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*: しかし、SFTP専用のポートを使用することもできる。 | |||
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*: 一般的なSFTPクライアントには、FileZilla、WinSCP、Cyberduck等が存在する。 | |||
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* アクセス権の管理 | |||
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*: アクセス権はSSHの権限設定によって管理される。 | |||
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* バッチ処理 | |||
*: SFTPはバッチ処理にも適している。 | |||
*: スクリプトを使用して、定期的なファイル転送や自動化されたタスクを実行できる。 | |||
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C#において使用できるSSHライブラリとして、SSH.NET等がある。<br> | |||
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*: SSH.NETは、C#向けのOSSのSSHライブラリであり、SSH、SFTP、SCPの機能を提供している。 | |||
*: Renci.SshNetとは別のプロジェクトである。 | |||
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*: SSH.NETのライセンスはMITである。 | |||
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*: GitHub | |||
*: https://github.com/sshnet/SSH.NET/ | |||
*: NuGet | |||
*: https://www.nuget.org/packages/SSH.NET | |||
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== 処理の流れ == | == 処理の流れ == |
2024年1月30日 (火) 10:10時点における版
概要
SFTP(Secure File Transfer Protocol)は、SSH(Secure Shell)プロトコルを使用してファイルを安全に転送するためのプロトコルの一種である。
- セキュアな通信
- SFTPは、データ転送の際にSSHを使用するため、通信は暗号化され、セキュアである。
- データの盗聴や改竄から保護されるため、非常に安全な転送方法とされている。
- ポート番号
- SFTPは、SSHのポート番号を使用する。
- しかし、SFTP専用のポートを使用することもできる。
- 利用方法
- SFTPは、コマンドラインインターフェースやGUIツールを通じて使用できる。
- 一般的なSFTPクライアントには、FileZilla、WinSCP、Cyberduck等が存在する。
- アクセス権の管理
- SFTPは、SSHの認証メカニズムを使用するため、ユーザは、ユーザ名、パスワード、鍵を使用してサーバに接続する。
- アクセス権はSSHの権限設定によって管理される。
- バッチ処理
- SFTPはバッチ処理にも適している。
- スクリプトを使用して、定期的なファイル転送や自動化されたタスクを実行できる。
C#において使用できるSSHライブラリとして、SSH.NET等がある。
- SSH.NET
- SSH.NETは、C#向けのOSSのSSHライブラリであり、SSH、SFTP、SCPの機能を提供している。
- Renci.SshNetとは別のプロジェクトである。
- SSH.NETのライセンスはMITである。
- GitHub
- https://github.com/sshnet/SSH.NET/
- NuGet
- https://www.nuget.org/packages/SSH.NET
処理の流れ
1. 認証方法のインスタンスを生成する。
公開鍵認証またはパスワード認証を選択する。
公開鍵認証の場合は、ppk形式は指定できない。(例外が発生する)
2. 接続情報のインスタンスを生成する。
生成した認証方法のインスタンスをコンストラクタの引数で渡す。
3. sftpClientのインスタンスを生成する。
接続情報のインスタンスをコンストラクタの引数に渡す。
4. 処理を記述する。(ダウンロード処理やアップロード処理)
下記のサンプルコードでは、公開鍵認証を用いてユーザディレクトリのパスを取得するメソッドSystem.Environment.GetFolderPathを使用しているが、
Linuxでも問題なくユーザディレクトリ配下のパスを取得できる。
サンプルコード
using System;
using System.IO;
using Renci.SshNet;
class SFTP
{
static void Main(string[] args)
{
// 公開鍵認証の場合
// 例としてユーザディレクトリ配下の.sshディレクトリ内のsecret_key.pemを秘密鍵として使用
string secretKeyPath = Path.Combine(System.Environment.GetFolderPath(Environment.SpecialFolder.UserProfile), ".ssh",
"secret_key.pem");
var authMethod = new PrivateKeyAuthenticationMethod("username", new PrivateKeyFile(secretKeyPath, "finger_print"));
// パスワード認証の場合(平文)
//var authMethod = new PasswordAuthenticationMethod("username", "password");
// 接続情報のインスタンス生成
var connectionInfo = new ConnectionInfo("IPまたはホスト名", 22, "username", authMethod);
using (var client = new SftpClient(connectionInfo))
{
// SSH接続を行う
client.Connect();
// ユーザディレクトリに移動
client.ChangeDirectory("/home/username");
// test.txtファイルを読み込み専用で開く
using (var fs = System.IO.File.OpenRead("test.txt"))
{
// test.txtファイルをアップロード(trueを指定すると上書き可能となる)
client.UploadFile(fs, "test.txt", true);
}
// SSH接続を切断
client.Disconnect();
// SSH接続を行う
client.Connect();
// ユーザディレクトリに移動
client.ChangeDirectory("/home/username");
// test.txtファイルを書き込み専用で開く
using (var fs = System.IO.File.OpenWrite("test.txt"))
{
// test.txtファイルをダウンロード
client.DownloadFile("test.txt", fs);
}
// SSH接続を切断
client.Disconnect();
}
}
}
指定したディレクトリ配下のファイルを全てダウンロードする
SSH.NETはディレクトリをダウンロードできないので、ディレクトリ内の全てのファイルのパスを取得して、個別にダウンロードする必要がある。
下記のサンプルコードは、/home/usernameに存在するtestディレクトリ内のファイルを1つずつダウンロードするプログラムである。
client.Connect();
var files = client.ListDirectory("/home/username/test").Where(x => x.Name != "." && x.Name != "..");
foreach (var file in files)
{
using (var fs = System.IO.File.OpenWrite(file.Name))
{
client.DownloadFile(file.FullName, fs);
}
}
client.Disconnect();