「インストール - Yarn」の版間の差分
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===== 公式リポジトリからインストール ===== | |||
最も簡単なインストール方法は、公式リポジトリからNodeJSをインストールすることである。<br> | 最も簡単なインストール方法は、公式リポジトリからNodeJSをインストールすることである。<br> | ||
ただし、最新のNodeJSではない可能性があるため、注意すること。<br> | <u>ただし、最新のNodeJSではない可能性があるため、注意すること。</u><br> | ||
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NodeJSに関連するパッケージがいくつか存在するが、インストールする必要があるのは、以下のパッケージのみである。<br> | NodeJSに関連するパッケージがいくつか存在するが、インストールする必要があるのは、以下のパッケージのみである。<br> | ||
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NodeJSは、新しいバージョンのリリースが非常に早いため、最新のNodeJSをインストールするには、NVMを使用する。<br> | NodeJSは、新しいバージョンのリリースが非常に早いため、最新のNodeJSをインストールするには、NVMを使用する。<br> | ||
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まず、NVMをダウンロードしてインストールする。<br> | まず、NVMをダウンロードしてインストールする。<br> | ||
wget -qO- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.34.0/install.sh | bash | wget -qO- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.34.0/install.sh | bash | ||
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===== バイナリファイルのインストール ===== | |||
[https://nodejs.org/en/download/ NodeJSの公式Webサイト]から、NodeJSのバイナリファイルをダウンロードしてインストールする。<br> | |||
または、[https://nodejs.org/dist/ NodeJSの公式Webサイトにあるダウンロード一覧]にアクセスして、任意のバージョンのNodeJSをダウンロードする。<br> | |||
公式Webサイトから、"Linux Binaries (x64)"を選択してダウンロードする。<br> | |||
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~/.profileファイルに、NodeJSの環境変数パスを追記する。<br> | |||
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# ~/.profileファイル | |||
export PATH="/<NodeJSのインストールディレクトリ>/bin:$PATH" | |||
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===== ソースコードからインストール ===== | |||
NodeJSのビルドに必要なライブラリをインストールする。<br> | |||
# RHEL | |||
sudo dnf install make gcc-c++ python3 python3-pip | |||
# SUSE | |||
sudo zypper install make gcc-c++ python3 python3-pip | |||
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[https://nodejs.org/dist/ NodeJSの公式Webサイト]から、NodeJSのソースコードをダウンロードする。<br> | |||
ダウンロードしたファイルを解凍する。<br> | |||
tar xf node-<バージョン>.tar.xz | |||
cd node-<バージョン> | |||
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NodeJSをビルドおよびインストールする。<br> | |||
mkdir build && cd build | |||
# 通常のビルド | |||
../configure --prefix=<Nodeのインストールディレクトリ> | |||
make -j$(nproc) | |||
make install | |||
# Ninjaを使用したビルド (ビルド時間を短縮することができる) | |||
../configure --prefix=<Nodeのインストールディレクトリ> --ninja | |||
NINJA="ninja-build" make | |||
make install | |||
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~/.profileファイルに、NodeJSの環境変数パスを追記する。<br> | |||
vi ~/.profile | |||
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# ~/.profileファイル | |||
export PATH="/<Nodeのインストールディレクトリ>/bin:$PATH" | |||
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== モジュールのインストール == | |||
==== ローカルインストール ==== | |||
モジュールをローカルインストール(-gオプションを付加しない) する場合、デフォルトでは以下に示すディレクトリにパッケージが保存される。<br> | |||
# カレントディレクトリ直下のnode_modulesディレクトリ | |||
./node_modules/ | |||
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また、パッケージ管理ファイルの生成場所は、以下に示すディレクトリとなる。<br> | |||
# 依存関係を管理するファイル | |||
./package.json | |||
# 依存関係の詳細なバージョン情報 | |||
./package-lock.json | |||
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<u>このローカルインストールの仕組みにより、プロジェクトごとに異なるバージョンのパッケージを使用できるメリットがある。</u><br> | |||
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具体的な例を以下に示す。<br> | |||
# カレントディレクトリに新しいプロジェクトを初期化 | |||
npm init -y | |||
# ローカルにmermaidパッケージをインストール | |||
npm install mermaid | |||
# 以下に示すようなディレクトリ構造になる | |||
. | |||
├── node_modules/ # インストールされたパッケージ群のディレクトリ | |||
│ └── mermaid/ # mermaidパッケージ | |||
│ └── ... # その他の依存パッケージ | |||
├── package.json # プロジェクトの設定と依存関係 | |||
└── package-lock.json # 依存関係の詳細情報 | |||
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<u>※注意</u><br> | |||
* プロジェクトごとに独立したnode_modulesディレクトリが生成される。 | |||
* package.jsonファイルが無い状態でインストールすると警告が表示される。 | |||
* 公開する場合は、.gitignoreファイルにnode_modulesディレクトリを追加することが推奨される。 | |||
* プロジェクトを共有する場合は、package.jsonファイルおよびpackage-lock.jsonファイルを含める。 | |||
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==== グローバルインストール ==== | |||
npmのグローバルインストール (-gオプションを付加する) する場合、デフォルトでは以下に示すディレクトリにパッケージが保存される。<br> | |||
/<Nodeのインストールディレクトリ>/bin | |||
/<Nodeのインストールディレクトリ>/lib/node_modules | |||
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グローバルインストールディレクトリを変更する場合は、以下に示す手順を行う。<br> | |||
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# npmのグローバルディレクトリを作成 | |||
mkdir -p <任意のインストールディレクトリ> | |||
# npmの設定を変更 | |||
npm config set prefix '<任意のインストールディレクトリ>' | |||
# 任意のインストールディレクトリを作成 | |||
mkdir -p <任意のインストールディレクトリ> | |||
# 環境変数PATHの設定 (~/.profileファイル等に追記) | |||
export PATH="/<任意のインストールディレクトリ>/bin:$PATH" | |||
</syntaxhighlight> | |||
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現在の設定を確認する。<br> | |||
<syntaxhighlight lang="sh"> | |||
# グローバルインストールディレクトリの確認する場合 | |||
npm config get prefix | |||
# 全てのnpm設定の確認する場合 | |||
npm config list | |||
</syntaxhighlight> | |||
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* 手動インストール | * 手動インストール | ||
*: [https://classic.yarnpkg.com/en/docs/install Yarnの公式Webサイト] | *: [https://classic.yarnpkg.com/en/docs/install Yarnの公式Webサイト]にアクセスする。 | ||
*: Operating | *: [alternatives]セクションから、[Operating System]プルダウン - [Version]プルダウンから[Classic Stable (バージョン名)]を選択する。 | ||
*: Manual Install via | *: [Manual Install via tarball]セクションから、YarnのTarballファイルをダウンロードする。 | ||
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*: 解凍したディレクトリを、任意のディレクトリに配置する。 | |||
*: ~/.profileファイルにおいて、以下の環境変数PATHを追記する。 | *: ~/.profileファイルにおいて、以下の環境変数PATHを追記する。 | ||
*: export PATH=" | *: export PATH="/<Yarnのインストールディレクトリ>/bin:$PATH" | ||
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* 自動インストール | * 自動インストール | ||
*: まず、curlをインストールする。 | *: まず、curlをインストールする。 | ||
*: <code>sudo zypper install curl</code> | *: <code>sudo zypper install curl</code> | ||
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*: 次に、以下のコマンドを実行して、最新のyarnをインストールする。 | *: 次に、以下のコマンドを実行して、最新のyarnをインストールする。 | ||
*: Yarnは、~/.yarnディレクトリにインストールされる。 | |||
*: なお、~/.bashrcファイル、~/zshrcファイル、~/.config/fish/config.fishファイルに、Yarnの環境変数<code>PATH</code>が自動的に追記される。 | |||
*: <code>curl -o- -L https://yarnpkg.com/install.sh | bash</code> | *: <code>curl -o- -L https://yarnpkg.com/install.sh | bash</code> | ||
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<br> | *: インストール後、ターミナルを起動することにより、Yarnを使用することができる。 | ||
最後に、インストールされているYarnのバージョンを確認する。<br> | *: <br> | ||
*: 最後に、インストールされているYarnのバージョンを確認する。<br> | |||
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2024年11月12日 (火) 20:32時点における最新版
概要
Yarnは、Facebookによってリリースされた新しいJavaScriptパッケージインストーラーおよび依存関係マネージャーである。
Yarnを使用すると、Webプロジェクトに必要なライブラリの依存関係の問題が解決される。
また、YarnはNPMと非常によく似ているが、Yarnのパフォーマンスの方がやや優れている。
Yarnの主な機能は、セキュリティと依存関係の解決速度である。
NordJS
NodeJSとは
Yarnを使用するためには、NodeJSが必要である。
したがって、NodeJSをインストールする。
NodeJSは、Web開発において必要不可欠なツールであり、ChromeのV8JavaScriptエンジン上に構築されたJavaScriptランタイムである。
PHP等のプログラム言語を使用せずに、サーバ側のコードを実行するため、広く使用されている。
また、他のプロセスを迅速に実行できるため、アプリケーションの機能が拡張されることを意味する。
多くのシステム管理者は、Webアプリケーションが完全に機能できるように、サーバ上で実行する必要がある。
したがって、NodeJSのインストールは、サーバでWebアプリケーションを「提供」できるようにするための基本的な手順である。
NodeJSのインストールする方法は2つあるので、それらを以下に記載する。
NodeJSのインストール
公式リポジトリからインストール
最も簡単なインストール方法は、公式リポジトリからNodeJSをインストールすることである。
ただし、最新のNodeJSではない可能性があるため、注意すること。
NodeJSに関連するパッケージがいくつか存在するが、インストールする必要があるのは、以下のパッケージのみである。
sudo zypper install nodejs8
次に、インストールされているNodeJSのバージョンを確認する。
node -v
NVMを使用してインストール
NodeJSは、新しいバージョンのリリースが非常に早いため、最新のNodeJSをインストールするには、NVMを使用する。
まず、NVMをダウンロードしてインストールする。
wget -qO- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.34.0/install.sh | bash
~/.profileファイルを更新する。
source ~/.profile
次に、NVMを使用して、使用可能な全てのNodeJSのバージョンを表示する。
nvm ls-remote
インストールするNodeJSを選択する。 (NodeJSの公式Webサイトにアクセスして、LTSのバージョンを推奨する)
nvm install <バージョン名>
次に、インストールされているNodeJSのバージョンを確認する。
node -v
バイナリファイルのインストール
NodeJSの公式Webサイトから、NodeJSのバイナリファイルをダウンロードしてインストールする。
または、NodeJSの公式Webサイトにあるダウンロード一覧にアクセスして、任意のバージョンのNodeJSをダウンロードする。
公式Webサイトから、"Linux Binaries (x64)"を選択してダウンロードする。
~/.profileファイルに、NodeJSの環境変数パスを追記する。
vi ~/.profile
# ~/.profileファイル
export PATH="/<NodeJSのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
ソースコードからインストール
NodeJSのビルドに必要なライブラリをインストールする。
# RHEL sudo dnf install make gcc-c++ python3 python3-pip # SUSE sudo zypper install make gcc-c++ python3 python3-pip
NodeJSの公式Webサイトから、NodeJSのソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar xf node-<バージョン>.tar.xz cd node-<バージョン>
NodeJSをビルドおよびインストールする。
mkdir build && cd build # 通常のビルド ../configure --prefix=<Nodeのインストールディレクトリ> make -j$(nproc) make install # Ninjaを使用したビルド (ビルド時間を短縮することができる) ../configure --prefix=<Nodeのインストールディレクトリ> --ninja NINJA="ninja-build" make make install
~/.profileファイルに、NodeJSの環境変数パスを追記する。
vi ~/.profile
# ~/.profileファイル
export PATH="/<Nodeのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
モジュールのインストール
ローカルインストール
モジュールをローカルインストール(-gオプションを付加しない) する場合、デフォルトでは以下に示すディレクトリにパッケージが保存される。
# カレントディレクトリ直下のnode_modulesディレクトリ ./node_modules/
また、パッケージ管理ファイルの生成場所は、以下に示すディレクトリとなる。
# 依存関係を管理するファイル ./package.json # 依存関係の詳細なバージョン情報 ./package-lock.json
このローカルインストールの仕組みにより、プロジェクトごとに異なるバージョンのパッケージを使用できるメリットがある。
具体的な例を以下に示す。
# カレントディレクトリに新しいプロジェクトを初期化 npm init -y # ローカルにmermaidパッケージをインストール npm install mermaid # 以下に示すようなディレクトリ構造になる . ├── node_modules/ # インストールされたパッケージ群のディレクトリ │ └── mermaid/ # mermaidパッケージ │ └── ... # その他の依存パッケージ ├── package.json # プロジェクトの設定と依存関係 └── package-lock.json # 依存関係の詳細情報
※注意
- プロジェクトごとに独立したnode_modulesディレクトリが生成される。
- package.jsonファイルが無い状態でインストールすると警告が表示される。
- 公開する場合は、.gitignoreファイルにnode_modulesディレクトリを追加することが推奨される。
- プロジェクトを共有する場合は、package.jsonファイルおよびpackage-lock.jsonファイルを含める。
グローバルインストール
npmのグローバルインストール (-gオプションを付加する) する場合、デフォルトでは以下に示すディレクトリにパッケージが保存される。
/<Nodeのインストールディレクトリ>/bin /<Nodeのインストールディレクトリ>/lib/node_modules
グローバルインストールディレクトリを変更する場合は、以下に示す手順を行う。
# npmのグローバルディレクトリを作成
mkdir -p <任意のインストールディレクトリ>
# npmの設定を変更
npm config set prefix '<任意のインストールディレクトリ>'
# 任意のインストールディレクトリを作成
mkdir -p <任意のインストールディレクトリ>
# 環境変数PATHの設定 (~/.profileファイル等に追記)
export PATH="/<任意のインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
現在の設定を確認する。
# グローバルインストールディレクトリの確認する場合
npm config get prefix
# 全てのnpm設定の確認する場合
npm config list
Yarnのインストール
SUSEには、NodeJSの公式リポジトリが存在しない。
ただし、スクリプトを使用してYarnをインストールすることができる。
- 手動インストール
- Yarnの公式Webサイトにアクセスする。
- [alternatives]セクションから、[Operating System]プルダウン - [Version]プルダウンから[Classic Stable (バージョン名)]を選択する。
- [Manual Install via tarball]セクションから、YarnのTarballファイルをダウンロードする。
- 解凍したディレクトリを、任意のディレクトリに配置する。
- ~/.profileファイルにおいて、以下の環境変数PATHを追記する。
- export PATH="/<Yarnのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
- 自動インストール
- まず、curlをインストールする。
sudo zypper install curl
- 次に、以下のコマンドを実行して、最新のyarnをインストールする。
- Yarnは、~/.yarnディレクトリにインストールされる。
- なお、~/.bashrcファイル、~/zshrcファイル、~/.config/fish/config.fishファイルに、Yarnの環境変数
PATH
が自動的に追記される。 curl -o- -L https://yarnpkg.com/install.sh | bash
- インストール後、ターミナルを起動することにより、Yarnを使用することができる。
- 最後に、インストールされているYarnのバージョンを確認する。
yarn -v