「インストール - クリップボード」の版間の差分
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2020年10月25日 (日) 17:01時点における版
概要
クリップボードは、システム上のクリップボードに保存された全ての履歴を保持するユーティリティやツールのことである。
ここでは、様々なクリップボードマネージャとインストール手順を記載する。
CopyQ
CopyQとは
CopyQは強力なクリップボードマネージャであり、データの保存、エントリの編集したり、暗号化等をすることができる。
ここでは、CopyQのインストール方法を記載する。
CopyQのインストール
- Windows
- CopyQのGithubにアクセスして、Windows10向けのEXEファイルをダウンロードする。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストールする。
- CentOS
- パッケージ管理システムからインストール
- パッケージ管理システムを使用して、以下のコマンドを実行する。
sudo yum install copyq
- または
sudo dnf install copyq
- ソースコードからインストール
- CopyQの依存関係のライブラリをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo yum install gcc-c++ git cmake libXtst-devel libXfixes-devel qt5-qtbase-devel qt5-qtsvg-devel qt5-qttools-devel qt5-qtscript-devel qt5-qtx11extras-devel
- CopyQのソースコードをダウンロードする。
git clone https://github.com/hluk/CopyQ.git
cd CopyQ
- CopyQのソースコードをコンパイルしてインストールする。
cmake . -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<インストールディレクトリ>
make -j 8
- パッケージ管理システムからインストール
- SUSE
- CopyQのGithubにアクセスして、SUSE向けのrpmファイルをダウンロードする。
- ダウンロードしたファイルにおいて、以下のコマンドを実行してインストールする。
sudo zypper install copyq_<バージョン>_openSUSE_.*.rpm
- CopyQのGithubにアクセスして、SUSE向けのrpmファイルをダウンロードする。
自動起動の設定
CopyQを使用する前に、自動起動エントリを設定しておくことを推奨する。
スタートアップエントリを設定することは、クリップボードのデータを常に監視して保存するためには重要である。
CopyQの起動エントリを設定するには様々な方法があるが、ここではターミナルに焦点を当てて記載する。
まず、デスクトップエントリディレクトリに移動する。
cd /usr/local/share/applications
自動起動エントリのディレクトリを作成して、CopyQのデスクトップエントリファイルをそのディレクトリにコピーする。
sudo cp com.github.hluk.copyq.desktop ~/.config/autostart
デスクトップエントリファイルのパーミッションを変更する。
chmod +x ~/.config/autostart/com.github.hluk.copyq.desktop
CopyQの操作方法
- コピー
- CopyQには多くの機能があるが、主となるのはクリップボードマネージャである。
- 使用するには、任意のテキストを選択してコピーすると、自動的にCopyQのエントリーとして保存される。
- クリップボードに移動
- CopyQの古いエントリーをクリップボードに移動する場合は、古いエントリーを選択して[クリップボードに移動]アイコンを押下する。
- エントリの暗号化
- CopyQに保存した機密情報は、暗号化機能を使用すべきである。
- 暗号化するには、エントリーを選択して[ロック]アイコンを押下する。そうすると、GnuPGが起動して自動的にデータが暗号化される。
- ※注意
- 暗号化機能は、GnuPGが必須である。
- エントリの作成
- CopyQの機能には、クリップボードを使用せずにクリップボードの新規項目を作成する機能がある。
- この機能の使い方は、[新規項目]アイコンを押下して、そこからテキストを書き込み、[保存]アイコンを押下する。
- すると、CopyQが保存したデータの一覧に、新しいクリップボードエントリが追加される。
GPaste
GPasteとは
GNOMEベースの優れたクリップボードマネージャであるが、様々なデスクトップ環境でも動作する。
GPasteは、以下のような機能を持っている。
- GNOMEシェルとの統合
- クリップボードの履歴管理
- クイックアクセスのショートカット
- 画像のコピー
- GTK+3 GUI
GPasteのインストール
GPasteのソースコードをダウンロードする。
git clone https://github.com/Keruspe/GPaste.git cd GPaste
GPasteのソースコードをコンパイルしてインストールする。
./autogen.sh ./configure --sysconfdir=/home/<ユーザ名>/.GPaste --prefix=/home/<ユーザ名>/InstallSoftware/GPaste make -j 8 make install sudo glib-compile-schemas /usr/share/glib-2.0/schemas/
Parcellite
Parcelliteとは
Parcelliteは、Linux向けのGTK+2の基本的な機能を備えたクリップボードマネージャである。
Parcelliteのインストール
Parcelliteの依存関係のライブラリをインストールする。
# CentOS 7 sudo yum install gtk3 # CentOS 8 sudo dnf install gtk3 # SUSE sudo zypper install gtk3
Parcelliteの公式Webサイトからソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar zxvf parcellite-<バージョン名>.tar.gz cd parcellite-<バージョン名>
Parcelliteのソースコードをコンパイルしてインストールする。
./configure --prefix=/home/<ユーザ名>/InstallSoftware/Parcellite make -j 8 make install
Glipper
Glipperとは
Glipperは、GNOME向けのクリップボードマネージャであり、プラグインを使用して機能を拡張することができる。
クリップボードマネージャの基本的な機能のほとんどを持っている。
Glipperのインストール
Glipperの依存関係のライブラリをインストールする。
- Python 2.4以降
- pygtk-2.6以降(モジュール名 : gtk、gtk.gdk、gobject)
- python-keybinder(モジュール名 : keybinder)
- python-distutils-extra(モジュール名 : DistUtilsExtra)
- python-appindicator(モジュール名 : appindicator)
- python-xdg(モジュール名 : xdg.BaseDirectory)
- オプション : python-prctl(モジュール名 : prctl)
- オプション : python-crypto
# CentOS 7 sudo yum install python2 python3 pygtk python-keybinder python-distutils-extra python-appindicator python-xdg python-prctl python-crypto # CentOS 8 sudo dnf install python2 python3 pygtk python-keybinder python-distutils-extra python-appindicator python-xdg python-prctl python-crypto # SUSE sudo zypper python2 python3 pygtk python-keybinder python-distutils-extra python-appindicator python-xdg python-prctl python-crypto
Glipperの公式Webサイトからソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar zxvf glipper-<バージョン名>.tar.gz
Glipperのソースコードを実行してインストールする。
sudo python setup.py install
Clipit
Clipitとは
GTK+の軽量で機能が豊富なクリップボードマネージャである。
Clipitは、Parcelliteからフォークされている。
Clipitのインストール
SourceForgeにアクセスして、ソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたソースコードを解凍する。
tar zxvf clipit-<バージョン名>.tar.gz
Clipitのソースコードをコンパイルしてインストールする。
./configure --prefix=/home/<ユーザ名>/InstallSoftware/Clipit make -j 8 make install