「QMLの基礎 - ダイアログ」の版間の差分

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* <code>currentFolder</code>プロパティ
* <code>currentFolder</code>プロパティ
*: 初期表示するフォルダを設定する。
*: 初期表示するフォルダを設定する。
*: 以降は、ダイアログ内で選択されたディレクトリのURLが設定される。
*: <br>
*: <code>StandardPaths</code>を使用することにとより、プラットフォーム間で一貫した方法で標準的なディレクトリを参照できる。
*: <code>StandardPaths</code>を使用することにとより、プラットフォーム間で一貫した方法で標準的なディレクトリを参照できる。
*: 例: <code>currentFolder: "file:///home/user/Documents"</code>
*: 例: <code>currentFolder: "file:///home/user/Documents"</code>
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*: 以下の例では、<code>StandardPaths</code>を使用してドキュメントディレクトリを指定している。
*: 以下の例では、<code>StandardPaths</code>を使用してドキュメントディレクトリを指定している。
*: <br>
*: <br>
* <code>folder</code>プロパティ (非推奨)
* <code>folder</code>プロパティ (Qt 6以降では非推奨)
*: Qt 5では、<code>folder</code>プロパティを使用する。
*: ダイアログの選択ボタンにより選択された後にのみ設定される。
*: <code>folder</code>プロパティは非推奨となっており、代わりに<code>currentFolder</code>プロパティを使用することが推奨される。
*: <code>folder</code>プロパティは非推奨となっており、代わりに<code>currentFolder</code>プロパティを使用することが推奨される。
*: <br>
*: <br>
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*: ダイアログのモーダル性を設定する。
*: ダイアログのモーダル性を設定する。
*: 例: <code>modality: Qt.WindowModal</code>
*: 例: <code>modality: Qt.WindowModal</code>
*: <br>
* <code>selectedFolder</code>プロパティ (Qt 6以降)
*: 選択されたディレクトリのURLを保持する。 (単一ディレクトリ選択時)
*: <br>
* <code>selectedFolders</code>プロパティ (Qt 6.5以降)
*: 選択されたディレクトリのURL配列 (複数ディレクトリ選択時)
*: <br>
*: Qt 6.5以降では、<code>fileMode</code>プロパティを使用することにより、複数選択を可能にすることができる。
*: <br>
* <code>fileMode</code>プロパティ
*: FolderDialogの動作モードを制御する。
*: このプロパティは、FolderDialog.FileMode型の列挙値を取る。
*: <br>
*: 例: 複数選択モードを有効化する場合
*: <code>fileMode = FolderDialog.SelectMultipleFolders</code>
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下表に、fileModeプロパティで指定できるFolderDialog.FileModeの列挙値を示す。<br>
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{| class="wikitable" | style="background-color:#fefefe;"
|+ FolderDialog.FileModeの列挙値
|-
! style="background-color:#66CCFF;" | 値
! style="background-color:#66CCFF;" | 説明
|-
| FolderDialog.SelectExistingFolder (デフォルト) || 既存の単一のフォルダを選択するために使用する。<br><code>selectedFolder</code>プロパティを使用して選択されたフォルダを取得する。
|-
| FolderDialog.SelectMultipleFolders || 複数の既存フォルダを選択するために使用する。<br><code>selectedFolders</code>プロパティを使用して選択されたフォルダの配列を取得する。
|-
| FolderDialog.SelectNewFolder || 新しいフォルダを作成して選択するために使用する。<br>既存のフォルダを選択することもできるが、新しいフォルダを作成するオプションも提供される。<br>選択されたフォルダ (新規または既存) は、selectedFolderプロパティで取得できる。
|-
| FolderDialog.SelectAnyFolder || 既存のフォルダを選択する、または、新しいフォルダを作成して選択する。<br>SelectNewFolderモードと似ているが、新しいフォルダの作成がより強調される。<br>選択されたフォルダは、<code>selectedFolder</code>プロパティで取得できる。
|-
| colspan="2" | <u>※注意</u><br><u>複数選択モードは、大量のディレクトリが選択された場合にパフォーマンスに影響を与える可能性がある。</u><br><u>そのため、必要に応じて、選択数の制限を設けることを検討する。</u><br><u>また、fileModeプロパティの動作は、使用しているOSのネイティブファイルダイアログの機能に依存する場合がある。</u><br><u>全てのOSで同じ動作を期待できない可能性があることに注意する。</u>
|}
</center>
<br>
<br>
<code>FolderDialog</code>コンポーネントのシグナルハンドラ (スロット) を以下に示す。<br>
<code>FolderDialog</code>コンポーネントのシグナルハンドラ (スロット) を以下に示す。<br>
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  }
  }
  </syntaxhighlight>
  </syntaxhighlight>
<br>
<u>※注意</u><br>
<u><code>Qt.labs Platform</code>モジュールのアイテムは、将来のバージョンでの互換性が保証されていない。</u><br>
<br>
ディレクトリ選択ダイアログを表示するには、<code>FolderDialog</code>の定義やプロパティを記述して、<code>open</code>メソッドを呼び出す。<br>
<br>
<code>currentFolder</code>プロパティは、ダイアログ内で現在選択されているディレクトリのURLが設定される。<br>
<code>folder</code>プロパティは、ダイアログの選択ボタンにより選択された後にのみ設定される。<br>
<br>
<br>



2024年9月2日 (月) 22:34時点における版

概要



ディレクトリ選択ダイアログ

FolderDialogコンポーネント

まず、必要なモジュールをインポートして、FolderDialogコンポーネントを使用する。

FolderDialogコンポーネントのプロパティを以下に示す。

  • titleプロパティ
    ダイアログのタイトルを設定する。

  • currentFolderプロパティ
    初期表示するフォルダを設定する。
    以降は、ダイアログ内で選択されたディレクトリのURLが設定される。

    StandardPathsを使用することにとより、プラットフォーム間で一貫した方法で標準的なディレクトリを参照できる。
    例: currentFolder: "file:///home/user/Documents"

    以下の例では、StandardPathsを使用してドキュメントディレクトリを指定している。

  • folderプロパティ (Qt 6以降では非推奨)
    Qt 5では、folderプロパティを使用する。
    ダイアログの選択ボタンにより選択された後にのみ設定される。
    folderプロパティは非推奨となっており、代わりにcurrentFolderプロパティを使用することが推奨される。

  • optionsプロパティ
    ダイアログの動作をカスタマイズするためのオプションを設定する。

    ディレクトリのみの表示、および、シンボリックリンクを解決しない場合
    例: options: FolderDialog.ShowDirsOnly | FolderDialog.DontResolveSymlinks

  • acceptLabelプロパティ
    [OK]ボタンのテキストをカスタマイズする

  • rejectLabelプロパティ
    [キャンセル]ボタンのテキストをカスタマイズする。

  • visibleプロパティ
    ダイアログの表示 / 非表示を制御する。
    例: visible: false

  • modalityプロパティ
    ダイアログのモーダル性を設定する。
    例: modality: Qt.WindowModal

  • selectedFolderプロパティ (Qt 6以降)
    選択されたディレクトリのURLを保持する。 (単一ディレクトリ選択時)

  • selectedFoldersプロパティ (Qt 6.5以降)
    選択されたディレクトリのURL配列 (複数ディレクトリ選択時)

    Qt 6.5以降では、fileModeプロパティを使用することにより、複数選択を可能にすることができる。

  • fileModeプロパティ
    FolderDialogの動作モードを制御する。
    このプロパティは、FolderDialog.FileMode型の列挙値を取る。

    例: 複数選択モードを有効化する場合
    fileMode = FolderDialog.SelectMultipleFolders


下表に、fileModeプロパティで指定できるFolderDialog.FileModeの列挙値を示す。

FolderDialog.FileModeの列挙値
説明
FolderDialog.SelectExistingFolder (デフォルト) 既存の単一のフォルダを選択するために使用する。
selectedFolderプロパティを使用して選択されたフォルダを取得する。
FolderDialog.SelectMultipleFolders 複数の既存フォルダを選択するために使用する。
selectedFoldersプロパティを使用して選択されたフォルダの配列を取得する。
FolderDialog.SelectNewFolder 新しいフォルダを作成して選択するために使用する。
既存のフォルダを選択することもできるが、新しいフォルダを作成するオプションも提供される。
選択されたフォルダ (新規または既存) は、selectedFolderプロパティで取得できる。
FolderDialog.SelectAnyFolder 既存のフォルダを選択する、または、新しいフォルダを作成して選択する。
SelectNewFolderモードと似ているが、新しいフォルダの作成がより強調される。
選択されたフォルダは、selectedFolderプロパティで取得できる。
※注意
複数選択モードは、大量のディレクトリが選択された場合にパフォーマンスに影響を与える可能性がある。
そのため、必要に応じて、選択数の制限を設けることを検討する。
また、fileModeプロパティの動作は、使用しているOSのネイティブファイルダイアログの機能に依存する場合がある。
全てのOSで同じ動作を期待できない可能性があることに注意する。


FolderDialogコンポーネントのシグナルハンドラ (スロット) を以下に示す。

  • onAcceptedハンドラ
    ディレクトリが選択された場合の処理を定義する。

  • onRejectedハンドラ
    キャンセルされた場合の処理を定義する。

  • onFolderChangedハンドラ
    選択されたディレクトリが変更された場合の処理を定義する。


 import QtCore
 import QtQuick
 import QtQuick.Controls
 import QtQuick.Dialogs
 
 // ...略
 
 FolderDialog {
    id: folderDialog
    title: "フォルダを選択してください"
    currentFolder: StandardPaths.standardLocations(StandardPaths.DocumentsLocation)[0]
    options: FolderDialog.ShowDirsOnly | FolderDialog.DontResolveSymlinks
    acceptLabel: "選択"
    rejectLabel: "キャンセル"
    modality: Qt.WindowModal
 
    onAccepted: {
       console.log("選択されたフォルダ: " + folderDialog.selectedFolder)
       selectedFolderText.text = "選択されたフォルダ: " + folderDialog.selectedFolder
    }
 
    onRejected: {
       console.log("フォルダ選択がキャンセルされました")
    }
 
    onFolderChanged: {
       console.log("現在のフォルダが変更されました: " + folderDialog.currentFolder)
    }
 
    onVisibleChanged: {
       if (visible) {
          console.log("フォルダダイアログが開かれました")
       }
       else {
          console.log("フォルダダイアログが閉じられました")
       }
    }
 }
 
 Column {
    spacing: 20
    anchors.centerIn: parent
 
    // ダイアログを表示するためのトリガ (例: ボタン)
    Button {
       text: "フォルダを選択"
       onClicked: folderDialog.open()
    }
 
    Text {
       id: selectedFolderText
       text: "選択されたフォルダ: なし"
    }
 }
 
 Component.onCompleted: {
    // ディレクトリ選択ダイアログの初期設定およびカスタマイズをここで行うこともできる
    folderDialog.currentFolder = StandardPaths.standardLocations(StandardPaths.HomeLocation)[0]
 }


QWidgetのディレクトリ選択ダイアログ

QMLからQWidgetのファイル選択ダイアログを使用することもできる。

ただし、純粋なQMLアプリケーションではなくなることに注意する。

QWidgetを使用するには、QGuiApplicationからQApplicationに変更する必要がある。
つまり、QWidgetインスタンスの作成に必要な機能を提供するQApplicationを使用する。

  • QGuiApplication
    ウインドウやGUI (OpenGLやQtQuick等のウィジェットに関連しないもの) の処理に関連するものである。
  • QApplication
    ウィジェットの処理に関連する機能であり、QGuiApplicationを拡張するものである。

FolderDialogは、ネイティブプラットフォームのディレクトリ選択ダイアログのためのQML APIを提供する。

※注意
Qt.labs Platformモジュールのアイテムは、将来のバージョンでの互換性が保証されていない。

Qt Labs Platformモジュールは、ネイティブな実装が利用できないプラットフォーム上のフォールバックとしてQt Widgetsを使用している。
したがって、Qt Labs Platformモジュールのアイテムを使用する場合、
QtWidgetsライブラリをリンクして、QGuiApplicationクラスの代わりにQApplicationクラスを使用する必要がある。

まず、QtWidgetsライブラリをリンクするには、.proファイルに以下の設定を追記する。

 # Qtプロジェクトファイル (.pro)
 
 QT += widgets


main関数において、QGuiApplicationクラスの代わりにQApplicationクラスのインスタンスを生成する。

 // main.cppファイル
 
 #include <QApplication>
 #include <QQmlApplicationEngine>
 
 // ...略
 
 int main(int argc, char *argv[])
 {
 #if QT_VERSION < QT_VERSION_CHECK(6, 0, 0)
    QApplication::setAttribute(Qt::AA_EnableHighDpiScaling);
 #endif
 
    QApplication app(argc, argv);
    QQmlApplicationEngine engine;
 
    QObject::connect(&engine, &QQmlApplicationEngine::objectCreated, &app,
                     [url](QObject *obj, const QUrl &objUrl)
                     {
                        if (!obj && url == objUrl)
                        {
                           QCoreApplication::exit(-1);
                        }
                     }, Qt::QueuedConnection);
 
    engine.load(QUrl(QStringLiteral("qrc:/main.qml")));
 
    return app.exec();
 }


FileDialogStandardPathsも参照すること。

FileDialogのプロパティを以下に示す。

  • acceptLabel
    値 : string型 (既定値 : 空の文字列)

    ダイアログの選択ボタンに表示されるラベルテキストを設定する。
    空の文字列を設定すると、プラットフォームの標準のラベルテキスト(Open)が使用される。

    rejectLabelプロパティも参照すること。

  • rejectLabel
    値 : string (既定値 : 空の文字列)

    ダイアログのキャンセルボタンに表示されるラベルテキストを設定する。
    空の文字列を設定すると、プラットフォームの標準のラベルテキスト(Cancel)が使用される。

    acceptLabelプロパティも参照すること。

  • currentFolder
    値 : url型 (既定値 : なし)

    ダイアログで現在選択されているフォルダを設定する。
    folderプロパティとは異なり、currentFolderプロパティは、ダイアログ内でディレクトリを選択している間、最終的な選択がなされる前でも更新される。

    folderプロパティも参照すること。

  • folder
    値 : url型 (既定値 : なし)

    最終的に選択されたディレクトリのURLが設定される。
    currentFolderプロパティとは異なり、folderプロパティはダイアログでディレクトリを選択している間は更新されず、最終的な選択が行われた後にのみ更新される。
    つまり、Openボタンを押下した場合、または、acceptedシグナルを処理して最終選択をした場合のみである。

    currentFolderプロパティおよびacceptedメソッドも参照すること。

  • options
    値 : enumlation型 (既定値 : なし)

    ダイアログの外観に影響を与える様々なオプションを設定する。
    既定値では、全てのオプションが無効になっている。
    optionsプロパティは、ダイアログを表示する前に設定する必要がある。
    ダイアログが表示されている間に設定を変更した場合、ダイアログに影響を与えることは保証されていない。

    使用可能なoptionsプロパティの値を、以下に示す。
定数 説明
FolderDialog.ShowDirsOnly ディレクトリのみを表示する。
既定値では、フォルダとディレクトリの両方を表示する。
FolderDialog.DontResolveSymlinks シンボリックリンクを解決しない。
既定値では、シンボリックリンクを解決する。
FolderDialog.ReadOnly ダイアログ内でディレクトリの作成を許可しない。


ファイル選択ダイアログ

FileDialogコンポーネント

まず、必要なモジュールをインポートして、FileDialogコンポーネントを使用して、ファイル選択ダイアログを作成する。
これは、一般的に、アプリケーションのメインウィンドウや特定のコンポーネント内で記述する。

FileDialogコンポーネントのプロパティを以下に示す。

  • titleプロパティ
    ダイアログのタイトルを設定する。
  • nameFiltersプロパティ
    表示するファイルタイプを制限することができる。
  • selectedFilesプロパティ
    選択されたファイルのパスが配列として格納される。
    一般的に、単一ファイル選択の場合は、selectedFiles[0]を使用する。
  • fileModeプロパティ
    ファイル選択モードを指定する。
    単一ファイル選択または複数ファイル選択等を指定することができる。

    指定できる値を以下に示す。
    • FileDialog.OpenFile
      単一ファイルを選択する。 (デフォルト)
    • FileDialog.OpenFiles
      複数ファイルを選択する。
    • FileDialog.SaveFile
      ファイルを保存する。
  • optionsプロパティ
    ダイアログの動作オプションを設定する。
    指定できる値を以下に示す。
    • FileDialog.ReadOnly
      読み取り専用モード
    • FileDialog.DontResolveSymlinks
      シンボリックリンクを解決しない。
  • currentFolderプロパティ
    初期表示するディレクトリを指定する。
  • selectedFileプロパティ
    選択されたファイルのURLを保持する。 (単一ファイル選択時)
  • selectedFilesプロパティ
    選択されたファイルのURL配列 (複数ファイル選択時)
  • acceptLabelプロパティ
    [開く]ボタンおよび[保存]ボタンのラベルをカスタマイズする。
  • rejectLabelプロパティ
    [キャンセル]ボタンのラベルをカスタマイズする。


FileDialogコンポーネントのシグナルハンドラ (スロット) を以下に示す。

  • onAcceptedハンドラ
    ファイルが選択された場合の処理を定義する。
  • onRejectedハンドラ
    ダイアログがキャンセルされた場合の処理を定義する。
  • selectionChangedハンドラ
    ファイル選択が変更された時に発行される。


ファイル選択ダイアログを表示する場合は、openメソッドを実行してダイアログを表示する。

 import QtQuick
 import QtQuick.Controls
 import QtQuick.Dialogs
 
 // ...略
 
 FileDialog {
    id: fileDialog
    title: "ファイルを選択してください"
    nameFilters: ["テキストファイル (*.txt)", "すべてのファイル (*)"]
    fileMode: FileDialog.OpenFile
    options:  FileDialog.ReadOnly
 
    // ファイルを選択した場合
    onAccepted: {
        console.log("選択されたファイル:", fileDialog.selectedFiles)
        selectedFileText.text = "選択されたファイル: " + fileDialog.selectedFiles[0]
    }
 
    // ファイル選択が変更された場合
    onSelectionChanged: {
       console.log("現在選択中: ", fileDialog.currentFile)
    }
 
    // キャンセルした場合
    onRejected: {
       console.log("ファイル選択がキャンセルされました")
    }
 }

 Column {
    anchors.centerIn: parent
    spacing: 20
 
    // ダイアログを表示するためのトリガ (例: ボタン)
    Button {
       text: "ファイルを開く"
       onClicked: fileDialog.open()
    }
 
    Text {
       id: selectedFileText
       text: "ファイルが選択されていません"
    }
 }


※注意
Qt 6以降では、QtQuick.Dialogsモジュールを使用する。
Qt 5では、Qt.labs.platformモジュールを使用する。

ファイル選択ダイアログの動作は、使用しているプラットフォーム (Windows、MacOS、Linux) により異なる場合がある。

QWidgetのファイル選択ダイアログ

QMLからQWidgetのファイル選択ダイアログを使用することもできる。

ただし、純粋なQMLアプリケーションではなくなることに注意する。

QWidgetを使用するには、QGuiApplicationからQApplicationに変更する必要がある。
つまり、QWidgetインスタンスの作成に必要な機能を提供するQApplicationを使用する。

  • QGuiApplication
    ウインドウやGUI (OpenGLやQtQuick等のウィジェットに関連しないもの) の処理に関連するものである。
  • QApplication
    ウィジェットの処理に関連する機能であり、QGuiApplicationを拡張するものである。
 // main.cppファイル
 
 #include <QApplication>
 #include <QQmlApplicationEngine>
 
 int main(int argc, char *argv[])
 {
    set_qt_environment();
 
    QGuiApplication app(argc, argv);
 
    QQmlApplicationEngine engine;
    const QUrl url(u"qrc:/qt/qml/Main/main.qml"_qs);
    QObject::connect(
       &engine,
       &QQmlApplicationEngine::objectCreated,
       &app,
       [url](QObject *obj, const QUrl &objUrl) {
          if (!obj && url == objUrl)
             QCoreApplication::exit(-1);
       },
       Qt::QueuedConnection);
 
    engine.addImportPath(QCoreApplication::applicationDirPath() + "/qml");
    engine.addImportPath(":/");
 
    engine.load(url);
 
    if (engine.rootObjects().isEmpty()) {
       return -1;
    }
 
    return app.exec();
 }