
Δ31=(−1)4det(10−11)=1
残り6個も同様に計算できて,逆行列は
A−1=14⎛⎝⎜−22−4−31−2112⎞⎠⎟