「設定 - Visual Studio (C++)」の版間の差分

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2024年1月15日 (月) 18:17時点における版

概要



LLVM / Clang

LLVM / Clangを使用して、Windows / Linuxを対象とするVisual Studioプロジェクト (MSBuild) を編集、ビルド、デバッグすることができる。

インストール

Visual StudioでのIDEのサポートを活用するために、Windows向けの最新のClangコンパイラツールを使用することを推奨する。

まず、Visual Studioインストーラを起動して、[C++によるデスクトップ開発]オプションの下にある[Windows用C++ Clangコンパイラ]を選択してインストールする。
この時、[MSBuild support for LLVM (clang-cl) toolset]チェックボックスにチェックを入力する。

Windowsプロジェクト向けの構成

Visual StudioプロジェクトをClangを使用するように構成する場合、ソリューションエクスプローラでプロジェクトノードを右クリックして[プロパティ]を選択する。
通常は、ダイアログ上部にある[すべての構成] - [全般] - [プラットフォーム ツールセット]プルダウンから、[LLVM (clang-cl)]を選択して[OK]ボタンを押下する。

Visual StudioにバンドルされているClangツールを使用する場合は、追加の手順は不要である。

Windowsプロジェクトの場合、Visual Studioの既定では、Clangがclang-clモードで呼び出される。
これは、標準ライブラリのMicrosoftによる実装とリンクされる。

既定では、clang-cl.exeは、%VCINSTALLDIR%\Tools\Llvm\bin\%VCINSTALLDIR%\Tools\Llvm\x64\bin\に存在する。

カスタムLLVMの場所とツールセットの設定

LLVMへのカスタムパスを設定して、プロジェクトのカスタムLLVMツールセットを設定する場合、
プロジェクトのルートディレクトリ (ソリューションディレクトリ) に移動して、Directory.build.propsファイルを作成する。

 <Project>
   <PropertyGroup>
     <LLVMInstallDir>ソリューションディレクトリのパス  例: C:\MySolutionDir</LLVMInstallDir>
     <LLVMToolsVersion>LLVMのバージョン  例: 17.0.6</LLVMToolsVersion>
   </PropertyGroup>
 </Project>


カスタムLLVMツールセットのバージョンの設定

Visual Studio 2019 バージョン 16.9以降では、Visual StudioでLLVMのカスタムツールセットが設定できる。

  1. まず、[プロパティページ]ダイアログを開く。
  2. [構成プロパティ] - [全般] - [プラットフォーム ツールセット]プルダウンを[LLVM (clang-cl)]に変更する。
  3. [適用]ボタンを押下して、変更を保存する。

  4. 次に、[構成プロパティ] - [詳細] - [LLVMツールセットバージョン]において、開発者が使用するバージョンに変更する。
  5. [OK]ボタンを押下して、変更を保存する。
  6. ソリューションエクスプローラのプロジェクトノードを右クリックして、[プロジェクトの再読み込み]を選択する。
    これにより、LLVM / Clangを使用してプロジェクトのビルドおよびデバッグが実行できる。


※注意 1
[LLVMツールセットバージョン]は、LLVMプラットフォームツールセットが選択されている場合にのみ表示される。

※注意 2
Directory.build.propsファイルをプロジェクトまたはソリューションに追加すると、設定はプロジェクトの[プロパティページ]ダイアログに既定値として表示される。
ただし、Visual Studioでこれらのプロパティを変更する場合、Directory.build.propsファイル内の設定がオーバーライドされる。

ビルド / デバッグ

Visual Studioにより、LLVM / Clangコンパイラを使用していることが検出されて、IntelliSense、強調表示、ナビゲーション、その他の編集機能が提供される。

エラーと警告は[出力]ウィンドウに表示される。
ただし、エディットコンティニュー等の一部のコンパイラ依存機能は、LLVM / Clangでは使用できない。

リンカオプションを設定する場合、プロジェクトのプロパティ画面から[構成プロパティ] - [C/C++]において、手動で追加する。
または、[リンカー] - [コマンド ライン] - [追加のオプション]において、手動で追加する。

デバッグ時には、ブレークポイント、メモリとデータの視覚化、その他の多くのデバッグ機能が使用できる。