インストール - Yarn

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概要

Yarnは、Facebookによってリリースされた新しいJavaScriptパッケージインストーラーおよび依存関係マネージャーである。
Yarnを使用すると、Webプロジェクトに必要なライブラリの依存関係の問題が解決される。
また、YarnはNPMと非常によく似ているが、Yarnのパフォーマンスの方がやや優れている。

Yarnの主な機能は、セキュリティと依存関係の解決速度である。


NordJS

NodeJSとは

Yarnを使用するためには、NodeJSが必要である。
したがって、NodeJSをインストールする。

NodeJSは、Web開発において必要不可欠なツールであり、ChromeのV8JavaScriptエンジン上に構築されたJavaScriptランタイムである。
PHP等のプログラム言語を使用せずに、サーバ側のコードを実行するため、広く使用されている。
また、他のプロセスを迅速に実行できるため、アプリケーションの機能が拡張されることを意味する。

多くのシステム管理者は、Webアプリケーションが完全に機能できるように、サーバ上で実行する必要がある。
したがって、NodeJSのインストールは、サーバでWebアプリケーションを「提供」できるようにするための基本的な手順である。

NodeJSのインストールする方法は2つあるので、それらを以下に記載する。

NodeJSのインストール

公式リポジトリからインストール

最も簡単なインストール方法は、公式リポジトリからNodeJSをインストールすることである。
ただし、最新のNodeJSではない可能性があるため、注意すること。

NodeJSに関連するパッケージがいくつか存在するが、インストールする必要があるのは、以下のパッケージのみである。

sudo zypper install nodejs8


次に、インストールされているNodeJSのバージョンを確認する。

node -v


NVMを使用してインストール

NodeJSは、新しいバージョンのリリースが非常に早いため、最新のNodeJSをインストールするには、NVMを使用する。

まず、NVMをダウンロードしてインストールする。

wget -qO- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.34.0/install.sh | bash


~/.profileファイルを更新する。

source ~/.profile


次に、NVMを使用して、使用可能な全てのNodeJSのバージョンを表示する。

nvm ls-remote


インストールするNodeJSを選択する。 (NodeJSの公式Webサイトにアクセスして、LTSのバージョンを推奨する)

nvm install <バージョン名>


次に、インストールされているNodeJSのバージョンを確認する。

node -v


バイナリファイルのインストール

NodeJSの公式Webサイトから、NodeJSのバイナリファイルをダウンロードしてインストールする。
または、NodeJSの公式Webサイトにあるダウンロード一覧にアクセスして、任意のバージョンのNodeJSをダウンロードする。
公式Webサイトから、"Linux Binaries (x64)"を選択してダウンロードする。

~/.profileファイルに、NodeJSの環境変数パスを追記する。

vi ~/.profile


 # ~/.profileファイル
 
 export PATH="/<NodeJSのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"


ソースコードからインストール

NodeJSのビルドに必要なライブラリをインストールする。

# RHEL
sudo dnf install make gcc-c++ python3 python3-pip

# SUSE
sudo zypper install make gcc-c++ python3 python3-pip


NodeJSの公式Webサイトから、NodeJSのソースコードをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。

tar xf node-<バージョン>.tar.xz
cd node-<バージョン>


NodeJSをビルドおよびインストールする。

mkdir build && cd build

# 通常のビルド
../configure --prefix=<Nodeのインストールディレクトリ>
make -j$(nproc)
make install

# Ninjaを使用したビルド (ビルド時間を短縮することができる)
../configure --prefix=<Nodeのインストールディレクトリ> --ninja
NINJA="ninja-build" make
make install


~/.profileファイルに、NodeJSの環境変数パスを追記する。

vi ~/.profile


 # ~/.profileファイル
 
 export PATH="/<Nodeのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"



モジュールのインストール

ローカルインストール

モジュールをローカルインストール(-gオプションを付加しない) する場合、デフォルトでは以下に示すディレクトリにパッケージが保存される。

# カレントディレクトリ直下のnode_modulesディレクトリ
./node_modules/


また、パッケージ管理ファイルの生成場所は、以下に示すディレクトリとなる。

# 依存関係を管理するファイル
./package.json

# 依存関係の詳細なバージョン情報
./package-lock.json


このローカルインストールの仕組みにより、プロジェクトごとに異なるバージョンのパッケージを使用できるメリットがある。

具体的な例を以下に示す。

# カレントディレクトリに新しいプロジェクトを初期化
npm init -y

# ローカルにmermaidパッケージをインストール
npm install mermaid

# 以下に示すようなディレクトリ構造になる
.
├── node_modules/      # インストールされたパッケージ群のディレクトリ
│   └── mermaid/       # mermaidパッケージ
│   └── ...            # その他の依存パッケージ
├── package.json       # プロジェクトの設定と依存関係
└── package-lock.json  # 依存関係の詳細情報


※注意

  • プロジェクトごとに独立したnode_modulesディレクトリが生成される。
  • package.jsonファイルが無い状態でインストールすると警告が表示される。
  • 公開する場合は、.gitignoreファイルにnode_modulesディレクトリを追加することが推奨される。
  • プロジェクトを共有する場合は、package.jsonファイルおよびpackage-lock.jsonファイルを含める。


グローバルインストール

npmのグローバルインストール (-gオプションを付加する) する場合、デフォルトでは以下に示すディレクトリにパッケージが保存される。

/<Nodeのインストールディレクトリ>/bin
/<Nodeのインストールディレクトリ>/lib/node_modules


グローバルインストールディレクトリを変更する場合は、以下に示す手順を行う。

 # npmのグローバルディレクトリを作成
 mkdir -p <任意のインストールディレクトリ>
 
 # npmの設定を変更
 npm config set prefix '<任意のインストールディレクトリ>'
 
 # 任意のインストールディレクトリを作成
 mkdir -p <任意のインストールディレクトリ>
 
 # 環境変数PATHの設定 (~/.profileファイル等に追記)
 export PATH="/<任意のインストールディレクトリ>/bin:$PATH"


現在の設定を確認する。

 # グローバルインストールディレクトリの確認する場合
 npm config get prefix
 
 # 全てのnpm設定の確認する場合
 npm config list



Yarnのインストール

SUSEには、NodeJSの公式リポジトリが存在しない。
ただし、スクリプトを使用してYarnをインストールすることができる。

  • 手動インストール
    Yarnの公式Webサイトにアクセスする。
    [alternatives]セクションから、[Operating System]プルダウン - [Version]プルダウンから[Classic Stable (バージョン名)]を選択する。
    [Manual Install via tarball]セクションから、YarnのTarballファイルをダウンロードする。

    解凍したディレクトリを、任意のディレクトリに配置する。
    ~/.profileファイルにおいて、以下の環境変数PATHを追記する。
    export PATH="/<Yarnのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"

  • 自動インストール
    まず、curlをインストールする。
    sudo zypper install curl

    次に、以下のコマンドを実行して、最新のyarnをインストールする。
    Yarnは、~/.yarnディレクトリにインストールされる。
    なお、~/.bashrcファイル、~/zshrcファイル、~/.config/fish/config.fishファイルに、Yarnの環境変数PATHが自動的に追記される。
    curl -o- -L https://yarnpkg.com/install.sh | bash

    インストール後、ターミナルを起動することにより、Yarnを使用することができる。

    最後に、インストールされているYarnのバージョンを確認する。
    yarn -v