「オシロスコープ - オシロスコープの基礎」の版間の差分

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ページの作成:「== 概要 == 最適なオシロスコープを選定するには、仕様の正しい理解が必要となる。<br> <br> ここでは、オシロスコープの基本的…」
 
編集の要約なし
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== 周波数帯域 ==
== オシロスコープの基本的な仕様 ==
==== 周波数帯域 ====
オシロスコープは、直流から交流までの変化を観測できる。<br>
オシロスコープは、直流から交流までの変化を観測できる。<br>
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<center>'''図. 100[MHz]のオシロスコープの周波数特性'''</center><br>
<center>'''図. 100[MHz]のオシロスコープの周波数特性'''</center><br>
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==== 立ち上がり時間 ====
== 立ち上がり時間 ==
オシロスコープは周波数帯域が規定されているため、理想的な立ち上がり時間が0[s]の信号を入力しても、<br>
オシロスコープは周波数帯域が規定されているため、理想的な立ち上がり時間が0[s]の信号を入力しても、<br>
オシロスコープの画面には有限の立ち上がり時間の波形が表示される。<br>
オシロスコープの画面には有限の立ち上がり時間の波形が表示される。<br>
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<center>'''図. 立ち上がり時間の誤差'''</center><br>
<center>'''図. 立ち上がり時間の誤差'''</center><br>
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==== サンプルレート ====
== サンプルレート ==
オシロスコープは、AD変換器により波形の振幅を等間隔にサンプルする構造となっているため、<br>
オシロスコープは、AD変換器により波形の振幅を等間隔にサンプルする構造となっているため、<br>
サンプリング周波数が速いほど波形を細かく見ることができる。<br>
サンプリング周波数が速いほど波形を細かく見ることができる。<br>
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上図では、サンプル間隔が200[ns]の時、パルス波形が見つけることができない可能性がある。<br>
上図では、サンプル間隔が200[ns]の時、パルス波形が見つけることができない可能性がある。<br>
また、サンプル間隔が20[ns]の時、パルスがリンギングしていることが分からない。<br>
また、サンプル間隔が20[ns]の時、パルスがリンギングしていることが分からない。<br>
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==== レコード長 ====
== レコード長 ==
サンプルした波形を記録する長さを、レコード長(メモリ長)という。<br>
サンプルした波形を記録する長さを、レコード長(メモリ長)という。<br>
レコード長は、ポイント数またはワード数で表現される。<br>
レコード長は、ポイント数またはワード数で表現される。<br>
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*: 突発現象を効率よく見つけるには、広帯域で長時間の記録ができることが必要である。
*: 突発現象を効率よく見つけるには、広帯域で長時間の記録ができることが必要である。
*: これにより突発現象を捉えやすくなる。
*: これにより突発現象を捉えやすくなる。
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==== 最大入力電圧 ====
== 最大入力電圧 ==
ミドルクラス以上のオシロスコープでは、入力インピーダンスを1[MΩ]と50[Ω]で切り替えることができる。<br>
ミドルクラス以上のオシロスコープでは、入力インピーダンスを1[MΩ]と50[Ω]で切り替えることができる。<br>
標準(受動)プローブを使用して測定する場合は1[MΩ]入力インピーダンスで測定、<br>
標準(受動)プローブを使用して測定する場合は1[MΩ]入力インピーダンスで測定、<br>
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| 6シリーズMSO || 300[Vrms] || 5[Vrms]
| 6シリーズMSO || 300[Vrms] || 5[Vrms]
|}
|}
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== 入力感度 ==
==== 入力感度 ====
入力感度は画面の縦軸目盛りを基準に定義されている。<br>
入力感度は画面の縦軸目盛りを基準に定義されている。<br>
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<center>'''図. 外付けの差動プリアンプ ADA400A'''</center><br>
<center>'''図. 外付けの差動プリアンプ ADA400A'''</center><br>
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==== DCゲイン確度 ====
== DCゲイン確度 ==
オシロスコープは記録された電圧を取得できるので、デジタルボルトメーターのような使い方もできるが、<br>
オシロスコープは記録された電圧を取得できるので、デジタルボルトメーターのような使い方もできるが、<br>
DCゲイン確度が1~3[%]であるため、高い測定精度を期待できない。<br>
DCゲイン確度が1~3[%]であるため、高い測定精度を期待できない。<br>
139行目: 135行目:
最近のオシロスコープには、デジタルボルトメーターと同じような表示ができる製品があるが、<br>
最近のオシロスコープには、デジタルボルトメーターと同じような表示ができる製品があるが、<br>
製品の仕様書に記載された測定精度で十分であることを事前に確認する必要がある。<br>
製品の仕様書に記載された測定精度で十分であることを事前に確認する必要がある。<br>
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==== 垂直軸分解能 ====
== 垂直軸分解能 ==
オシロスコープでは、8ビット以上の分解能のAD変換器を搭載している。<br>
オシロスコープでは、8ビット以上の分解能のAD変換器を搭載している。<br>
また、AD変換器で得たデータを平均化処理することによって、より高い分解のデータに変換する機能(ハイレゾ)を持つ製品もある。<br>
また、AD変換器で得たデータを平均化処理することによって、より高い分解のデータに変換する機能(ハイレゾ)を持つ製品もある。<br>
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下表は、テクトロニクスのオシロスコープの垂直軸分解能である。<br>
下表は、テクトロニクスのオシロスコープの垂直軸分解能である。<br>
<center>'''表. テクトロニクスの主なオシロスコープの垂直軸分解能'''</center><br>
<center>'''表. テクトロニクスの主なオシロスコープの垂直軸分解能'''</center>
オシロスコープ型名 A-D変換器分解能 ハイレゾ分解能
<center>
TBS1000 8 -
{| class="wikitable"
TDS2000 8 -
|-
TBS2000 8 16
! オシロスコープの型名 !! AD変換器の分解能 !! ハイレゾの分解能
MSO/DPO2000 8 -
|-
MDO3000 8 11
| TBS1000 || 8 || -
TPS2000 8 -
|-
THS3000 8 -
| TDS2000 || 8 || -
TDS3000 9 -
|-
MDO4000 8 11
| TBS2000 || 8 || 16
MSO/DPO5000 8 11
|-
5シリーズMSO 12 16
| MSO / DPO2000 || 8 || -
6シリーズMSO 12 16
|-
| MDO3000 || 8 || 11
|-
| TPS3000 || 8 || -
|-
| THS3000 || 8 || -
|-
| TDS3000 || 9 || -
|-
| MDO4000 || 8 || 11
|-
| MSO / DPO5000 || 8 || 11
|-
| 5シリーズMSO || 12 || 16
|-
| 6シリーズMSO || 12 || 16
|}
</center>
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12ビットの高速AD変換器を搭載したオシロスコープには、有効ビット数という仕様が規定されている。<br>
12ビットの高速AD変換器を搭載したオシロスコープには、有効ビット数という仕様が規定されている。<br>
265行目: 277行目:
タイムインターバルエラーを測定するには、外部から基準クロックを得るか、クロック位置を推定する機能が必要となる。<br>
タイムインターバルエラーを測定するには、外部から基準クロックを得るか、クロック位置を推定する機能が必要となる。<br>
最近のオシロスコープでは、全てのジッタを測定できる機能が搭載されているものがある。<br>
最近のオシロスコープでは、全てのジッタを測定できる機能が搭載されているものがある。<br>
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== 波形データの印字・保存・通信 ==
オシロスコープには、波形データを印字、保存、通信する機能がある。
印字のためのプリンタをオシロスコープに搭載している機種もある。
プリンタを内蔵していない製品は、外部のプリンタに観測結果を印字する機能を持っている。
オシロスコープの制御やデータ転送は通信経由で行うことができるが、
製品によって対応している通信規格が異なるため、あらかじめ確認する必要がある。
最近の製品では、GPIB未対応の製品が多いため、GPIBを用いたシステムを構築する場合は、GPIB-USBアダプタを用意する必要がある。
図. GPIB-USBアダプタ
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== 利用上の一般的な注意点 ==
==== コモンモード電圧を持った信号観測での注意点 ====
絶縁入力型のオシロスコープを除くと、多くのオシロスコープの入力端子のコモンはケースに接続されている。<br>
このため、接続する対象物にコモンモード電圧があるときは注意が必要である。<br>
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コモンモード電位を持った信号を測定する時、オシロスコープを接地しないで使うと、<br>
オシロスコープのケースに触れることによる感電事故の危険や、オシロスコープの破損の恐れがあるので絶対にしてはいけない。<br>
コモンモード電位を持った信号を測定するときは、差動プローブもしくは絶縁プローブを使用する。<br>
<center>'''図. コモンモード電位を持った信号測定時の短絡事故'''</center><br>
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==== 静電気への注意 ====
人に蓄えられた静電気が接地された金属に触れた時、電流が流れることがある。<br>
特に、乾燥した冬は静電気の電圧が高くなる傾向にある。<br>
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オシロスコープ本体にある信号端子に触れる構造になっていないため、容易に破損することはないが、<br>
オシロスコープ用の低電圧差動プローブやアクティブシングルエンドプローブには最大非破壊入力電圧が規定されており、<br>
静電気により高い電圧が印加された場合は、破損する恐れがある。<br>
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そのため、低電圧差動プローブやアクティブシングルエンドプローブを使う場合は、<br>
静電気によるプローブの破損を防ぐため、帯電防止リストストラップを使用することを勧める。<br>
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<center>'''表. 環境による静電気発生量と相対湿度の関係'''</center>
<center>
{| class="wikitable"
|-
! 発生環境 !! 発生する静電気[V]<br>10~20%RH !! 発生する静電気[V]<br>65~90%RH
|-
| じゅうたんを歩行する人 || 35000 || 1500
|-
| ビニール床を歩行する人 || 12000 || 250
|-
| 作業机で作業する人 || 6000 || 100
|}
</center>
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__FORCETOC__
__FORCETOC__
[[カテゴリ:電子部品]]
[[カテゴリ:電子部品]]