「インストール - KiCAD」の版間の差分
28行目: | 28行目: | ||
==== ソースコードからインストール ==== | ==== ソースコードからインストール ==== | ||
===== Open Cascadeのインストール ===== | ===== Open Cascadeのインストール ===== | ||
Open Cascadeのバージョンが古い場合、ソースコードからインストールする。<br> | Open CASCADE Technology (OCCT)は、3次元CAD、CAM、CAE用のオープンソースソフトウェア開発プラットフォームである。<br> | ||
[https://github.com/Open-Cascade-SAS/OCCT Open CascadeのGithub]にアクセスして、ソースコードをダウンロードする。<br> | <br> | ||
もし、パッケージ管理システムにあるOpen Cascadeのバージョンが古い場合、ソースコードからインストールする。<br> | |||
まず、[https://github.com/Open-Cascade-SAS/OCCT Open CascadeのGithub]にアクセスして、ソースコードをダウンロードする。<br> | |||
ダウンロードしたファイルを解凍する。<br> | ダウンロードしたファイルを解凍する。<br> | ||
tar xf OCCT-<バージョン>.tar.gz | tar xf OCCT-<バージョン>.tar.gz | ||
41行目: | 43行目: | ||
make install | make install | ||
<br> | <br> | ||
===== SWIGのインストール ===== | |||
SWIGは、CおよびC++で書かれたプログラムをさまざまな高級プログラミング言語と接続するソフトウェア開発ツールである。<br> | |||
<br> | |||
もし、パッケージ管理システムにあるSWIGのバージョンが古い場合、ソースコードからインストールする。<br> | |||
まず、SWIGのビルドに必要なライブラリをインストールする。<br> | |||
# SUSE | |||
sudo zypper install bison pcre2-devel | |||
<br> | |||
[https://www.swig.org SWIGの公式Webサイト]、または、[https://github.com/swig/swig SWIGのGithub]にアクセスして、ソースコードをダウンロードする。<br> | |||
ダウンロードしたファイルを解凍する。<br> | |||
tar xf swig-<バージョン>.tar.gz | |||
cd swig-<バージョン> | |||
<br> | |||
SWIGをビルドおよびインストールする。<br> | |||
mkdir build && cd build | |||
cmake .. -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<SWIGのインストールディレクトリ> | |||
make -j $(nproc) | |||
make install | |||
<br> | |||
===== KiCADのインストール ===== | ===== KiCADのインストール ===== | ||
KiCADのビルドに必要なライブラリをインストールする。<br> | KiCADのビルドに必要なライブラリをインストールする。<br> |
2024年1月3日 (水) 13:44時点における版
概要
KiCADのインストール
パッケージ管理システムからインストール
# RHEL sudo dnf install kicad kicad-packages3d kicad-doc # SUSE sudo zypper install kicad
リポジトリを追加してインストール
RHELにおいて、KiCadには3つのCoprリポジトリがあり、代替バージョンを提供している。
複数のCoprリポジトリを有効にすることは問題ないが、安定版Coprとテスト版Coprの両方を有効にした場合、これらは効果的に結合される。
通常、これはtesting coprになる。
# RHEL sudo dnf install dnf-plugins-core sudo dnf copr enable @kicad/kicad-stable sudo dnf install kicad kicad-packages3d kicad-doc # SUSE sudo zypper addrepo 'https://download.opensuse.org/repositories/electronics/$releasever/' Electronics sudo zypper refresh sudo zypper install kicad
ソースコードからインストール
Open Cascadeのインストール
Open CASCADE Technology (OCCT)は、3次元CAD、CAM、CAE用のオープンソースソフトウェア開発プラットフォームである。
もし、パッケージ管理システムにあるOpen Cascadeのバージョンが古い場合、ソースコードからインストールする。
まず、Open CascadeのGithubにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar xf OCCT-<バージョン>.tar.gz cd OCCT-<バージョン>
Open Cascadeをビルドおよびインストールする。
mkdir build && cd build cmake .. -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<Open Cascadeのインストールディレクトリ> make -j $(nproc) make install
SWIGのインストール
SWIGは、CおよびC++で書かれたプログラムをさまざまな高級プログラミング言語と接続するソフトウェア開発ツールである。
もし、パッケージ管理システムにあるSWIGのバージョンが古い場合、ソースコードからインストールする。
まず、SWIGのビルドに必要なライブラリをインストールする。
# SUSE sudo zypper install bison pcre2-devel
SWIGの公式Webサイト、または、SWIGのGithubにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar xf swig-<バージョン>.tar.gz cd swig-<バージョン>
SWIGをビルドおよびインストールする。
mkdir build && cd build cmake .. -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<SWIGのインストールディレクトリ> make -j $(nproc) make install
KiCADのインストール
KiCADのビルドに必要なライブラリをインストールする。
# SUSE sudo zypper install make cmake gcc-c++ ninja boost-devel gtk3-devel python3-devel python3-wxPython wxGTK3-3_2-devel zlib-devel vtk-devel \ libcurl-devel libgit2-devel appstream-glib-devel libsecret-devel freetype2-devel freeimage-devel unixODBC-devel rapidjson-devel libngspice-devel \ oce-devel OpenSceneGraph-plugin-opencascade libopencascade-draw7_7 oce-DRAWEXE \ swig shared-mime-info \ glew-devel glm-devel Mesa-libGLESv2-devel \ ffmpeg-4-libavcodec-devel ffmpeg-4-libavdevice-devel ffmpeg-4-libavfilter-devel ffmpeg-4-libavformat-devel \ ffmpeg-4-libavresample-devel ffmpeg-4-libavutil-devel ffmpeg-4-libswresample-devel ffmpeg-4-libswscale-devel ffmpeg-4-libpostproc-devel \ gettext
KiCADのGitLabにアクセスして、KiCADのソースコードをダウンロードする。
または、git clone
コマンドを実行して、ソースコードをダウンロードする。
git clone https://gitlab.com/kicad/code/kicad.git -b <ブランチ名> cd kicad # 実行例 git clone https://gitlab.com/kicad/code/kicad.git -b 7.0 KiCAD
KiCADをビルドおよびインストールする。
mkdir build && cd build cmake -G Ninja .. \ -DCMAKE_CXX_COMPILER=<G++のコンパイラのパス> \ -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release \ -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<KiCADのインストールディレクトリ> \ -DKICAD_INSTALL_DEMOS=ON -DKICAD_SPICE=ON -DKICAD_BUILD_I18N=ON \ -DOCC_INCLUDE_DIR=/<Open Cascadeのインストールディレクトリ>/include/opencascade \ # Open Cascadeのインクルードディレクトリの指定が必要な場合 -DCMAKE_CXX_FLAGS=-fuse-ld=lld # デフォルトのBFDリンカ(ld)とは異なるリンカ(例: gold(高速)、 lld(高速)、 mold(最速))を使用すると、ビルド速度がさらに向上する # リンカを変更するには、-fuse-ld=<リンカ名>を指定する ninja -C . ninja -C . install
KiCADのデスクトップエントリファイルを作成する。
vi ~/.local/share/applications/KiCAD.desktop
# ~/.local/share/applications/KiCAD.desktopファイル
KiCADの実行に必要なライブラリをインストールする。
sudo zypper install libsecret-1-0 libgit2-1_3 unixODBC ngspice python3-wxPython
KiCADのビルドの詳細を知りたい場合は、KiCADの公式Webサイトを参照すること。