シェルスクリプトの基礎 - 外部コマンド
概要
シェルスクリプトにおいて、外部コマンドを使用する必要がある場合、その外部コマンドが使用可否を調べておくと便利である。
外部コマンドの使用可否
以下の例では、pythonコマンドの使用可否を確認している。
type -P <コマンド名>
は、環境パスで指定されたディレクトリから<コマンド名>を検索して、そのフルパスを取得するが、
ここでは、<コマンド名>の使用可否を確認するために利用している。
そのまま実行すると<コマンド名のフルパスが出力されるので、/dev/nullデバイスへリダイレクトして、出力を抑制している。
if type -P python > /dev/null; then
echo "python コマンドを使用できます"
else
echo "python コマンドが見つかりません"
fi
また、指定した外部コマンドが使用できない場合、シェルスクリプトを終了させるには、以下のように記述すればよい。
条件式を!
で反転させていることに注意すること。
また、echo
の出力を>&2
とリダイレクトすると、標準エラー出力へ出力できる。
if ! type -P python3 > /dev/null; then
echo 'This script requires Python 3. Please install Python 3 first and try again.' >&2
exit -1
fi
外部コマンドの出力と変数
ls
、grep
、find
等のコマンドの実行結果を変数に代入するには、以下のように記述する。
変数=$(コマンド) または 変数=`コマンド`
以下の例では、lsコマンドの実行結果を変数FILESに代入して、echoで出力している。
#!/bin/sh
FILES=$(ls)
echo "$FILES"
または
#!/bin/sh
FILES=`ls`
echo "$FILES"
パイプとwhile readコマンド
find . -name '*.sh'
等の外部コマンドの出力結果を1行ずつ処理するには、パイプ
でwhile read
コマンドに接続して記述する。
以下の例では、カレントディレクトリ下の.shファイルを再帰的に列挙している。
find . -name '*.sh' | while read SHFILE; do
echo "$SHFILE"
done
外部コマンドの出力と配列
パイプを使用せず、`コマンド名`
または$(コマンド名)
で実行した外部コマンドの出力を、配列で受け取る方法もある。
forループのinの後の変数(以下の例では、変数SHFILES)には、スペース区切りで各要素が列挙される。
変数SHFILESの値にスペースが含まれる場合、行を1つの要素として処理するためには、変数をダブルクォーテーションで囲む必要がある。
SHFILES=$(find . -name '*.sh')
for SHFILE in "$SHFILES"; do
echo "$SHFILE"
done