「設定 - RAID10 (RHEL)」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
編集の要約なし |
|||
52行目: | 52行目: | ||
* --raid-devices=<数値> | * --raid-devices=<数値> | ||
*: 使用するディスク数 | *: 使用するディスク数 | ||
* -chunk=<数値> | |||
*: チャンクサイズを指定する。 | |||
*: 512[KB]に設定する場合は、--chunk=512と指定する。 | |||
* --layout=n2 | |||
*: RAID10のレイアウトタイプを指定する。 | |||
*: --layout=n2は、近距離コピーを意味する。 | |||
* /dev/sdXA, /dev/sdYB, /dev/sdZC, /dev/sdWD | * /dev/sdXA, /dev/sdYB, /dev/sdZC, /dev/sdWD | ||
*: 使用するデバイスを指定 | *: 使用するデバイスを指定 | ||
60行目: | 66行目: | ||
--level=10 \ | --level=10 \ | ||
--raid-devices=<使用するディスク数> \ | --raid-devices=<使用するディスク数> \ | ||
--chunk=512 \ | |||
--layout=n2 \ | |||
/dev/sd<span style="color:#C00000">X</span><span style="color:#00C000">A</span> \ | /dev/sd<span style="color:#C00000">X</span><span style="color:#00C000">A</span> \ | ||
/dev/sd<span style="color:#C00000">Y</span><span style="color:#00C000">B</span> \ | /dev/sd<span style="color:#C00000">Y</span><span style="color:#00C000">B</span> \ | ||
69行目: | 77行目: | ||
--level=10 \ | --level=10 \ | ||
--raid-devices=4 \ | --raid-devices=4 \ | ||
--chunk=512 \ | |||
--layout=n2 \ | |||
/dev/sda1 \ | /dev/sda1 \ | ||
/dev/sdb1 \ | /dev/sdb1 \ |
2025年1月2日 (木) 15:34時点における版
概要
RAID10とは、RAID1とRAID0を組み合わせた方式である。
2つのディスクにまったく同じデータを書き込み、さらに、データをブロック単位に分割して並列に書き込む。
RAID1+0では、RAID0を構成するRAID1の構成ドライブ2台がどちらも故障しない限り、データは破壊されない。
RAID10を構築する場合は、最低4台の物理ディスクが必要となる。
RAID10の特徴を以下に示す。
- 2つのディスクへ同時書き込む(ミラーリング)を行い、かつ、データをブロック単位に分割(ストライピング)して書き込む。
- RAID1の冗長性とRAID0の高速性を組み合わせたRAID方式。
- 容量コストが倍になるが安全性の高いRAID構成である。
※注意
データのバックアップを必ず取ることが推奨される。
ディスク障害時の交換手順も把握しておくことが重要となる。
システムの再起動後において、RAIDアレイが正常にマウントされることを確認すること。
RAID10の同期完了を待機した後、本番データを配置することが推奨される。
mdadmのインストール
mdadmパッケージをインストールする。
sudo dnf install mdadm
ディスクの確認
利用可能なディスクを確認する。
sudo fdisk -l # または lsblk
パーティションの作成 (オプション)
# X : ストレージ番号
sudo fdisk /dev/sdX
- [N]キーを押下して、新規パーティションを作成する。
- [P]キーを押下して、プライマリパーティションを作成する。
- 次に、デフォルトの開始セクタを入力する。
- デフォルトのサイズを入力する。
- [W]キーを押下して保存する。
RAID10アレイの作成
- 例: /dev/md0
- 作成するRAIDデバイス名
- --level=10
- RAID10を指定
- --raid-devices=<数値>
- 使用するディスク数
- -chunk=<数値>
- チャンクサイズを指定する。
- 512[KB]に設定する場合は、--chunk=512と指定する。
- --layout=n2
- RAID10のレイアウトタイプを指定する。
- --layout=n2は、近距離コピーを意味する。
- /dev/sdXA, /dev/sdYB, /dev/sdZC, /dev/sdWD
- 使用するデバイスを指定
# X : ストレージ番号 # A, B, C, D : パーティション番号 sudo mdadm --create <作成するRAIDデバイス名 例: /dev/md0> \ --level=10 \ --raid-devices=<使用するディスク数> \ --chunk=512 \ --layout=n2 \ /dev/sdXA \ /dev/sdYB \ /dev/sdZC \ /dev/sdWD 例: sudo mdadm --create /dev/md0 \ --level=10 \ --raid-devices=4 \ --chunk=512 \ --layout=n2 \ /dev/sda1 \ /dev/sdb1 \ /dev/sdc1 \ /dev/sdd1
RAIDアレイの確認
sudo mdadm --detail <作成したRAIDデバイス名>
RAID構成の保存
sudo mdadm --detail --scan >> /etc/mdadm.conf
ファイルシステムの作成
# ext4の場合 sudo mkfs.ext4 <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0> # XFSの場合 sudo mkfs.xfs <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0>
マウントポイントの作成とマウント
まず、マウントポイントを作成する。
sudo mkdir <マウントディレクトリ 例: /mnt/raid10>
マウントする。
sudo mount <作成したRAIDデバイス名> <マウントディレクトリ 例: /mnt/raid10>
永続的なマウントの設定
/etc/fstabファイルに、以下に示すような設定を追加する。
sudo vi /etc/fstab
# /etc/fstabファイル <作成するRAIDデバイス名 例: /dev/md0> <マウントディレクトリ 例: /mnt/raid10> <ファイルシステム 例: xfs> defaults 0 0
RAID10の状態監視
RAID10の状態を確認する。
cat /proc/mdstat
RAID10の詳細な状態を確認する。
sudo mdadm --detail <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0>
障害発生時の対応手順
障害ディスクの特定
sudo mdadm --detail <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0>
障害ディスクの削除
# X : ストレージ番号 # A, B : パーティション番号 sudo mdadm <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0> --fail /dev/sdXA sudo mdadm <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0> --remove /dev/sdXA
新しいディスクの追加
# X : ストレージ番号 # A : パーティション番号 sudo mdadm <作成したRAIDデバイス名 例: /dev/md0> --add /dev/sdXA