「線形代数の基礎 - 固有値 固有ベクトル」の版間の差分

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ページの作成:「== 概要 == <br><br> == 固有値 / 固有ベクトルの定義 == 固有値・固有ベクトルの定義 <math>A \vec{x} =\lambda \vec{x}</math> が成立する時、<math>\vec{x}</math> を行列Aの固有ベクトル、<math>\lambda</math> を行列Aの固有値という。 ただし、Aは正方行列、<math>\vec{x}</math> は <math>\vec{0}</math> でないベクトル、<math>\lambda</math> はスカラーである。 <br><br> == 固有空間の…」
 
編集の要約なし
 
(同じ利用者による、間の5版が非表示)
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== 概要 ==
== 概要 ==
固有ベクトルとは、行列による変換を考える場合、方向は変わらず大きさのみが変化するベクトルが固有ベクトルのことである。<br>
固有値とは、<u>大きさの変化の倍率</u>のことである。<br>
<br>
したがって、行列による変換の本質的な性質を表現している。<br>
<br>
応用分野は非常に広く、以下に示すような分野で活用されている。<br>
* 制御工学
*: システムの安定性解析
*: 制御系の設計
*: 状態空間表現での系の解析
<br>
* 量子力学
*: 波動関数とハミルトニアン演算子の関係
*: エネルギー準位の計算
*: 量子状態の解析
<br>
* 機械学習・データサイエンス
*: 主成分分析 (PCA) での次元削減
*: 推薦システムでの特徴抽出
*: 画像認識での特徴表現
<br>
* 振動解析
*: 構造物の固有振動数の計算
*: 建築物の耐震設計
*: 機械の振動モード解析
<br>
* グラフ理論
*: ネットワーク中心性の計算
*: グラフの連結性の分析
*: PageRankアルゴリズムでのWebページの重要度計算
<br>
* コンピュータグラフィックス
*: 3D変換の最適化
*: アニメーションの補間計算
*: 画像の圧縮や処理
<br>
* 金融工学
*: ポートフォリオ最適化
*: リスク分析
*: 価格変動モデルの解析
<br>
現代の科学技術において、固有値問題は、理論的な理解を深める道具、実用的な問題解決の手法、システムの本質的な性質を理解する手段として使用されている。<br>
<br><br>


== 固有値の性質 ==
n次正方行列には、最大n個の固有値が存在する。<br>
固有値が実数とは限らず、複素数になることもある。<br>
<br>
対称行列の場合、全ての固有値は実数になる。<br>
<br>
また、固有値が重複することもあり、これを重複度と呼ぶ。<br>
<br><br>
<br><br>


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  例題.
  例題.
   
   
  <math>A = \begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 2 & 2 \end{pmatrix}</math> の固有値と固有ベクトルを求めよ。
  <math>A = \begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 2 & 2 \end{pmatrix}</math> の固有値を求めよ。
<br>
<br>
  解答.
  解答.
54行目: 104行目:
<br><br>
<br><br>


== 固有ベクトルの求め方 ==
例題. <math>A = \begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 2 & 2 \end{pmatrix}</math> において <math>\lambda = 1</math> に対応する固有ベクトル
<math>(A - I) \vec{x} = \begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 2 & 1 \end{pmatrix} \vec{x} = 0</math>
の解が固有ベクトルである。
<math>
\begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 2 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = 0
</math>
<math>
\begin{cases}
2x + y &= 0 \\
2x + y &= 0 \\
\end{cases}
</math>
より、<math>x = 1, \, y = -2</math>
固有ベクトルは <math>\begin{pmatrix} 1 \\ -2 \end{pmatrix}</math> の定数倍
<br>
例題. <math>A = \begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 2 & 2 \end{pmatrix}</math> において、<math>\lambda = 4</math> に対応する固有ベクトル
<math>(A - 4I) \vec{x} = \begin{pmatrix} -1 & 1 \\ 2 & -2 \end{pmatrix} \vec{x} = 0</math>
の解が固有ベクトルである。
<math>
\begin{pmatrix} -1 & 1 \\ 2 & -2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = 0
</math>
<math>
\begin{cases}
-x + y &= 0 \\
2x - 2y &= 0 \\
\end{cases}
</math>
より、<math>x = 1, \, y = 1</math>
固有ベクトルは <math>\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}</math> の定数倍
<br>
<u>※注意</u><br>
<u>3次の正方行列の場合、特性方程式が3次方程式になり、固有ベクトルを3本求める必要がある。</u><br>
<br><br>
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[[カテゴリ:線形代数]]
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