「インストール - Rust」の版間の差分
ページの作成:「== 概要 == <br><br> == Rustのインストール == Rustを任意のディレクトリにインストールする。<br> この時、環境変数 <code>CARGO_HOME</code> および <code>RUSTUP_HOME</code> を設定してからインストールする。<br> <br> <u>デフォルトのインストールディレクトリは、<code>RUSTUP_HOME=~/.rustup</code>、<code>CARGO_HOME=~/.cargo</code> である。</u><br> <br> # インストール先のディレクト…」 |
|||
| (同じ利用者による、間の5版が非表示) | |||
| 1行目: | 1行目: | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
Rustは、システムプログラミング言語であり、安全性、速度、並行性を重視して設計されている。<br> | |||
本ページでは、Linuxシステムにおいて任意のディレクトリにRustをインストールする手順を説明する。<br> | |||
<br> | |||
== 前提条件 == | |||
Rustのインストールに必要なライブラリをインストールする。<br> | |||
<br> | |||
# RHEL | |||
sudo dnf install curl gcc | |||
# SUSE | |||
sudo zypper install curl gcc | |||
# Debian | |||
sudo apt install curl build-essential | |||
<br><br> | <br><br> | ||
== Rustのインストール == | == Rustのインストール == | ||
==== パッケージ管理システムからインストール ==== | |||
# RHEL | |||
sudo dnf install rust cargo | |||
# SUSE | |||
sudo zypper install rust cargo | |||
# Debian | |||
sudo apt install rustc cargo | |||
<br> | |||
<u>※注意</u><br> | |||
<u>一般的に、Rustは最新版を使用し、柔軟なバージョン管理を行うために、rustupを使用したインストール方法が推奨されている。</u><br> | |||
<br> | |||
==== インストーラの使用 ==== | |||
Rustを任意のディレクトリにインストールする。<br> | Rustを任意のディレクトリにインストールする。<br> | ||
この時、環境変数 <code>CARGO_HOME</code> および <code>RUSTUP_HOME</code> を設定してからインストールする。<br> | この時、環境変数 <code>CARGO_HOME</code> および <code>RUSTUP_HOME</code> を設定してからインストールする。<br> | ||
| 16行目: | 44行目: | ||
curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh | curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh | ||
<br> | <br> | ||
インストール時に以下のオプションを選択できる: | |||
# Proceed with installation (default) - 推奨設定でインストール | |||
# Customize installation - インストールをカスタマイズ | |||
# Cancel installation - インストールをキャンセル | |||
<br> | |||
通常は <code>1</code> を選択して Enter キーを押す。<br> | |||
<br><br> | |||
== 環境変数の設定 == | |||
~/.profileファイル等にRustおよびCargoの設定を追加する。<br> | ~/.profileファイル等にRustおよびCargoの設定を追加する。<br> | ||
vi ~/.profile | vi ~/.profile | ||
| 23行目: | 60行目: | ||
export RUSTUP_HOME="/<Rustのインストールディレクトリ>/rustup" | export RUSTUP_HOME="/<Rustのインストールディレクトリ>/rustup" | ||
export PATH="$CARGO_HOME/bin:$PATH" | export PATH="$CARGO_HOME/bin:$PATH" | ||
</syntaxhighlight> | </syntaxhighlight> | ||
<br> | |||
設定を反映させる。 | |||
source ~/.profile | |||
<br> | <br> | ||
* RUSTUP_HOME | * RUSTUP_HOME | ||
| 32行目: | 70行目: | ||
* CARGO_HOME | * CARGO_HOME | ||
*: Cargoの設定やインストールされたバイナリが保存される場所 | *: Cargoの設定やインストールされたバイナリが保存される場所 | ||
<br><br> | |||
== インストールの確認 == | |||
Rustが正しくインストールされたことを確認する。<br> | |||
rustc --version | |||
cargo --version | |||
rustup --version | |||
<br> | |||
# 出力例 | |||
rustc 1.75.0 (82e1608df 2023-12-21) | |||
cargo 1.75.0 (1d8b05cdd 2023-11-20) | |||
rustup 1.26.0 (5af9b9484 2023-04-05) | |||
<br><br> | |||
== サンプルプログラムの作成 == | |||
動作確認のため、簡単なプログラムを作成して実行する。<br> | |||
<br> | |||
プロジェクトの作成 | |||
cargo new hello_rust | |||
cd hello_rust | |||
<br> | |||
プログラムの実行 | |||
cargo run | |||
<br> | |||
# 出力例 | |||
Compiling hello_rust v0.1.0 (/path/to/hello_rust) | |||
Finished dev [unoptimized + debuginfo] target(s) in 0.50s | |||
Running `target/debug/hello_rust` | |||
Hello, world! | |||
<br><br> | |||
== Rustのアップデート == | |||
インストール済みのRustを最新版にアップデートする。<br> | |||
<br> | |||
rustup update | |||
<br> | |||
特定のバージョンをインストール | |||
rustup install 1.75.0 | |||
<br> | |||
デフォルトバージョンの切り替え | |||
rustup default 1.75.0 | |||
<br><br> | |||
== ツールチェーンの管理 == | |||
Rustupを使用して、複数のツールチェーンを管理できる。<br> | |||
<br> | |||
インストール済みツールチェーンの確認 | |||
rustup show | |||
<br> | |||
stable版のインストール | |||
rustup install stable | |||
<br> | |||
nightly版のインストール | |||
rustup install nightly | |||
<br> | |||
beta版のインストール | |||
rustup install beta | |||
<br> | |||
特定のツールチェーンを使用してビルド | |||
cargo +nightly build | |||
<br><br> | |||
== コンポーネントの追加 == | |||
追加のツールやコンポーネントをインストールする。<br> | |||
<br> | |||
rust-srcのインストール(ソースコード) | |||
rustup component add rust-src | |||
<br> | |||
rust-analysisのインストール(IDE支援) | |||
rustup component add rust-analysis | |||
<br> | |||
rustfmtのインストール(コードフォーマッタ) | |||
rustup component add rustfmt | |||
<br> | |||
clippyのインストール(リンター) | |||
rustup component add clippy | |||
<br> | |||
インストール済みコンポーネントの確認 | |||
rustup component list --installed | |||
<br><br> | |||
== Cargoの基本的な使い方 == | |||
Cargoは、Rustのパッケージマネージャおよびビルドシステムである。<br> | |||
<br> | |||
新規プロジェクトの作成 | |||
cargo new プロジェクト名 | |||
<br> | |||
既存のプロジェクトをビルド | |||
cargo build | |||
<br> | |||
リリースビルド(最適化あり) | |||
cargo build --release | |||
<br> | |||
プロジェクトの実行 | |||
cargo run | |||
<br> | |||
テストの実行 | |||
cargo test | |||
<br> | |||
プロジェクトのクリーンアップ | |||
cargo clean | |||
<br> | |||
依存関係のチェック | |||
cargo check | |||
<br><br> | |||
== アンインストール == | |||
Rustを完全にアンインストールする場合は、以下に示すコマンドを実行する。<br> | |||
<br> | |||
rustup self uninstall | |||
<br> | |||
また、環境変数の設定を ~/.profileファイルから削除する。<br> | |||
<br> | |||
カスタムディレクトリにインストールした場合は、手動でディレクトリを削除する。 | |||
rm -rf $CARGO_HOME | |||
rm -rf $RUSTUP_HOME | |||
<br><br> | |||
== トラブルシューティング == | |||
==== command not found: rustc または command not found: cargo が表示される場合 ==== | |||
* 環境変数が正しく設定されているか確認する。 | |||
* <code>source ~/.profile</code> を実行して設定を再読み込みする。 | |||
* シェルを再起動する。 | |||
<br> | |||
==== インストール時に権限エラーが発生する場合 ==== | |||
* インストール先のディレクトリに書き込み権限があることを確認する。 | |||
* 必要に応じてディレクトリを作成し、適切な権限を設定する。 | |||
<br> | |||
==== コンパイル時にリンカーエラーが発生する場合 ==== | |||
* gcc や build-essential などの開発ツールがインストールされているか確認する。 | |||
<br><br> | |||
== 参考リンク == | |||
* 公式サイト: https://www.rust-lang.org/ | |||
* Rustupドキュメント: https://rust-lang.github.io/rustup/ | |||
* Rustブック(日本語版): https://doc.rust-jp.rs/book-ja/ | |||
<br><br> | <br><br> | ||
[[カテゴリ:RHEL]][[カテゴリ:SUSE]][[カテゴリ:Raspberry_Pi]][[カテゴリ:PinePhone]] | [[カテゴリ:RHEL]][[カテゴリ:SUSE]][[カテゴリ:Raspberry_Pi]][[カテゴリ:PinePhone]][[カテゴリ:Rust]] | ||
2025年11月30日 (日) 03:20時点における最新版
概要
Rustは、システムプログラミング言語であり、安全性、速度、並行性を重視して設計されている。
本ページでは、Linuxシステムにおいて任意のディレクトリにRustをインストールする手順を説明する。
前提条件
Rustのインストールに必要なライブラリをインストールする。
# RHEL sudo dnf install curl gcc # SUSE sudo zypper install curl gcc # Debian sudo apt install curl build-essential
Rustのインストール
パッケージ管理システムからインストール
# RHEL sudo dnf install rust cargo # SUSE sudo zypper install rust cargo # Debian sudo apt install rustc cargo
※注意
一般的に、Rustは最新版を使用し、柔軟なバージョン管理を行うために、rustupを使用したインストール方法が推奨されている。
インストーラの使用
Rustを任意のディレクトリにインストールする。
この時、環境変数 CARGO_HOME および RUSTUP_HOME を設定してからインストールする。
デフォルトのインストールディレクトリは、RUSTUP_HOME=~/.rustup、CARGO_HOME=~/.cargo である。
# インストール先のディレクトリを指定 export CARGO_HOME="<Cargoのインストールディレクトリ>" export RUSTUP_HOME="<Rustのインストールディレクトリ>" # Rustをインストール curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh
インストール時に以下のオプションを選択できる:
- Proceed with installation (default) - 推奨設定でインストール
- Customize installation - インストールをカスタマイズ
- Cancel installation - インストールをキャンセル
通常は 1 を選択して Enter キーを押す。
環境変数の設定
~/.profileファイル等にRustおよびCargoの設定を追加する。
vi ~/.profile
export CARGO_HOME="/<Cargoのインストールディレクトリ>/cargo"
export RUSTUP_HOME="/<Rustのインストールディレクトリ>/rustup"
export PATH="$CARGO_HOME/bin:$PATH"
設定を反映させる。
source ~/.profile
- RUSTUP_HOME
- Rustツールチェーン本体が保存される場所
- CARGO_HOME
- Cargoの設定やインストールされたバイナリが保存される場所
インストールの確認
Rustが正しくインストールされたことを確認する。
rustc --version cargo --version rustup --version
# 出力例 rustc 1.75.0 (82e1608df 2023-12-21) cargo 1.75.0 (1d8b05cdd 2023-11-20) rustup 1.26.0 (5af9b9484 2023-04-05)
サンプルプログラムの作成
動作確認のため、簡単なプログラムを作成して実行する。
プロジェクトの作成
cargo new hello_rust cd hello_rust
プログラムの実行
cargo run
# 出力例 Compiling hello_rust v0.1.0 (/path/to/hello_rust) Finished dev [unoptimized + debuginfo] target(s) in 0.50s Running `target/debug/hello_rust` Hello, world!
Rustのアップデート
インストール済みのRustを最新版にアップデートする。
rustup update
特定のバージョンをインストール
rustup install 1.75.0
デフォルトバージョンの切り替え
rustup default 1.75.0
ツールチェーンの管理
Rustupを使用して、複数のツールチェーンを管理できる。
インストール済みツールチェーンの確認
rustup show
stable版のインストール
rustup install stable
nightly版のインストール
rustup install nightly
beta版のインストール
rustup install beta
特定のツールチェーンを使用してビルド
cargo +nightly build
コンポーネントの追加
追加のツールやコンポーネントをインストールする。
rust-srcのインストール(ソースコード)
rustup component add rust-src
rust-analysisのインストール(IDE支援)
rustup component add rust-analysis
rustfmtのインストール(コードフォーマッタ)
rustup component add rustfmt
clippyのインストール(リンター)
rustup component add clippy
インストール済みコンポーネントの確認
rustup component list --installed
Cargoの基本的な使い方
Cargoは、Rustのパッケージマネージャおよびビルドシステムである。
新規プロジェクトの作成
cargo new プロジェクト名
既存のプロジェクトをビルド
cargo build
リリースビルド(最適化あり)
cargo build --release
プロジェクトの実行
cargo run
テストの実行
cargo test
プロジェクトのクリーンアップ
cargo clean
依存関係のチェック
cargo check
アンインストール
Rustを完全にアンインストールする場合は、以下に示すコマンドを実行する。
rustup self uninstall
また、環境変数の設定を ~/.profileファイルから削除する。
カスタムディレクトリにインストールした場合は、手動でディレクトリを削除する。
rm -rf $CARGO_HOME rm -rf $RUSTUP_HOME
トラブルシューティング
command not found: rustc または command not found: cargo が表示される場合
- 環境変数が正しく設定されているか確認する。
source ~/.profileを実行して設定を再読み込みする。- シェルを再起動する。
インストール時に権限エラーが発生する場合
- インストール先のディレクトリに書き込み権限があることを確認する。
- 必要に応じてディレクトリを作成し、適切な権限を設定する。
コンパイル時にリンカーエラーが発生する場合
- gcc や build-essential などの開発ツールがインストールされているか確認する。
参考リンク
- 公式サイト: https://www.rust-lang.org/
- Rustupドキュメント: https://rust-lang.github.io/rustup/
- Rustブック(日本語版): https://doc.rust-jp.rs/book-ja/