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Bluetooth 5では、伝送速度に2種類のオプションがある。<br> | |||
* 1[Mbps] (Bluetooth 4.0 / 4.1 / 4.2と同様) | |||
* 2[Mbps] | |||
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後者において、パケット形式はBluetooth 4.2からBluetooth 5まで同じであり、ペイロードは251[オクテット]である。<br> | |||
そのため、Bluetooth 5における1[Mbps]の伝送速度でのスループットはBluetooth 4.2と同じとなる。<br> | |||
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ただし、オプション機能の2[Mbps]を有効にすると違いがあるので、これを下図に示す。<br> | |||
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<center>'''図. Bluetooth 5における2[Mbps]の通信の周期'''</center><br> | |||
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1つの完全な周期の時間には以下が含まれる。<br> | |||
* Rスロット | |||
*: 空のPDUの長さは、10[オクテット]となる。 | |||
*: 上記セクションの計算式より、2[Mbps]の場合、<math>\mbox{Throughput} = \frac{10[octet] \times 8[bit]}{2[Mbps]} = 40[us]</math>より、40[us]を要す。 | |||
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! 項目 !! プリアンブル !! アクセスアドレス !! ヘッダ !! CRC | |||
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* T_IFS | |||
*: 150[us] | |||
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* Tスロット | |||
*: 最大データパケット長は、265[オクテット]となる。 | |||
*: 上記セクションの計算式より、2[Mbps]の場合、<math>\mbox{Throughput} = \frac{265[octet] \times 8[bit]}{2[Mbps]} = 1060[us]</math>より、1060[us]を要す。 | |||
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{| class="wikitable" | |||
|- | |||
! 項目 !! プリアンブル !! アクセスアドレス !! ヘッダ !! ペイロード !! MIC !! CRC | |||
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| 情報量(オクテット) || 1 || 4 || 2 || 251 || 4 || 3 | |||
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したがって、Bluetooth 5におけるスループットの計算は次式となる。<br> | |||
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\begin{align} | |||
\mbox{Throughput} &= \frac{\mbox{Useful Payload}}{\mbox{One Complete Period}} \\ | |||
&= \frac{251[octet] \times 8[bit]}{(80 + 150 + 1060 + 150)[us]} \\ | |||
&= 1,394,444.44...[bps] \\ | |||
&\cong 1.394[Mbps] | |||
\end{align} | |||
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下図は、理論上のBLEのスループットについて、各BLE仕様間での相違点を示している。<br> | |||
Bluetooth 5の帯域幅は4.0 / 4.1より最大で4.6倍大きく、4.2より最大で1.7倍大きい。<br> | |||
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<center>'''図. Bluetooth 4.0から5までの比較'''</center><br> | |||
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高帯域幅によって通信が高速化するとともに、効率の向上および周波数帯域占有時間の減少を実現するので、<br> | |||
これまで以上に迅速なデータ転送に適した仕様となっている。<br> | |||
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2020年11月10日 (火) 06:56時点における最新版
概要
2016年12月、Bluetooth 5の仕様が策定された。
以前のBluetooth 4.2に比べて、4倍の通信距離、2倍の通信速度、8倍のアドバタイジングパケット(通信容量)となっている。
なお、最新のBluetoothコア仕様に関する情報は、Bluetooth SIGのWebサイトからダウンロードできる。
関連記事:Bluetooth 5の通信距離 : 2[Mbps]で100[m]、125[Kbps]で400[m]
Bluetoothのパケット
Bluetooth 5同士とBluetooth 4.x/Bluetooth Low Energy(BLE)同士の接続を確立する際の考察として、理論上のBLEのデータスループットを確認する。
ワイヤレス接続において、リンク保全のためのデータ送信と、高耐久性および高効率な接続を維持するためのパケットに対して冗長が存在する。
BLE接続において、デバイスからそのピア(対向通信)デバイスまでの1つの完全な送信周期は、下図のようになる。

- Tスロット
- フレームヘッダ、ペイロード、メッセージ整合性チェックフィールド(MIC)を含む伝送パケットのことで、
- 本データはペイロードに収められて送信される。
- Rスロット
- ピアデバイスからの受信パケットのことで、デバイスからピアデバイスにパケットが送信されると、
- ピアデバイスは、前の送信が成功したことを示すために、長さが最低限のパケットを返送する。
- T_IFS
- 送受信フレーム間の休止間隔のことで、2つの連続したパケット間の時間間隔を定義する。
- T_IFSは、Bluetooth 5 / 4.xのいずれを使用しても150[us]となる。
- T_IFSの詳細については、Bluetooth 5 / 4.xのいずれのコア仕様書のVol 6、Part B、Section 4.1を参照すること。
接続状態のBLEのデータスループット計算式は、以下となる。
Bluetooth 4.0 / 4.1
Bluetooth 4.0 / 4.1は、どちらも同じBLEパケット形式であり、伝送速度は1[Mbps]である。
下図に、Bluetooth 4.0 / 4.1のリンク層のパケット形式、PDU形式、ヘッダ形式を示す。
下図から、length(長さ)フィールドは5[bit](下図の黄色の部分)、ペイロードとMIC(含まれている場合)の範囲は0~31[オクテット]である。
ペイロードフィールドの長さにおいて、MIC長が4[オクテット]のため、以下と決められている。

下図に、Bluetooth 4.0 / 4.1の1つの完全な周期を示す。

1つの完全な周期時間におけるR、T_IFS、Tの要素は以下の通りとなる。
- Rスロット
- 例えば、空(ペイロードの無い)のPDUの長さは、下表の情報量を全て合計して、10オクテットとなる。
- 上記セクションの計算式より、1[Mbps]の場合、より、80[us]を要す。
| 項目 | プリアンブル | アクセスアドレス | ヘッダ | CRC |
|---|---|---|---|---|
| 情報量(オクテット) | 1 | 4 | 2 | 3 |
- T_IFS
- 150[us]
- Tスロット
- 最大データパケット長は、下表の情報量を全てを合計して、41[オクテット]となる。
- 上記セクションの計算式より、1[Mbps]の場合、より、328[us]を要す。
| 項目 | プリアンブル | アクセスアドレス | ヘッダ | ペイロード | MIC | CRC |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 情報量(オクテット) | 1 | 4 | 2 | 27 | 4 | 3 |
したがって、Bluetooth 4.0 / 4.1におけるスループットの計算は次式となる。
Bluetooth 4.2
Bluetooth 4.2は、伝送速度は4.0 / 4.1と同じ1[Mbps]であるが、オプション機能としてパケット形式が拡張された。(下図を参照)
下図において、length(長さ)フィールドは8[bit](下図右の黄色の部分)、ペイロードとMIC(含まれている場合)の長さの範囲は0~255[オクテット]を示す。
ペイロードフィールドの長さにおいて、MICは4[オクテット]なので、となり、251[オクテット]以下と決められている。

下図は、Bluetooth 4.2における1つの完全な周期を示す。

1つの完全な周期時間におけるR、T_IFS、Tの要素は以下の通りとなる。
- Rスロット
- 80[us] (4.0 / 4.1と同じ)
- T_IFS
- 150[us]
- Tスロット
- 最大データパケット長は、以下の情報量を全てを合計して、265[オクテット]となる。
- 上記セクションの計算式より、1[Mbps]の場合、より、2120[us]を要す。
| 項目 | プリアンブル | アクセスアドレス | ヘッダ | ペイロード | MIC | CRC |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 情報量(オクテット) | 1 | 4 | 2 | 251 | 4 | 3 |
したがって、Bluetooth 4.0 / 4.1におけるスループットの計算は次式となる。
Bluetooth 5
Bluetooth 5では、伝送速度に2種類のオプションがある。
- 1[Mbps] (Bluetooth 4.0 / 4.1 / 4.2と同様)
- 2[Mbps]
後者において、パケット形式はBluetooth 4.2からBluetooth 5まで同じであり、ペイロードは251[オクテット]である。
そのため、Bluetooth 5における1[Mbps]の伝送速度でのスループットはBluetooth 4.2と同じとなる。
ただし、オプション機能の2[Mbps]を有効にすると違いがあるので、これを下図に示す。

1つの完全な周期の時間には以下が含まれる。
- Rスロット
- 空のPDUの長さは、10[オクテット]となる。
- 上記セクションの計算式より、2[Mbps]の場合、より、40[us]を要す。
| 項目 | プリアンブル | アクセスアドレス | ヘッダ | CRC |
|---|---|---|---|---|
| 情報量(オクテット) | 1 | 4 | 2 | 3 |
- T_IFS
- 150[us]
- Tスロット
- 最大データパケット長は、265[オクテット]となる。
- 上記セクションの計算式より、2[Mbps]の場合、より、1060[us]を要す。
| 項目 | プリアンブル | アクセスアドレス | ヘッダ | ペイロード | MIC | CRC |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 情報量(オクテット) | 1 | 4 | 2 | 251 | 4 | 3 |
したがって、Bluetooth 5におけるスループットの計算は次式となる。
下図は、理論上のBLEのスループットについて、各BLE仕様間での相違点を示している。
Bluetooth 5の帯域幅は4.0 / 4.1より最大で4.6倍大きく、4.2より最大で1.7倍大きい。

高帯域幅によって通信が高速化するとともに、効率の向上および周波数帯域占有時間の減少を実現するので、
これまで以上に迅速なデータ転送に適した仕様となっている。