「第1回 グラフ理論の概要と応用」の版間の差分

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ページの作成:「== 概要 == * グラフ理論の周辺分野の概要について理解する。 * グラフの種類の概要について理解する。 * グラフ理論上の問題…」
 
 
(同じ利用者による、間の3版が非表示)
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点の次数(degree)とは、その点を端点とする辺の本数のことである。下図において、点Qの次数は4である。<br>
点の次数(degree)とは、その点を端点とする辺の本数のことである。下図において、点Qの次数は4である。<br>
[[ファイル:Graph Theory 1 1.jpg|フレームなし|中央]]
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グラフとは点の集合とそれらの結び方の表現である。<br>
グラフとは点の集合とそれらの結び方の表現である。<br>
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以下の性質を満たすとき、2つのグラフは同形(あるいは同型)であると言う。<br>
以下の性質を満たすとき、2つのグラフは同形(あるいは同型)であると言う。<br>
片方のグラフで2つの点が結ばれる。 ⇔ 他方のグラフの対応している2点が結ばれる。<br>
片方のグラフで2つの点が結ばれる。 ⇔ 他方のグラフの対応している2点が結ばれる。<br>
[[ファイル:Graph Theory 1 2.jpg|フレームなし|中央]]
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===== 多重辺 ループ 単純グラフ =====
===== 多重辺 ループ 単純グラフ =====
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単純グラフ(simple graph)とは、多重辺やループを含まないグラフのことである。<br>
単純グラフ(simple graph)とは、多重辺やループを含まないグラフのことである。<br>
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===== 歩道 道 閉路 =====
===== 歩道 / (経路) / 小道 / 閉路 / 回路 =====
歩道(walk)とは、ある点から別の点への行き方のことである。(連結した辺の列)<br>
* 歩道 (walk)
例 : 下図のグラフにおいて、P→Q→Rは長さ2の歩道で、P→S→Q→T→S→Rは長さ5の歩道である。<br>
*: ある点から別の点への行き方のことである。(連結した辺の列)
*: 例 : 下図のグラフにおいて、P→Q→Rは長さ2の歩道で、P→S→Q→T→S→Rは長さ5の歩道である。
*: <br>
* 道 (path)
*: どの<u>点</u>も高々一度しか現れない歩道のことである。
*: 例 : 下図のグラフにおいて、P→T→S→Rは道である。
*: <br>
* 小道
*: どの<u>辺</u>も高々一度しか現れない歩道のことである。
*: <br>
* 閉路 (cycle)
*: 全ての<u>点</u>が異なるQ→S→T→Qのような形をした道のことである。(元の点に戻ってくる道)
*: <br>
* 回路 (circuit)
*: 全ての<u>辺</u>が異なるQ→S→T→Qのような形をした小道のことである。(元の点に戻ってくる小道)
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道(path)とは、どの点も高々一度しか現れない歩道のことである。<br>
[[ファイル:Graph Theory 1 3.jpg|フレームなし|中央]]
: 下図のグラフにおいて、P→T→S→Rは道である。<br>
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閉路(cycle)とは、Q→S→T→Qのような形をした道のことである。(元の点に戻ってくる道)<br>
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===== 特別な性質を持った歩道を含むグラフ =====
===== 特別な性質を持った歩道を含むグラフ =====
オイラーグラフ(Eulerian graph)とは、全ての辺を1回ずつ通って元の点に戻る歩道を含むグラフのことである。<br>
オイラーグラフ(Eulerian graph)とは、全ての辺を1回ずつ通って元の点に戻る歩道を含むグラフのことである。<br>
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*: 安定的マッチングとは、離婚する可能性の低いペアの集まりのことである。
*: 安定的マッチングとは、離婚する可能性の低いペアの集まりのことである。
*: 現実的な応用が多数存在する問題で、医師臨床研修マッチング制度などがある。
*: 現実的な応用が多数存在する問題で、医師臨床研修マッチング制度などがある。
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===== インターネット関連グラフ問題 =====
コンピュータを点とし、コンピュータ間の回線を辺で表すとインターネットのグラフができる。<br>
このグラフの構造を調べることでインターネット上の様々な事象を解明しようとする研究がある。<br>
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例<br>
* WWWにおけるハイパーリンクで繋がれたドキュメント全体の構造
* インターネットの接続構造
* SNSのコミュニティ構造
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===== 複雑ネットワーク問題 =====
複雑ネットワークとは、現実世界に存在する巨大で複雑なネットワーク、<br>
あるいはそれらネットワークの性質について考察する問題および分野のことである。<br>
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複雑ネットワークは、現実世界の様々な現象を説明するためのパラダイムの1つである。<br>
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例<br>
* WWW
* 食物連鎖ネットワーク
* 論文の被引用関係ネットワーク
* 映画俳優の共演グラフ
* 線虫の神経回路網グラフ
* 送電網グラフ
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複雑ネットワークの性質<br>
* スモールワールド性(一見赤の他人に見えても、実際は中間に少数の人を介するだけで繋がっているという性質)
* スケールフリー性(一部の人は非常に多くの知人を持っているが、大多数の人々は知人の数は少ないという性質)
* クラスター性(多くの人が互いに知り合いであるようなグループが存在するという性質)
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複雑ネットワークのグラフモデル<br>
* スモールワールドモデル(スモールワールド性を持つグラフのモデル)
* バラバシ=アルバートモデル(スケールフリー性を持つグラフのモデル)
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スモールワード現象<br>
スモールワールド現象とは、世界中の人の中から任意に2人を選んだとき、その2人は驚くほど少ない知人を介して繋がっているという現象。<br>
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例<br>
ベーコン数とは、アメリカの俳優ケヴィン・ベーコンと映画で共演したことのある俳優のベーコン数を1、<br>
ベーコン数nの俳優と共演関係にある俳優のベーコン数をn + 1とする。<br>
世界中の俳優のベーコン数を調べると大多数がベーコン数3から4の範囲に収まる。<br>
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スモールワールドネットワーク<br>
スモールワールド現象に関連する具体的なグラフはスモールワールドネットワークと呼ばれる。<br>
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特徴<br>
* 頂点の数に対して辺の数が少ない。
* 2頂点間の距離の平均は意外と小さい。
* 小さなクラスターがたくさんある。
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病気の感染や噂の伝達が驚くほど速いのは、人々がスモールワールドネットワークで繋がっているからだと考えられている。<br>
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== 様々な事象をグラフで表すことのメリット ==
* グラフに表すことで、複雑な事象の全体が視覚的にとらえられ、理解しやすくなる。
* 全体の構造を把握しやすくなる。
* 各点の特徴がとらえやすくなる。
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以上のメリットにより、社会の複雑な現象の解明に役立つ。<br>
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__FORCETOC__
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[[カテゴリ:グラフ理論]]
[[カテゴリ:グラフ理論]]