「設定 - レガシーカーネル」の版間の差分

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== 概要 ==
== 概要 ==
一般的に、カーネルをアップデートしても古いカーネルは削除せず、<br>
一般的に、カーネルをアップデートしても古いカーネルは削除せず、新バージョンとともに旧バージョンのカーネルもGRUBから起動できるようにすることが多い。<br>
新バージョンとともに旧バージョンのカーネルもGRUBから起動できるようにすることが多い。<br>
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新バージョンがうまく動かない場合を考えると安心できるシステムだが、カーネルのアップデートが比較的短い間隔で行われるディストリビューションでは、<br>
新バージョンがうまく動かない場合を考えると安心できるシステムだが、カーネルのアップデートが比較的短い間隔で行われるディストリビューションでは、<br>
ディスクスペースが圧迫されてしまうしGRUBのメニューも煩雑になる。<br>
ディスクスペースが圧迫されることやGRUBのメニューも煩雑になる。<br>
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== 古いカーネルを削除する ==
== 古いカーネルを削除する ==
CentOSでは、yum-utilsというパッケージが用意されており、その中のpackage-cleanupコマンドを実行すれば、古いカーネルを簡単に削除できる。<br>
===== RHEL =====
まず、以下のコマンドを入力し、yum-utilsをインストールする。<br>
RHELでは、dnf-utilsというパッケージが用意されており、その中のpackage-cleanupコマンドを実行すれば、古いカーネルを簡単に削除できる。<br>
  sudo yum install yum-utils
まず、dnf-utilsをインストールする。<br>
  sudo dnf install dnf-utils
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yum-utilsのインストールが完了したら、--oldkernelsオプションを付けてpackage-cleanupコマンドを実行する。<br>
<code>--oldkernels</code>オプションを付加して、<code>package-cleanup</code>コマンドを実行する。<br>
  sudo package-cleanup --oldkernels
  sudo package-cleanup --oldkernels
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初期設定では、最新カーネルと1世代前のカーネルを残し、それよりも古いカーネル(kernelとkernel-devel)が削除される。<br>
標準では、最新のカーネルと1世代前のカーネルを残して、2世代前以前のカーネル(kernelとkernel-devel)が削除される。<br>
もっと古いカーネルも残したい場合は、”package-cleanup”コマンド実行時に、”--count=残すカーネル数”を追加する。<br>
さらに古いカーネルも残す場合は、<code>package-cleanup</code>コマンドに、<code>--count=<残すカーネル数></code>オプションを付加する。<br>
例えば、最新版および2世代前のカーネルまで残すなら、以下のようにする。<br>
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“sudo package-cleanup --oldkernels --count=3”
以下の例では、最新のカーネルから2世代前のカーネルを残している。<br>
sudo package-cleanup --oldkernels --count=3
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===== SUSE =====
SUSEでは、古いカーネルは、SUSEが新しいカーネルで正常に再起動した後にのみ削除される。<br>
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まず、複数のカーネルのマルチバージョンサポートが有効になっているか確認する。(初期設定では有効になっている)<br>
/etc/zypp/zypp.confファイルを開いて、multiversion項目に記述されている設定を確認する。<br>
マルチバージョンが有効になっている場合、次の行はコメント化されていない。<br>
multiversion = provides:multiversion(kernel)
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また、マルチバージョンサポートを特定のカーネルに制限するには、multiversion項目にパッケージ名をカンマ区切りのリストとして追加する。<br>
multiversion = kernel-default,kernel-default-base,kernel-source
<br>
次に、古いカーネルを削除するには、/etc/zypp/zypp.confファイルの次の行を以下のように変更する。<br>
* 最新のカーネルと実行中のカーネルが異なる場合にのみ、それらを維持する場合
*: multiversion.kernels = latest,running
* 複数のカーネルを維持する場合(以下の例では、最新のカーネルと1つ前のカーネルを維持)
*: multiversion.kernels = latest,latest-1,running
* 複数のカーネルを維持する場合(以下の例では、最新のカーネルと2つ前のカーネルを維持)
*: multiversion.kernels = latest,latest-1,latest-2,running
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上記のファイルの編集後、カーネルをクリーンアップする。<br>
sudo zypper purge-kernels
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<u>※備考</u><br>
<u>TWでは、purge-kernels.serviceが動作しているため、自動的にクリーンアップを行っている。</u><br>
sudo systemctl start purge-kernels.service
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__FORCETOC__
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[[カテゴリ:CentOS]]
[[カテゴリ:RHEL]][[カテゴリ:SUSE]]

2023年4月14日 (金) 00:02時点における最新版

概要

一般的に、カーネルをアップデートしても古いカーネルは削除せず、新バージョンとともに旧バージョンのカーネルもGRUBから起動できるようにすることが多い。

新バージョンがうまく動かない場合を考えると安心できるシステムだが、カーネルのアップデートが比較的短い間隔で行われるディストリビューションでは、
ディスクスペースが圧迫されることやGRUBのメニューも煩雑になる。


古いカーネルを削除する

RHEL

RHELでは、dnf-utilsというパッケージが用意されており、その中のpackage-cleanupコマンドを実行すれば、古いカーネルを簡単に削除できる。
まず、dnf-utilsをインストールする。

sudo dnf install dnf-utils


--oldkernelsオプションを付加して、package-cleanupコマンドを実行する。

sudo package-cleanup --oldkernels


標準では、最新のカーネルと1世代前のカーネルを残して、2世代前以前のカーネル(kernelとkernel-devel)が削除される。
さらに古いカーネルも残す場合は、package-cleanupコマンドに、--count=<残すカーネル数>オプションを付加する。

以下の例では、最新のカーネルから2世代前のカーネルを残している。

sudo package-cleanup --oldkernels --count=3


SUSE

SUSEでは、古いカーネルは、SUSEが新しいカーネルで正常に再起動した後にのみ削除される。

まず、複数のカーネルのマルチバージョンサポートが有効になっているか確認する。(初期設定では有効になっている)
/etc/zypp/zypp.confファイルを開いて、multiversion項目に記述されている設定を確認する。
マルチバージョンが有効になっている場合、次の行はコメント化されていない。

multiversion = provides:multiversion(kernel)


また、マルチバージョンサポートを特定のカーネルに制限するには、multiversion項目にパッケージ名をカンマ区切りのリストとして追加する。

multiversion = kernel-default,kernel-default-base,kernel-source


次に、古いカーネルを削除するには、/etc/zypp/zypp.confファイルの次の行を以下のように変更する。

  • 最新のカーネルと実行中のカーネルが異なる場合にのみ、それらを維持する場合
    multiversion.kernels = latest,running
  • 複数のカーネルを維持する場合(以下の例では、最新のカーネルと1つ前のカーネルを維持)
    multiversion.kernels = latest,latest-1,running
  • 複数のカーネルを維持する場合(以下の例では、最新のカーネルと2つ前のカーネルを維持)
    multiversion.kernels = latest,latest-1,latest-2,running


上記のファイルの編集後、カーネルをクリーンアップする。

sudo zypper purge-kernels


※備考
TWでは、purge-kernels.serviceが動作しているため、自動的にクリーンアップを行っている。

sudo systemctl start purge-kernels.service